1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………3
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………3
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………4
(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……………………………………………………5
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………5
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………6
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………6
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………8
連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………………8
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………9
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………10
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………12
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………14
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………14
(セグメント情報) ………………………………………………………………………………………………15
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………17
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………17
4.補足情報 …………………………………………………………………………………………………………18
(1)生産、受注及び販売の状況 ………………………………………………………………………………18
当連結会計年度の世界経済は、年度前半において米国では個人消費を中心に内需が底堅く推移し、日本および欧州でも緩やかな持ち直しが見られるなど、全体として回復基調で推移しました。年度後半にかけては、通商政策の動向等を背景とした貿易面の不透明感が強まったほか、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー関連コストの上昇リスクが意識されるなど、先行きリスクが高まる状況となりました。
このような環境下で当社を取り巻く状況は、AIやテクノロジー関連の設備投資の増加により、生成AIを含むHPC(High Performance Computing)関連の需要が高まり、半導体製造装置部門で前期比の増収につながりました。計測機器部門でも国内のものづくり関連投資が安定推移したうえ、航空・宇宙・防衛分野の事業機会を新たに獲得したことで、こちらも前期比で増収となりました。
インフレやエネルギー関連コストの上昇に伴い部材費や人件費が上昇したものの、既往ピークの売上高により営業利益、経常利益も前期比で増加し、第2四半期に半導体製造装置部門の一部製品に関する不具合対策費用を特別損失として計上したものの、純利益は前期比でほぼ同水準となりました。なお、中東情勢の悪化が当連結会計年度の事業活動に与えた影響は軽微でした。
その結果、当連結会計年度の連結業績は受注高 1,630 億 96 百万円(前期比12.0 %増)、売上高 1,668 億 39 百万円(前期比10.8 %増)となり、利益面では、営業利益 337 億 38 百万円(前期比13.6 %増)、経常利益 348 億 25 百万円(前期比16.3 %増)、親会社株主に帰属する当期純利益 247 億 39 百万円(前期比3.5 %減)となりました。
当連結会計年度の事業別セグメントの状況は以下のとおりです。
半導体製造装置部門の受注高は、期を通じてHBM(High Bandwidth Memory, 広帯域メモリ)向けプローバやAIパッケージング工程に向けたグラインダの引き合いが底堅く推移したこと、中国における高精度装置の要求が継続したこと等により前期比で増加しました。
売上高は、概ね顧客要求納期に沿った出荷を進めることができたことに加え、付加価値の高いプローバの出荷も増加し、既往ピークを更新しました。地域別には、プローバは韓国、台湾、中国など、グラインダ・ダイサ等の加工装置は台湾、中国、日本などで堅調でした。
こうしたなか、研究・開発面では、引き続き顧客の先端ニーズに対応した製品開発や将来を見据えた要素技術開発を進めました。生産面では、長期的な加工装置需要の拡大を見据えた名古屋工場が竣工し、生産キャパシティが増加しました。
この結果、当連結会計年度における当部門業績は、受注高 1,233 億 96 百万円(前期比14.6 %増)、売上高 1,278 億 78 百万円(前期比12.7 %増)、営業利益 284 億 4 百万円(前期比16.8 %増)となりました。
計測機器部門の受注高は、期を通じて既存設備の更新需要が安定的に推移したことや、後半にかけてハイブリッド車生産に関連した追加投資、また航空・宇宙・防衛など成長が見込まれる業界向けの案件を獲得したこと等により、前年同期比で増加し、既往ピークを更新しました。
売上高は、獲得した受注を顧客要求納期に沿って計画的な出荷に繋げた結果、前期比で増加し、同様に既往ピークを更新しました。
こうしたなか、研究・開発面では、引き続きオートメーション化に向けた汎用計測機器とロボットとのコラボレーションの取り組みなどを進めたほか、半導体製造装置部門の製品とのシナジー効果を拡大させる施策を進めました。
この結果、当連結会計年度における当部門業績は、受注高 397 億円(前期比4.7 %増)、売上高 389 億 60 百万円(前期比5.1 %増)、営業利益 53 億 33 百万円(前期比1.1 %減)となりました。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ 119 億 65 百万円 増加し、2,499 億 17 百万円となりました。その主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産、電子記録債権の増加 80 億 67 百万円、有形固定資産の増加 59 億 70 百万円、製品、原材料、仕掛品等の棚卸資産の減少 14 億 90 百万円、現金及び預金の減少 14 億 67 百万円等です。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ 40 億 11 百万円減少し、577 億 12 百万円となりました。その主な要因は、長期借入金の減少 50 億円、未払法人税等の減少 17 億 72 百万円等です。
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ 159 億 76 百万円増加し、1,922 億 5 百万円となりました。自己資本比率は、76.2%となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ 14 億 63 百万円減少し、530 億 52 百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、250 億 12 百万円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益 331 億 86 百万円、法人税等の支払額 107 億 58 百万円、減価償却費 55 億 82 百万円、売上債権の増加 70 億 93 百万円、棚卸資産の減少 19 億 39 百万円等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、114 億 91 百万円の支出となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出 109 億 90 百万円、無形固定資産の取得による支出 6 億 43 百万円等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、156 億 74 百万円の支出となりました。これは主に配当金の支払額 101 億 77 百万円、長期借入金の返済による支出 50 億円等によるものです。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりです
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
注1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
注2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数により算出しています。
注3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。
注4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。
また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。
当社は、2026年3月期から2028年3月期の中期経営計画を実行しています。パーパス「計測で未来を測り、半導体で未来を創る」および東京精密グループ長期ビジョン2050「高度な技術力と豊かな創造性で未体験の未来を切り拓く」を実現するため、持続的な成長に向けた足場固めとインフラ整備を強化することを前提としています。
基本方針は次のとおりです。
・戦略製品の成長促進
・計測・半導体の技術シナジー追求
・リカーリングビジネス強化
・これらを支える事業基盤の強化
定量目標は、売上高 1,850 億円、営業利益 450 億円、ROE 15%と設定しています。
2か年目となる次期(2027年3月期)は、特に半導体製造装置市場において生成AIを含むHPC関連装置の需要が継続・成長すると見込まれ、当社の業容も拡大すると想定しております。半導体製造装置を中心に事業環境は拡大が見込まれ、上記中期経営計画で想定した良好な市場環境は、次期の段階で一定程度実現するものと考えています。中東情勢の緊迫化は、サプライチェーンの停滞や出荷遅延などのリスクを伴いますが、現時点で各事業セグメントの業績への影響を合理的に見積もることが困難であるため、予想に織り込んでいません。
次期 2027年3月期の連結業績予想は以下のとおりです。
各セグメントの概況は以下のとおりです。
次期の半導体製造装置部門の業況は、前期から続く生成AIを含むHPC関連需要の更なる拡大が続くと見込むほか、汎用メモリや、ASIC(Application Specific Integrated Circuit、特定用途向け集積回路)を含むロジック半導体の生産拡大に向けた顧客の投資が加速すると想定すること等により、概ね堅調に推移すると見込んでいます。これら半導体デバイスの高精度化に伴い、特に検査装置(プローバ)を中心に技術要求が高まっており、対応する高付加価値製品の出荷比率が上昇すると想定しています。以上から、当部門では当期比での増収を見込んでいます。また、高付加価値製品の売上比率拡大による増益も期待しています。
これに応えるため、研究・開発面では、顧客の最先端要求に応えるべく製品開発とそれを支える要素技術をさらに強化・拡充してまいります。販売面では、顧客ニーズを迅速に把握して開発へ反映するため、海外のデモセンター設備の強化を進めます。生産面では、検査装置の製造を担う飯能工場(埼玉県)の近隣に新工場を建設する取り組みを進めるほか、長期的な需要増を踏まえ、八王子市(東京都)に新たな生産拠点を設立する準備を進めてまいります。
計測機器部門の事業環境は、NEV(電気自動車)への移行が当初の想定より緩やかに推移することが充放電試験システムの急速な普及に向かい風とみる一方、ハイブリッド車への回帰に伴う設備投資が加速すると見込まれます。また、当社が注力する分野である航空・宇宙・防衛分野、エネルギー分野や、半導体製造装置業界の活性化に伴う引合いの増加も見込んでいます。さらに、当部門の先行指標となりうる工作機械の受注動向が緩やかな回復基調を維持すると見込まれることから、全体としてゆるやかな成長基調が続くものと想定しています。
当社は、これらの需要を獲得するため、半導体製造装置部門とのシナジー拡大に向けた新製品・新機能の開発に注力します。加えて、汎用・自動計測機器、充放電試験システム、X線CTシステムなど幅広い機器を組み合わせたオートメーションソリューションの強化に努めてまいります。
当社は、半導体製造装置と計測機器において、最先端技術を駆使した世界No.1商品を提供することにより、企業価値を高め、株主の皆様への継続的な利益還元を行うことを経営の最重要課題と考えており、剰余金の配当につきましては、下記記載の株主還元方針に基づき決定しております。
当期末の1株当たり配当は、当期に計上した半導体製造装置部門の一部製品に関する不具合対策費用(特別損失)を控除したものと仮定した利益、ならびに下記株主還元方針「連結配当性向40%程度」を踏まえ、2026年2月6日に公表しました配当予想1株当たり 111 円から 40 円増配し、151 円とさせていただくことを予定しております。
この結果、当期の1株当たり年間配当金は、2025年12月8日に実施済みの中間配当 111 円と合わせ 262 円となります。
次期(2027年3月期)の剰余金の配当につきましては、下記株主還元方針ならびに次期連結業績予想に基づき、中間配当1株あたり 138 円、期末配当1株あたり 138 円を予定しております。何卒、ご理解のほどお願いいたします。
当社は、最先端技術を駆使した世界No.1商品を提供することにより、企業価値を高め、株主の皆様への継続的な利益還元を行うことを経営の重要課題と考えています。
剰余金の配当につきましては、業績に連動した利益配分を基本に、連結配当性向40%を目安として実施していく考えです。また、安定的・継続的に配当を行うよう努めていく観点から、連結利益水準にかかわらず年20円の配当は維持してまいります。但し2期連続赤字になる場合は、見直す可能性があります。
当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としています。
内部留保資金につきましては、財務体質の健全性の維持・強化に十分配慮しつつ、先進技術の研究開発や設備投資、海外展開、情報システムの高度化、新規事業分野の開拓、M&A投資等に有効に活用してまいります。
なお、自己株式の取得につきましては、キャッシュ・フローや内部留保の状況等を総合的に勘案しつつ、剰余金の配当を補完する機動的な利益還元策と位置づけています。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性を考慮し、当面は、日本基準で連結財務諸表を作成する方針です。
国際財務報告基準(IFRS)適用につきましては、日本基準のコンバージェンスの動向やIFRS自体の改訂状況など国内外の諸情勢を考慮のうえ、適切に対応していく方針です。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
① 報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。当社では、半導体社及び計測社の社内カンパニーそれぞれがその取り扱う製品・サービスについて国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。
従って、当社は社内カンパニーを基礎とした製品・サービス別のセグメントから構成されており、「半導体製造装置」及び「計測機器」の2つを報告セグメントとしています。
「半導体製造装置」は、半導体製造工程で使用される加工・検査装置を製造販売し、「計測機器」は三次元座標測定機、表面粗さ・輪郭形状測定機等の精密測定機器類を製造販売しています。
報告されている事業セグメントの会計処理は連結財務諸表の作成方法と概ね同一であり、報告セグメントの利益は営業利益ベースの数値です。なお、全社資産については各報告セグメントに配分をしていません。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1 セグメント資産の調整額は各報告セグメントに配分していない全社資産である長期投資資金(その他有価証券)等です。
2 セグメント利益は連結損益計算書の営業利益と一致しています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) 1 セグメント資産の調整額は各報告セグメントに配分していない全社資産である長期投資資金(その他有価証券)等です。
2 セグメント利益は連結損益計算書の営業利益と一致しています。
(注) 1.株主資本において自己株式として計上されている「株式給付信託(BBT)」に残存する自社の株式は、1株当たり当期純利益金額の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含めています。1株当たり当期純利益金額の算定上、控除した当該自己株式の期中平均株式数は、前連結会計年度200,000株、当連結会計年度193,541株です。
2.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりです。
3.1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりです。
該当事項はありません。
4.補足情報
①生産実績 (単位:百万円)
(注)1 上記生産実績は販売価額によります。
2 上記金額には消費税等は含まれていません。
②受注実績 (単位:百万円)
(注) 上記金額には消費税等は含まれていません。
③販売実績 (単位:百万円)