1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………P.2
(1)当期の経営成績の概況 …………………………………………………………………………P.2
(2)当期の財政状態の概況 …………………………………………………………………………P.4
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………P.4
(4)今後の見通し ……………………………………………………………………………………P.4
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………P.5
3.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………P.6
(1)連結貸借対照表 …………………………………………………………………………………P.6
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………………P.8
(3)連結株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………P.10
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………P.12
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………P.14
(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………P.14
(連結の範囲又は持分法適用の範囲の変更) ……………………………………………………P.14
(会計方針の変更) …………………………………………………………………………………P.14
(表示方法の変更) …………………………………………………………………………………P.14
(セグメント情報等の注記) ………………………………………………………………………P.15
(1株当たり情報) …………………………………………………………………………………P.18
(重要な後発事象) …………………………………………………………………………………P.18
当連結会計年度における国内経済は、長期化する物価上昇と実質賃金の低迷による個人消費への影響や、海外の地政学的リスクの高まりおよび米国の関税政策などを背景とした不透明な状況が続いています。外食業界においては、物価高騰や深刻化する気候変動の影響による原材料の安定調達リスクに加え、人件費・光熱費・物流費・建築費などの上昇が経営環境に大きく影響を及ぼしています。また、労働市場の需給バランスの変化を事業継続における重要課題と認識しており、事業を取り巻く環境は依然として厳しい状況が続いています。
このような状況の中、当社グループは、2025年5月に策定した中期経営計画「変身と成長」の実現に向け、「既存事業の変革(変身)と新たなドライバーの成長」を最重要課題と位置付けています。3つの戦略基軸として、国内事業は「業態進化と新たな付加価値創造」、ラーメン事業は「第3の事業ドメインへ」、海外事業は「既存エリア最適化と新規マーケット進出」を推進しています。中期経営計画の実現性を高めるために、11月にグループマーケティング本部を設立し、グループ全体のマーケティング戦略を一層強化して事業成長の加速を図っています。また、国内の吉野家事業会社6社を株式会社吉野家1社へ統合する組織再編を進め、トップマネジメントの意思決定を一元化して迅速かつ強力な執行体制を構築しています。これにより、本社機能と事業会社の一体運営を実現し、経営資源の最適活用とグループ全体の経営効率・収益力の向上を目指します。さらに、国内外を問わずグループ各社の知見とネットワークを結集して一体プロジェクトを推進しています。具体的には、11月にキラメキノ未来が運営する京都発のラーメンブランド「キラメキノトリ」が初の海外進出として中国へ出店した際には、ラーメン食材の開発・製造を担う宝産業と、中国の顧客動向や飲食ビジネスに知見がある吉野家(中国)投資有限公司と協業しました。また、全力の元が運営する「金澤濃厚中華そば 神仙」が中国地方へ初進出した際は、フランチャイズのノウハウを有するウィズリンクが支援するなど、グループ横断の連携を通じて当社グループの強みと価値を磨くとともに、事業環境の変化にも柔軟かつ迅速に対応していきます。
当社グループの概況として、吉野家事業はお客様のニーズに応える商品開発の強化と新サービスモデル(クッキング&コンフォート、ジグソーカウンター)店舗の出店および改装を継続して行っており、はなまる事業は大都市圏でのドミナント出店を加速させるべく、新たな狭小モデル店舗を出店し、展開に向けた検証を行っています。海外事業は集客を強化する仕組みの導入や商品力の向上および販売施策による収益増加を図っており、ラーメン事業は成長基盤を強固にするため、グループ横断での連携を推進しています。これらの施策により全社既存店売上高は、前年同期比6.5%増となりました。店舗出店については、国内78店および海外111店を出店した結果、当社グループの店舗数は2,886店舗となりました。
以上の結果により、売上高は2,256億67百万円(前年同期比10.1%増)、営業利益は80億89百万円(前年同期比10.7%増)、経常利益は88億3百万円(前年同期比10.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は46億65百万円(前年同期比22.7%増)となりました。
当連結会計年度におけるセグメント概況につきましては、次のとおりです。
[吉野家]
吉野家セグメントにおける店舗数は、51店舗の出店、20店舗の閉店により1,290店舗となりました。転換を進めている新サービスモデルの店舗数は50店舗増加し590店舗となりました。商品展開では、お客様のニーズに応える商品開発を強化し、季節性の高い商品および食べ応えのある商品を適宜導入しました。特に「牛玉スタミナまぜそば」と「厚切り豚角煮定食」は新規顧客を含む幅広い層から支持を獲得し来店促進を実現するとともに、定番人気商品「牛皿麦とろ御膳・牛たん牛皿御膳」、「牛すき鍋膳」なども期間限定で販売しました。主な販売施策として「牛丼弁当2丁800円キャンペーン」「あすトククーポン」「お子様割」「白銀ノエルコラボ」「超特盛祭」などのキャンペーンを行い、新規顧客の獲得と既存顧客のリピート率の向上に寄与しました。今後も季節・嗜好の変化に合わせたメニューの最適化と、顧客体験の向上を推進していきます。また、お客様の利便性向上および商品導入サイクルの最適化を図るため、タブレットの導入計画を繰り上げて実施しました。タブレット設置店舗は897店舗となり、2026年度中には全店舗へ導入をする予定です。
以上の結果により、セグメント売上高は1,512億7百万円(前年同期比9.7%増)となりましたが、セグメント利益は原材料を中心としたコスト上昇の影響により76億23百万円(前年同期比2.1%減)となりました。
はなまるセグメントにおける店舗数は16店舗の出店、13店舗の閉店により418店舗となりました。主な商品施策として「柚子鬼おろしぶっかけ・柴漬鬼おろしぶっかけ・わさび鬼おろしぶっかけ」「味噌バター・豚肉味噌バター・ホタテ味噌バター」「濃厚ごま担々・温玉ごま担々・豚しゃぶごま担々」「だし茶漬け風うどん」などを販売しました。主な販売施策として春と秋の「天ぷら定期券」や、「創業25周年感謝祭うどん100円引きクーポン」などのキャンペーンを行いました。また、創業25周年を機に始動した「おいでまい!さぬきプロジェクト」の一環で、香川県内14店舗で提供するうどんメニューを香川県産小麦「さぬきの夢」を使った麺に切り替え、讃岐うどんへのこだわりを追求しています。さらに、大都市圏でのドミナント出店を加速させるべく、新たな狭小モデル店舗として2025年10月に東京・日本橋に新業態「ずずず」をオープンし、20坪の店舗規模における顧客満足と従業員の働きやすさの両立を目指しています。今後も商品展開やオペレーションの最適化を推進し、狭小店舗の設計・運用モデルを確立させ、来店動機の創出とリピート率の向上を図ります。
以上の結果により、セグメント売上高は329億91百万円(前年同期比6.9%増)、セグメント利益は24億27百万円(前年同期比21.0%増)となりました。
海外セグメントにおける店舗数は111店舗の出店、74店舗の閉店により1,035店舗となりました。米国においては、セット販売や商品施策を継続するとともに、アプリ販促を効果的に実施しました。中国においては、会員システムを活用した販売促進策の展開、新商品導入サイクルの短縮により、客数増加による収益確保に取り組みました。また、新規のデリバリープラットフォームの活用も客数増加に寄与しています。シンガポールにおいては、6月にハラル認証を取得したセントラルキッチンが稼働を開始し、自社による牛肉スライスおよび玉ねぎ加工を行うことで、商品の品質安定化を実現しました。
以上の結果により、セグメント売上高は293億23百万円(前年同期比5.2%増)となり、セグメント利益は19億57百万円(前年同期比61.2%増)となりました。なお、海外は暦年決算のため1月から12月の実績を取り込んでいます。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ57億11百万円増加し1,248億24百万円となりました。これは主として、現金及び預金の増加10億66百万円、受取手形及び売掛金の増加8億68百万円、商品及び製品の増加10億78百万円、建物及び構築物(純額)の増加19億53百万円、長期貸付金の減少11億96百万円によるものです。
負債総額は前連結会計年度末に比べ18億13百万円増加し561億12百万円となりました。これは主として、短期借入金の増加30億円、リース債務の増加8億16百万円、未払法人税等の増加5億55百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少31億78百万円によるものです。
純資産は前連結会計年度末に比べ38億98百万円増加し687億12百万円となり、自己資本比率は0.6%増加し54.5%となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、換算差額を加え、前連結会計年度末より14億6百万円増加して209億31百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、147億円の収入(前年同期は133億4百万円の収入)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益79億40百万円、減価償却費76億51百万円等です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、100億97百万円の支出(前年同期は143億98百万円の支出)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出100億77百万円等です。
財務活動によるキャッシュ・フローは、34億14百万円の支出(前年同期は59億73百万円の支出)となりました。主な内訳は、リース債務の返済による支出16億50百万円、配当金の支払額13億55百万円等です。
2026年2月期においては、店内飲食を中心に既存店売上高が堅調に推移しました。米を中心とした原材料費などのコスト上昇による影響を受けたものの、売上高の伸長に伴う粗利益高の増加やコスト低減の取組みにより、売上高は2,256億67百万円(前年同期比10.1%増)、営業利益は80億89百万円(前年同期比10.7%増)となり、増収増益を達成しました。
当社グループは継続して経費コントロールの強化に取り組む一方で、自社努力のみではコスト上昇分の全てを吸収することは難しく、各事業において商品の価格改定を実施するなど、状況の変化に柔軟かつ適切に対応しました。
2027年2月期においては、中期5か年経営計画の2年目として、引き続き「変身と成長」の実現に向け、最重要課題である「既存事業の変革(変身)と新たなドライバーの成長」に取り組みます。新設されたグループマーケティング本部を中心に、より一層魅力的な商品および販売施策を展開するとともに、接客サービスの向上を通じて店舗体験価値を高めることで、既存顧客の来店頻度向上と新規顧客の獲得を図ります。一方で原材料費や人件費などのコスト上昇影響は継続すると見込んでおり、引き続き適正な経費コントロールに注力します。
グループの基幹事業である吉野家事業においては、新ブランドメッセージ「元気を、いただきますっ。」に想いを込め、お客様の期待を超える食事体験を届けるべく、商品および販売施策を推進します。はなまる事業では大都市圏出店モデルである狭小店舗の検証を進め、出店拡大を図ります。海外事業はさらなる収益性向上に向け、商品力の強化および販売施策による収益増加を実現します。また、ラーメン事業はグループ第3の事業ドメイン化に向け、多様なニーズに対応する新ブランドの育成と国内外での収益力の強化を行っていきます。既存事業の成長に加えてM&Aによる事業拡大を継続して進めるとともに、国内外の製造拠点の増強により、これまで以上にマーチャンダイジングとサプライチェーンの融合効果を高め、商品価値の向上とコスト最適化を両立させ、持続的な成長を実現していきます。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性および企業間の比較可能性を考慮し、当面は、日本基準で連結財務諸表を作成する方針です。
なお、今後につきましては、外国人株主比率の推移および国内の同業他社の国際会計基準の適用動向を踏まえ、国際会計基準の適用について検討を進めていく方針です。
前連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)
該当事項はありません。
(連結の範囲又は持分法適用の範囲の変更)
従来持分法適用会社であった深圳吉野家快餐有限公司は、保有持分売却に伴い、当連結会計年度より持分法の適用範囲から除外しています。
(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しています。
法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っています。なお、当該会計方針の変更による連結財務諸表への影響はありません。
また、連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当連結会計年度の期首から適用しています。当該会計方針の変更は、遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっています。なお、当該会計方針の変更による前連結会計年度の連結財務諸表への影響はありません。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
前連結会計年度において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他の資産・負債の増減額」に含めていた「未払債務の増減額(△は減少)」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしました。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他の資産・負債の増減額」に表示していた1,379百万円は、「未払債務の増減額(△は減少)」582百万円、「その他の資産・負債の増減額」797百万円として組替えています。
1 報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社は、持株会社として、グループ戦略の立案・決定、グループ経営のモニタリング機能を果たすとともに、グループ会社に対して、各種共通サービスの提供を行っており、事業活動は、当社傘下の子会社および関連会社が展開しています。
したがって当社グループは、事業会社を基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「吉野家」、「はなまる」、「海外」の3つを報告セグメントとしています。
「吉野家」は、日本国内における牛丼等のファストフード店経営およびフランチャイズ店舗への経営指導等を行っています。「はなまる」は、日本国内におけるセルフ式讃岐うどん等のファストフード店経営およびフランチャイズ店舗への経営指導等を行っています。「海外」は、米国・中国・アセアン地区等において、牛丼等のファストフード店経営およびフランチャイズ店舗への経営指導等を行っています。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成において採用している会計処理の方法と概ね同一です。報告セグメントの利益は、営業利益に基づく数値です。
セグメント間の内部売上高及び振替高は市場実勢価格に基づいて算定した合理的な内部振替価格によっています。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
(注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、連結子会社14社を含んでいます。
当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)
(注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、連結子会社17社を含んでいます。
2 調整額は、以下のとおりです。
(注)全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない費用です。
(注)全社資産は、主に当社及び一部の連結子会社の本社等の共用資産です。
その他の項目
減価償却費
減価償却費の調整額の内容は、当社及び一部の連結子会社の本社等の共用資産としての有形固定資産、無形固定資産に係るものです。
3 セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っています。
(報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報)
前連結会計年度(自 2024年3月1日 至 2025年2月28日)
(注) 「その他」の金額は、連結子会社が運営する飲食店に係るものです。
当連結会計年度(自 2025年3月1日 至 2026年2月28日)
(注) 「その他」の金額は、連結子会社が運営する飲食店に係るものです。
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載していません。
2 1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりです。
該当事項はありません。