1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………4
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………4
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………4
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………5
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………6
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………6
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………7
(連結損益計算書) ……………………………………………………………………………………………7
(連結包括利益計算書) ………………………………………………………………………………………8
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………9
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………11
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………12
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………12
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………………………12
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………12
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………12
当社グループは、「技術を通じて、人々をもっと大切なことへ」というミッションのもと、「世界中の安全・安心を支える人が頼れるパートナーとなる」というヴィジョンを掲げ、独自開発の制御技術をコアとして、国産の産業用ドローンを提供してまいりました。経済安全保障の要請にも配慮した製品開発に加え、量産体制と安定供給を前提とした事業基盤を構築することで、信頼性が求められる現場での実運用に応え、ドローンの社会実装を推進しています。
近年、ドローン市場は防衛・安全保障及び経済安全保障を中心とした社会環境の変化を背景に、その位置付けが大きく変化しています。地政学的リスクの高まりを受け、日本及び海外諸国において、ドローンは国家の安全保障や重要インフラを支える重要技術として位置付けられ、調達や運用において規制と活用が同時に進んでいます。こうした動きに加え、労働人口の減少による無人化ニーズの拡大や、災害調査・物資輸送・インフラ点検といった分野での実装が進む中、ドローン市場は単なる効率化の手段にとどまらず、防衛・安全保障や経済安全保障の観点からも活用が広がる転換期を迎えています。
当社は、事業進捗や環境変化に応じてローリング方式で中期経営方針「ACSL Accelerate」を更新しており、昨今の事業環境の変化を踏まえ、当社の中長期的な方向性と目標、マイルストーンを明確に示すために「ACSL Accelerate FY26」を発表いたしました。具体的には、先端技術による機体進化、強靭なサプライチェーンの構築、北米事業の本格拡大、防衛・安全保障分野への貢献、社会インフラ維持・管理の国産化、持続的な財務基盤強化を重点戦略として掲げております。
国内における直近の進捗としては、防衛分野の貢献として防衛省を含めた政府調達への取り組みを進めております。防衛省及び経済産業省は防衛分野における民生先端技術の活用(デュアルユース)を推進しており、当社は2025年4月に経済産業省を訪問したルッテNATO事務総長一行に、日本のデュアルユース・スタートアップ企業として小型空撮ドローン「SOTEN」を紹介し、防衛分野での注目を集めました。昨年度及び今年度において防衛装備庁から「SOTEN」を受注するなど、政府調達における受注実績を着実に積み重ねております。さらに、2025年12月に陸上自衛隊が主催した国内外防衛関係者向けフォーラム「Landpower Forum in Japan」では、「SOTEN」が陸上自衛隊装備品として出展され、国内外の政府関係者への認知向上の機会となりました。
また、当社は、経済産業省令和4年度第2次補正予算「中小企業イノベーション創出推進事業」(SBIR事業)に係る事業者に採択され、「行政等ニーズに応える小型空撮ドローンの性能向上と社会実装」事業(事業総額約26億円)として新たな小型空撮ドローンの開発を進めております。2025年8月には省庁向け開発進捗確認会を実施し、50名以上の行政関係者から直接ヒアリングを行うなど、開発段階から政府調達に向けた需要創出に取り組んでおります。さらに、当社は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した、経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)における研究開発構想「小型無人機の自律制御・分散制御技術の研究開発」にて実施する事業「小型無人機の自律制御・分散制御技術(研究開発項目(2))」(事業総額約29億円)の委託先として採択され、自律制御・分散制御に係るソフトウェアを搭載する小型無人機のハードウェア等の初期型機体開発に取り組んでまいります。
社会インフラの維持・管理として物流分野において、日本郵便株式会社と共同で開発を進めていた長距離飛行マルチユースドローン「PF4」の製品化に取り組み、2025年10月より量産を開始いたしました。物流用途に適した高い飛行性能とユーザー自身でペイロード交換が可能な取り付け機構を備える「PF4」は、物流分野以外にも広域測量等、他分野の顧客獲得も視野に入れて販促を行ってまいります。「PF4」はこれまでの開発期間で複数の実証実験や災害支援活動等に用いられております。機体の共同開発を行った日本郵便株式会社及び日本郵政キャピタル株式会社とは、2021年6月に資本業務提携を行っており、今後もドローン物流の社会実装の推進とドローン市場の拡大に向けて連携を進めてまいります。また、物流分野ではレベル4飛行による実証実験にも取り組んでおります。2025年11月に長崎県、同年12月に福島県でそれぞれ実施されたレベル4飛行配送実証では、当社の第一種型式認証取得機種「PF2-CAT3」を提供いたしました。国内初の第一種型式認証取得機体である「PF2-CAT3」は、これまで国内の複数のレベル4飛行実証で活用されており、ドローン物流の実証実験の拡大にも寄与しております。
北米事業としては、米国において、National Defense Authorization Act(NDAA)によりロシア製や中国製のドローンの政府調達が禁止されており、加えて、中国製ドローンメーカーのDJI社は、2022年10月より米国国防総省の「中国軍事関連企業」に指定されるなど、経済安全保障を強く意識した施策が行われております。2025年12月、米国で米国連邦通信委員会(FCC)による外国製ドローンの機器認証規制が強化され、中国製を含む新規機体の販売は実質制限されることとなりました。当社「SOTEN」はNDAA準拠に加え、必要認証を取得済みで継続販売が可能であり、米国での販売機会拡大を見込むとともに、需要の取り込みを図ってまいります。
米国市場では官庁・社会インフラ関連企業にて利用されている中国製ドローンからのスイッチングを目指し、カリフォルニア州に当社子会社ACSL, Inc.を2023年1月に設立しました。同社CEOには米国大手ドローンソフトウェア開発企業であるAuterion社や中国ドローンメーカーDJI社にて北米の企業向けドローン市場において大きな成果を発揮してきた、シンシア・ホァン(Cynthia Huang)が就任し、また、グローバルCTO兼ACSL, Inc.取締役のクリス・ラービ(Chris Raabe)が現地に駐在し、米国市場に向けた技術開発をリードしております。販売体制については、Almo Corporation(DBA Exertis Almo)社を総代理店として合計20社以上の販売会社と販売代理店契約を締結し、全米で当社製品の販売・サポート・修理を行っています。当社は2023年11月に米国市場向けの「SOTEN」の販売輸出許可を取得し、同年12月より販売を開始しました。2024年10月にはAlmo Corporation社より500台の受注を獲得し、一部を同年12月、残数は2025年度内に納品しております。さらに、2025年11月には同社より追加の400台の受注を獲得いたしました。
米国市場の顧客ニーズを踏まえた製品開発も進展しており、2025年8月にはNDAA準拠の新型スマートコントローラー「TAITEN」のリリース、SOTEN用高画素赤外線カメラ「SAMO」の機能アップグレードを発表し、展示会等で高い評価を得ております。また、2025年10月には米国の最大手電波塔運営事業者であるAmerican Tower Corporationと戦略的パートナーシップに関する覚書(MOU)を締結し、重要インフラ産業におけるドローン活用の拡大に向けた取り組みを進めております。
加えて、当社は、今後、米国と同様の規制導入が見込まれるカナダにおいても事業展開を開始いたしました。2025年12月に同国のドローン販売代理店Jam Industries Ltd.と販売代理店契約を締結し、カナダ市場での販売活動を本格的に開始しております。同社からは同月に「SOTEN」400台の受注を獲得しており、2026年度に納品を予定しております。
当社は、2025年度において、持続的な財務基盤強化として、世界的な経済安全保障の高まりと市場拡大を背景に、事業拡大と海外展開を加速するための成長資金を確保するため、普通株式と新株予約権の第三者割当により最大約31億円の資金調達を実施いたしました。
当社グループの研究開発投資は、短期的な利益を追うのではなく、海外展開も含め、中長期的な成長を実現するために戦略的かつ積極的に研究開発費を投下する方針を維持し、各種機体開発、量産体制の構築を進めるとともに、プラットフォーム技術の強化を行ってきました。なお、経済産業省令和4年度第2次補正予算「中小企業イノベーション創出推進事業」(SBIR事業)に係る研究開発費として、当連結会計年度において、870,727千円が計上されております。
以上の結果、当連結会計年度の業績は売上高2,598,734千円(前期比2.1%減)、営業損失1,840,400千円(前期は2,293,221千円の営業損失)、経常損失1,075,217千円(前期は2,188,320千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失1,363,939千円(前期は2,371,396千円の純損失)となりました。
当社グループはドローン関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。そのため、当社グループの販売実績を主な内訳別に区分した売上高の状況は次のとおりであります。
(単位:千円)
(注)1.サービス提供の各段階に関して、実証実験として、顧客のドローン導入のニーズを踏まえて、課題解決のために当社グループのテスト機体を用いた概念検証(PoC)に係るサービスを提供しております。概念検証(PoC)を経て、顧客先の既存システムへの組み込みも含めた特注システム全体の設計・開発を行っております。
2.プラットフォーム機体販売において、顧客先における試用(パイロット)もしくは商用ベースでの導入として、当社グループのプラットフォーム機体をベースにした機体の生産・供給を行っております。
3.用途特化型機体販売においては、特定の領域において量産が見込める機体について、量産機体の開発・生産・販売を行っております。
4.その他においては、機体の保守手数料や消耗品の販売に加えて、一般的に国家プロジェクトにおいて、受託先が収受する補助金等のうち、新規の研究開発を行わず、既存の当社の技術を用いて委託された実験を行うことが主目的のプロジェクトについては売上高として計上しております。前連結会計年度においては、インド市場におけるArcV Holdings Private Ltd.への地上走行ロボット販売に係る売上高を含んでおります。
当連結会計年度末における資産合計は、5,665,019千円となり、前連結会計年度末に比べ1,101,760千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が775,142千円、売掛金が824,457千円それぞれ増加した一方で、商品及び製品が283,914千円減少したことにより流動資産が前連結会計年度末に比べ1,468,297千円増加し、これに加えて、主に投資有価証券が147,557千円減少したことにより固定資産が前連結会計年度末に比べ366,537千円減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、3,909,100千円となり、前連結会計年度末に比べ459,554千円減少いたしました。これは主に短期借入金が1,320,097千円減少したことにより、流動負債が前連結会計年度末に比べ1,084,278千円減少し、これに加えて、転換社債型新株予約権付社債が624,725千円増加したことにより固定負債が前連結会計年度末に比べ624,725千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は1,755,918千円となり、前連結会計年度末に比べ1,561,313千円増加いたしました。これは主に減資及び欠損填補、第三者割当による新株式発行や当期純損失の計上等により、資本金が1,327,232千円、利益剰余金が340,128千円それぞれ増加した一方で、資本剰余金が96,874千円減少したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は29.1%(前連結会計年度末は2.0%)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ775,141千円増加し、2,018,722千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動の結果使用した資金は、1,246,490千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失1,360,081千円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、6,540千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出6,667千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、2,020,702千円となりました。これは主に、短期借入金の純減額1,320,097千円、株式の発行による収入1,380,743千円、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入1,429,062千円によるものであります。
近年、ドローン市場は防衛・安全保障及び経済安全保障を中心とした社会環境の変化を背景に、その位置付けが大きく変化しています。地政学的リスクの高まりを受け、日本及び海外諸国において、ドローンは国家の安全保障や重要インフラを支える重要技術として位置付けられ、調達や運用において規制と活用が同時に進んでいます。こうした動きに加え、労働人口の減少による無人化ニーズの拡大や、災害調査・物資輸送・インフラ点検といった分野での実装が進む中、ドローン市場は単なる効率化の手段にとどまらず、防衛・安全保障や経済安全保障の観点からも活用が広がる転換期を迎えています。
当社は、事業進捗や環境変化に応じてローリング方式で中期経営方針「ACSL Accelerate」を更新しており、昨今の事業環境の変化を踏まえ、当社の中長期的な方向性と目標、マイルストーンを明確に示すために「ACSL Accelerate FY26」を発表いたしました。具体的には、先端技術による機体進化、強靭なサプライチェーンの構築、北米事業の本格拡大、防衛・安全保障分野への貢献、社会インフラ維持・管理の国産化、持続的な財務基盤強化を重点戦略として掲げております。
2026年12月期の通期連結業績予想といたしましては、売上高4,000百万円、営業利益△1,360百万円、経常利益△650百万円、親会社株主に帰属する当期純利益△700百万円と想定しております。
また、上記の通期連結業績予想は、2023年10月20日に公表した「中小企業イノベーション創出推進事業」における「行政等ニーズに応える小型空撮ドローンの性能向上と社会実装事業」(SBIR事業)の影響額として、販売費及び一般管理費の研究開発費600百万円、営業外収益の助成金収入900百万円を含んでおります。SBIR事業の影響額を除いた営業利益は△760百万円と想定しております。
なお、2026年12月期の第2四半期(累計)連結業績予想における経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益及び1株当たり当期純利益につきましては、SBIR事業の助成金収入の計上時期が未定であることから、記載しておりません。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社は、財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性を考慮し、当面は日本基準で財務諸表を作成する方針であります。なお、国際会計基準の適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮の上、適切に対応していく方針であります。
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
該当事項はありません。
当社グループは、ドローン関連事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。
2.1株当たり当期純損失(△)の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
該当事項はありません。