1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………4
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………5
(4)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……………………………………………………6
(5)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………7
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………8
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………9
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………9
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………11
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………13
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………15
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………16
(継続企業の前提に関する注記) ……………………………………………………………………………16
(表示方法の変更) ……………………………………………………………………………………………16
(セグメント情報等) …………………………………………………………………………………………16
(1株当たり情報) ……………………………………………………………………………………………17
(重要な後発事象) ……………………………………………………………………………………………18
1.当連結会計年度の概況
当社グループは、2024年11月に公表した中期経営計画 “Fly to the next stage!”(2025年3月期から2028年3月期)において、①新たな価値創造の取り組み、②資本コストを意識した経営の強化、③ESG経営の推進に取り組んでおります。また、2025年12月に公表した新たなエクイティストーリー「YAMASHIN FILTER VISION 2030」に記載のとおり、YAMASHIN Nano FilterTM の持つ素材の可能性を最大限活かした参入市場の選定と中期的な成長戦略及び利益目標の策定、社内体制の整備に社内一丸で取り組んでおり、新規事業ポートフォリオの確立と企業価値向上を具現化してまいります。
主力事業である建機用フィルタ事業においては、当連結会計年度において、各市場における需要の濃淡はあるものの、全体では新車需要は大幅に増加し、交換需要も堅調に推移したことから増収増益となりました。
また、中東情勢や関税の影響など外部環境は先行き不透明な状況が継続しておりますが、想定されるリスクを検証し、対策を講じており、現時点においては業績に与える影響は極めて軽微であります。
当社グループでは、中期経営計画に掲げた新たな価値創造の取り組みである、北米市場におけるシェア拡大、環境負荷低減に寄与する素材であるナノファイバーを用いた製品の採用拡大が着実に進展しており、建機用フィルタ事業の持続的な成長と資本効率の改善が見込まれます。
エアフィルタ事業においては、基幹システムの入れ替えに伴う生産及び出荷遅延により売上高の低迷が継続したことに加え、システム運用に係る費用の増加により大幅な減収減益となりました。
この基幹システムの入れ替えに伴う混乱については当連結会計年度内に収束し、翌連結会計年度以降はオペレーションの安定化及び供給体制の改善を進めることで、売上高の回復を図ってまいります。
また、ロングライフ、低圧損、高捕集率といった高い付加価値を持つナノファイバー製エアフィルタ(製品名NanoWHELP(ナノウェルプ))の供給の拡大に向けた取り組みとして、直販体制の構築が着実に進展しております。今後当社グループは、国内市場のみならず、欧州市場をはじめとした海外市場の開拓も視野に入れ、エアフィルタ事業の再構築と収益性の改善に取り組んでまいります。
新規事業においては、機能テキスタイル分野として、実績のあるアパレル市場への製品供給が開始されております。また、耐熱性、導電性の特性を活かし、ライフサイエンス分野、産業資材分野への参入を視野に入れ、新規事業の素材開発、販売・マーケティング体制の強化に取り組み、大学や研究機関等との共同研究開発及び量産体制の整備を進めております。また、当連結会計年度において、これら新規事業の立ち上げに伴う先行投資として、設備投資や人材採用に掛かる費用が1億77百万円発生しており、建機用フィルタ事業に含めて開示しております。
今後も当社グループは、総合フィルタメーカーとして「環境」「空気」「健康」をテーマに持続可能な社会・経済活動に貢献する企業として社会的責任を果たしてまいります。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は209億41百万円(前年同期比4.2%増)となり、営業利益は25億92百万円(前年同期比1.4%減)、経常利益は25億35百万円(前年同期比5.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は17億18百万円(前年同期比0.3%減)となり、創業以来過去最高の売上高を更新いたしました。
2.連結業績
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)業績について
(単位:百万円)
売上高については、建機用フィルタ事業において6.7%の増収、エアフィルタ事業において12.5%の減収となったことから、全体では4.2%の増収となりました。
営業利益については、エアフィルタ事業において、基幹システムの入れ替えに伴う生産及び出荷遅延やシステム運用に係る費用の増加により大幅な減益となったものの、建機用フィルタ事業において、新車需要の増加により6.2%の増益となり、連結では1.4%の減益となりました。
経常利益については、為替差損の増加等により5.0%の減益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益については、0.3%の減益となりました。
3.事業セグメント別の売上高と営業利益
(建機用フィルタ事業)(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)業績について
(単位:百万円)
売上高については、新車需要の増加等により6.7%の増収となりました。
営業利益については、増収の影響等により6.2%の増益となりました。
(エアフィルタ事業)(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)業績について
(単位:百万円)
売上高については、需要の減少等により、12.5%の減収となりました。
営業利益については、基幹システムの導入に伴う販売管理費の増加により、大幅な減益となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末比11億65百万円増加(前連結会計年度末比8.1%増)し、155億99百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金が7億6百万円増加(前連結会計年度末比11.7%増)、商品及び製品が2億61百万円増加(前連結会計年度末比14.0%増)、その他が1億38百万円増加(前連結会計年度末比39.6%増)したことによるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末比2億53百万円増加(前連結会計年度末比2.1%増)し、124億61百万円となりました。その主な要因は、工具、器具及び備品が1億円増加(前連結会計年度末比26.9%増)、建設仮勘定が1億43百万円増加(前連結会計年度末比18.0%増)、投資その他の資産のその他が2億75百万円増加(前連結会計年度末比90.1%増)した一方で、建物及び構築物が2億16百万円減少(前連結会計年度末比4.3%減)、繰延税金資産が1億30百万円減少(前連結会計年度末比29.3%減)したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末比11億86百万円増加(前連結会計年度末比35.0%増)し、45億75百万円となりました。その主な要因は、短期借入金が16億円増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が3億19百万円減少したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末比28百万円増加(前連結会計年度末比4.5%増)し、6億62百万円となりました。その主な要因は、退職給付に係る負債が20百万円増加(前連結会計年度末比6.9%増)、資産除去債務が19百万円増加(前連結会計年度末比9.7%増)した一方で、その他が10百万円減少(前連結会計年度末比7.5%減)したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末比2億3百万円増加(前連結会計年度末比0.9%増)し、228億23百万円となりました。その主な要因は、為替換算調整勘定が3億21百万円増加(前連結会計年度末比43.9%増)した一方で、自己株式が74百万円増加(前連結会計年度末比75.2%増)したことによるものであります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末より6億83百万円増加し、64億45百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、24億46百万円(前年同期は得られた資金27億62百万円)となりました。
その主な内訳は、税金等調整前当期純利益25億17百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、7億70百万円(前年同期は使用した資金5億29百万円)となりました。
その主な内訳は、有形固定資産の取得による支出6億48百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、11億46百万円(前年同期は使用した資金12億98百万円)となりました。
その主な内訳は、長期借入金返済による支出3億19百万円、配当金の支払10億53百万円、自己株式の取得による支出12億73百万円、短期借入金の純増額16億円によるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
当社の利益配分に関する基本方針は、株主の皆様に対する利益還元を経営の最重要課題の一つと位置付けたうえで、将来の成長に向けた戦略的投資に必要な内部留保の充実と連結配当性向(注1)、配当利回り(注2)、総還元性向(注3)並びにDOE(株主資本配当率)(注4)を踏まえた利益還元とのバランスを勘案して決定することとしております。
当期末の剰余金の配当につきましては、当期の業績並びに今後の事業展開を勘案し、1株当たり10円の配当を予定しております。なお、当期の年間配当は、中間配当8円を含め、1株当たり18円となり、連結配当性向73.1%、配当利回り3.8%、総還元性向150.1%、DOE(株主資本配当率)5.5%となる見込みであります。
次期の年間配当につきましては、上記の基本方針及び現時点での業績予想に基づき1株当たり20円(中間配当金10円、期末配当金10円)を予定しております。これにより連結配当性向69.7%、配当利回り2.3%、総還元性向97.5%、DOE(株主資本配当率)6.1%となる見込みであります。
(注1)連結配当性向=(配当金総額÷親会社株主に帰属する当期純利益)×100
(注2)配当利回り=(1株あたり配当金÷期末日現在の株価)×100
(注3)総還元性向={(配当金総額+株主優待+自己株式取得)÷親会社株主に帰属する当期純利益}×100
(注4)DOE(株主資本配当率)=(年間配当総額÷株主資本) ×100
2027年3月期の当社を取り巻く、建機用フィルタ事業においては、AIデータセンタ需要や活発なインフラ投資を背景とした北米市場を中心に引き続き堅調に推移することが見込まれます。
一方、地政学リスクを背景とした資材価格やエネルギーコストの高騰については依然として終息のめどが立たず、先行き不透明な状況が継続しております。
更には、中東情勢の紛争の長期化による建機市場の需要減退が懸念されますが、政策動向は流動的であり先行きを見通すことが困難な状況にあること、また、当社グループにおける商物流の見直しや保有在庫の見直し、販売価格の改定等により当社の負担を最小化することが可能であることから、本業績の見通しには織り込んでおりません。
2027年3月期の建機用フィルタ事業の見通しについては、このような事業環境を踏まえ、通期の業績見通しを作成しております。
売上高については、新車需要及び交換需要は堅調に推移し、販売数量は前年度を上回ることから増収となる見通しです。利益面においては、アルミや鋼材を中心とした主要原材料価格については、高止まりの継続が想定されることに加え、人的資本への投資の一環として給与水準の引き上げ(7%ベースアップ)による固定費の増加が見込まれるものの、販売価格の改善や原価改善の効果等により固定費の増加を上回る収益改善が見込まれることから、増益となる見通しであります。
エアフィルタ事業においては、既存製品の売上回復には時間を要することから、販売は低調に推移する一方、ナノファイバー製エアフィルタをはじめとした高付加価値製品ラインナップの展開による新規顧客の獲得により増収増益となる見通しであります。
新規事業においては、機能テキスタイル分野として、実績のあるアパレル市場への製品供給が開始されております。一方で、新規事業の立ち上げに伴う先行投資として、大学や研究機関等との共同研究開発費用並びに量産体制の整備に伴う設備投資や人材採用に掛かる費用として約370百万円の発生が見込まれます。
2027年3月期連結業績予想につきましては、以上の状況を踏まえ、以下のとおりと致します。
本業績見通しにおける為替レートは、1米ドル155円、1ユーロ180円を前提としております。
1. 2027年3月期の連結業績見通し
(単位:百万円)
2.事業セグメント別の業績見通し
(建機用フィルタ事業)(自 2026年4月1日 至 2027年3月31日)
(単位:百万円)
売上高については、販売数量の増加等により8.3%の増収を見込んでおります。
営業利益については、主要原材料価格の高止まりに加え、人的資本への投資の一環として給与水準の引き上げ(7%ベースアップ)により、固定費の増加が見込まれる一方で、販売価格の改定や原価改善等により、17.6%の増益を見込んでおります。
(エアフィルタ事業)(自 2026年4月1日 至 2027年3月31日)
(単位:百万円)
エアフィルタ事業については、既存製品販売が低調である一方、ナノファイバー製エアフィルタをはじめとした高付加価値製品ラインナップの拡大による既存及び新規顧客獲得により増収増益を見込んでおります。
(機能素材事業)(自 2026年4月1日 至 2027年3月31日)
(単位:百万円)
新規事業においては、機能テキスタイル分野において、実績のあるアパレル市場への販売が開始される一方で、新規事業の立ち上げに伴う先行投資として、大学や研究機関等との共同研究開発費用並びに量産体制の整備に伴う設備投資や人材採用に掛かる費用として約370百万円の発生が見込まれます。
※ 本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは日本基準により連結財務諸表を作成しております。国際財務報告基準(IFRS)について、当社グループは国内外における動向などの情報収集を行っております。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
(連結貸借対照表)
前連結会計年度において、独立掲記しておりました「電子記録債権」は、金額的重要性が乏しくなったため、当連結会計年度より「受取手形及び売掛金」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「電子記録債権」に表示していた838千円は、「受取手形及び売掛金」838千円として組み替えております。
1 報告セグメントの概要
(1)報告セグメントの決定方法
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務諸表が入手可能であり、最高経営意思決定機関が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象になっているものであります。
当社グループは、組織及びビジネスモデルに基づいて事業セグメントを識別しており、「建機用フィルタ事業」、「エアフィルタ事業」の2つを報告セグメントとしております。
(2)各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
「建機用フィルタ事業」は、主に建機用フィルタ、産業用フィルタ、プロセス用フィルタの開発・製造・販売を行っております。
「エアフィルタ事業」は、主にエアフィルタの開発・製造・販売を行っております。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)セグメント利益の合計は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注)セグメント利益又は損失の合計は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(自己株式の取得)
当社は、2026年5月15日開催の取締役会において、以下のとおり、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第156条の規定に基づき、自己株式取得に係る事項について決議いたしました。
1. 自己株式の取得を行う理由
株主還元の充実と資本効率の向上を図り、経営環境の変化に対応した機動的資本政策の遂行を可能とするため。
2. 取得に関する事項
(1) 取得する株式の種類 当社普通株式
(2) 取得する株式の総数 1,000,000株(上限)
(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合1.4%)
(3) 株式の取得価額の総額 700,000,000円(上限)
(4) 取得期間 2026年5月18日~ 2026年6月30日
(5) 取得方法 東京証券取引所における市場買付
(ご参考)2026年3月31日時点の自己株式の保有状況
発行済株式総数(自己株式を除く) 69,618,020株
自己株式数 320,458株