1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ………………………………………………………………………3
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 …………………………………………………………3
(4)今後の見通し …………………………………………………………………………………3
(5)利益配分に関する基本方針および当期の配当 ……………………………………………4
2.経営方針、経営環境および対処すべき課題等 ………………………………………………4
(1)経営方針 ………………………………………………………………………………………4
(2)経営環境および対処すべき課題 ……………………………………………………………4
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………5
4.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………6
(1)連結貸借対照表 ………………………………………………………………………………6
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 …………………………………………………8
(3)連結株主資本等変動計算書 …………………………………………………………………10
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ……………………………………………………………12
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ……………………………………………………………13
(継続企業の前提に関する注記) ……………………………………………………………13
(会計方針の変更) ……………………………………………………………………………13
(表示方法の変更) ……………………………………………………………………………13
(セグメント情報等) …………………………………………………………………………13
(1株当たり情報) ……………………………………………………………………………14
(重要な後発事象) ……………………………………………………………………………15
当期(2025年4月1日から2026年3月31日まで)における当社グループを取り巻く状況につきましては、地政学的リスク、米国政府による関税の影響、それに伴う世界経済への影響、為替変動等、不透明な要素が多々あり、総じて予断を許さない状況が続きました。このような中、当社では研究開発、工場、セールス、サービス、事務、全ての部門の総力を挙げて拡販や経費削減等に取り組み、業績の向上に努めました。また、競争力を高めるための新商品・新機能の開発、生産性向上のための設備投資など、将来の発展に向けた施策は引き続き積極的に進めました。
加えて、世界的に脱炭素社会へ向けた動きが広がる中、グローバルに事業を展開している当社グループにとっても気候変動は重要な経営課題であると認識しており、商品の省エネルギー性能向上に向けた開発を推進しました。また、国際的な非営利団体であるCDPにより、気候変動および水セキュリティ分野の透明性とパフォーマンスにおけるリーダーシップが認められ、気候変動では3年連続、水セキュリティでは初のAリスト企業に選定されました。
なお、当期におきまして、金型の大型化・複雑化に対応するため型締部の基本仕様を拡張するとともに、トグル機構部の設計を刷新し、高い生産性を実現した「ファナック ロボショット SCシリーズ」が第68回日刊工業新聞社「十大新製品賞」本賞を受賞しました。
2025年度における連結業績は、売上高が8,578億31百万円(前期比7.6%増)、経常利益が2,274億85百万円(前期比15.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が1,665億43百万円(前期比12.9%増)となりました。
部門別の状況は、以下のとおりです。
[FA部門]
FA部門について、CNCシステムの主要顧客である工作機械業界の需要は、欧州で低調だったものの、国内において国内工作機械メーカの好調な外需が牽引した他、インドや設備投資に積極的な産業からの需要が旺盛だった中国で好調に推移し、当社のCNCシステムの売上は増加しました。
FA部門の連結売上高は、2,084億78百万円(前期比7.0%増)、全連結売上高に対する構成比は24.3%となりました。
[ロボット部門]
ロボット部門について、国内で一般産業向けは横ばいでしたが、自動車産業向けが復調せずに売上が減少しました。米州については、関税による影響が懸念されましたが、売上は前年同期を上回りました。中国ではEV関連向け、一般産業向けが好調に推移し、売上が大きく増加しました。
ロボット部門の連結売上高は、3,786億10百万円(前期比14.9%増)、全連結売上高に対する構成比は44.1%となりました。
[ロボマシン部門]
ロボマシン部門について、ロボドリル(小型切削加工機)では、中国で需要が堅調に推移しましたが、国内および中国以外のアジアで低調に推移し、売上が減少しました。ロボショット(電動射出成形機)では、米州は堅調だった反面、中国、台湾での需要減により売上は減少しました。ロボカット(ワイヤ放電加工機)では、米州での需要増により売上は増加しました。
ロボマシン部門の連結売上高は、1,296億円(前期比5.8%減)、全連結売上高に対する構成比は15.1%となりました。
[サービス部門]
サービス部門について、「サービスファースト」の精神のもと、ITを活用したCX(顧客体験)を重視し、顧客満足度の向上をグローバルに推進するサービス体制の強化を図りました。
サービス部門の連結売上高は、1,411億43百万円(前期比4.4%増)、全連結売上高に対する構成比は16.5%となりました。
資産合計は、前年度末比1,536億69百万円増の2兆907億円となりました。
負債合計は、前年度末比106億12百万円増の2,077億53百万円となりました。
純資産合計は、前年度末比1,430億57百万円増の1兆8,829億47百万円となりました。
当期における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年度末比1,129億84百万円増の6,150億75百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前年同期比43億77百万円減の2,508億96百万円であり、これは主に棚卸資産の増減額が減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前年同期比776億47百万円減の564億37百万円であり、これは主に定期預金の払戻によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、前年同期比380億20百万円減の985億98百万円であり、これは主に自己株式の取得による支出の減少によるものです。
中東地域での地政学的リスクをはじめとして、先行きが不透明な状況が継続することが予想されますが、
FA、ロボット、ロボマシンの各部門において、様々な分野で堅調な需要が継続すると想定されることから、
2026年度(2027年3月期)の連結業績予想を以下のとおりとします。
2027年3月期通期の連結業績予想
注)2026年4月1日から2027年3月31日までの期間における為替レートは、平均150円/ドル、
170円/ユーロを想定しております。
(5)利益配分に関する基本方針および当期の配当
当社は、株主の皆様への利益還元につきましては、以下の基本方針に基づき行います。
連結配当性向60%を基本方針として実施する。
成長投資とのバランスを考慮し、株価水準に応じて、自己株式取得を機動的に行う。
自己株式の保有は発行済株式総数の5%を上限とし、それを超過する部分は原則として毎期消却する。
当期の配当金につきましては、以下を予定しております。
2.経営方針、経営環境および対処すべき課題等
(1)経営方針
1955年にコントロールのプロジェクトチームが発足し、1956年に日本で民間初のNCとサーボ機構の開発に成功して以来、ファナックは一貫して製造業をはじめとする産業のオートメーションを追求しています。
創業期に目指した、小柄でもしっかり根を張った巨人のごとき逞しさがある企業、技術で勝負する企業を希求し続け、産業のオートメーションに経営資源を集中し「狭い路」を真っ直ぐに歩むことに努めています。
その企業像を実現するために、ファナックは基本理念として「厳密と透明」を掲げています。そこには、企業の永続性、健全性は厳密から生まれ、組織の腐敗、企業の衰退は不透明から始まる、という考えがあります。
ファナックは、基本技術であるCNCとサーボからなるFA事業と、その基本技術を応用したロボット事業およびロボマシン事業を展開しています。そして、最新の制御・デジタル・IoT・AI技術をFA・ロボット・ロボマシンの全ての分野に積極的に適用していくことで、お客様がファナック商品をより効率的にご利用いただけるよう取り組みます。
また、生産財のサプライヤであるとの原点に立ち、お客様がファナックの商品をお使いになる限り、保守サービスを提供し続けます。
ファナックはこれらの事業活動を通じて、中長期的に拡大が見込まれる産業のオートメーションを一層推進することで着実な成長を実現し、社会に貢献します。
(2)経営環境および対処すべき課題
ファナックの商品は景気変動の影響を大きく受け易い生産財であることから、短期的な事象に左右されない、長期的な視点に立った経営を続けています。
ファナックを取り巻く経営環境につきましては、地政学的リスクの高まりや、景気減速の懸念等もあり、予断を許さない状況が続くものと思われます。その一方で、産業のオートメーションへの要求は中長期的に拡大することが見込まれます。
ファナックは、「one FANUC」をスローガンに、ファナックの3つの事業分野であるFA、ロボット、ロボマシンとサービスが一体となり、お客様のオートメーションの推進にトータルソリューションを提供すると共に、世界中のファナックグループが一体となって世界中のお客様に対応します。
また、ファナックの商品をお使いいただくお客様のダウンタイムを最小にして稼働率向上を図るため、「壊れない」「壊れる前に知らせる」「壊れてもすぐ直せる」商品を開発します。
さらに、「サービスファースト」をスローガンに、世界中のどこででもファナックのグローバルスタンダードに基づく高度なサービスを提供することでお客様の稼働率の向上を実現します。
品質の向上につきましては、商品の開発・設計から製造・出荷後のアフターサービスに至るまで、全プロセスにおいて品質の向上を推進し、商品の安全性・法令規格遵守・信頼性の向上に取り組みます。また、研究開発部門、製造部門等から独立した品質管理本部が主導し、品質の特に重要な要素である法令遵守と信頼性向上がファナックの全ての商品で実現されるよう取り組みます。
顧客志向の先進技術として、産業のオートメーションというファナックの強みを発揮できる分野に絞り込んで研究開発投資を積極的に行い、競争力の高い商品を開発し市場に投入します。また、熟練労働者の確保が難しくなる状況に対応するため、使い易さを一層重視した商品開発に取り組みます。さらに、最新の制御・デジタル・IoT・AI 技術の積極適用により産業の効率化と付加価値の創出を一層推進します。こうした研究開発とともに知的財産の一層の充実を図ります。
供給責任につきましては、生産財のサプライヤとして、いかなる場合にもお客様への供給責任を果たし、サービス活動を維持することができるよう、生産拠点やサービス拠点の複数化に取り組みます。また部品調達先の複数化、適切な部品在庫の保有など、サプライチェーンの強化にも取り組みます。
人的資本の充実につきましては、中長期的な成長のためには人材が最重要であるとの観点に立ち、社員がより働きやすい職場の実現、社員のエンゲージメントの一層の向上も重要課題として取り組みます。また、将来を見据え、必要な人材の採用や社員の育成の強化のための人的資本への投資を積極的に行います。これらを通じて継続的に人的資本の充実を図ります。また、人材の多様性を受け入れ、価値観等の個性を互いに尊重し、各社員が多様な能力を発揮できるようグループ全体で取り組むこと(ダイバーシティ&インクルージョン)で、組織の更なる強化と会社の持続的成長を目指します。
環境対応につきましては、「未来に残そう、自然と資源」をスローガンに、環境に関する法規制等の遵守、エネルギー消費の削減、資源の有効活用、化学物質管理の改善、水資源の効率的利用等を通じて、企業活動のあらゆる面で地球環境保全を図ります。
ガバナンスに関して、営業利益率、経常利益率、ROEなどに加えて、市場シェアも重要な経営指標と捉え、総合的に判断します。また、資本コストを的確に把握し、ROEの向上に努めます。さらに、監査等委員会設置会社として、執行と経営の分離と独立社外取締役が過半数を占める取締役会による監督機能の強化等、持続的な企業価値向上のためにガバナンスを一層強化します。
今後もあらゆる面でファナックは、基本理念である「厳密と透明」を徹底し、こうした諸施策をグループ一丸となって推し進めることにより、お客様のファナックへの安心と信頼を高めるとともに、激しい環境変化に適応することで、永続的な企業となるべく努力してまいります。
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性および企業間の比較可能性を考慮し、当面は、日本基準で連結財務諸表を作成する方針であります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
該当事項はありません。
(連結損益計算書関係)
前連結会計年度において、独立掲記しておりました「営業外費用」の「為替差損」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より営業外費用の「雑支出」に含めて表示しております。また、前連結会計年度において、「営業外費用」の「雑支出」に含めて表示しておりました「固定資産除売却損」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、「営業外費用」に表示していた「為替差損」454百万円、「雑支出」1,573百万円は、「固定資産除売却損」366百万円、「雑支出」1,661百万円として組み替えております。
1 セグメント情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)及び
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社グループは、ファクトリーオートメーション(FA)の総合的なサプライヤとして、自動化による生産システムに使用されるCNCシステムとCNCシステムの技術をベースとしたその応用商品の開発、製造、販売を主な事業とする単一業種の事業活動を営んでおります。
当社グループでは、すべての商品に、CNC、サーボモータが使用されていることから、投資の意思決定は、特定の商品の状況だけではなく、すべての商品の受注・売上、製造の状況により判断しております。
このように、当社グループにおいては投資の意思決定を全体で実施し、事業セグメントは単一であるためセグメント情報の記載を省略しております。
2 関連情報
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(1) 製品及びサービスごとの情報
(2) 地域ごとの情報
◎ 売上高
(注)売上高は顧客の所在地別を基礎とし、国又は地域別に分類しております。
◎ 有形固定資産
(注) 1株当たり当期純利益金額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(自己株式の取得)
当社は、2026年4月24日開催の取締役会において、以下のとおり、会社法第165条第3項の規定により読み
替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式取得に係る事項について決議しました。
1 自己株式の取得を行う理由
経営環境の変化に対応し、資本政策の柔軟性・機動性を確保するため。
2 取得に係る事項の内容
(1)取得対象株式の種類 当社普通株式
(2)取得し得る株式の総数 1,000万株(上限)
(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合 1.07%)
(3)株式の取得価額の総額 500億円(上限)
(4)取得方法 東京証券取引所における市場買付
(5)取得期間 2026年5月1日から2027年4月30日まで