〇添付資料の目次

 

1. 経営成績等の概況………………………………………………………………………………………………… 2

(1) 当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………… 2

(2) 当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………… 6

(3) 当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………… 6

(4) 次期の業績見通し …………………………………………………………………………………………… 7

(5) 利益配分に関する基本方針および当期・次期の配当 …………………………………………………… 8

2. 会計基準の選択に関する基本的な考え方……………………………………………………………………… 9

3. 連結財務諸表及び主な注記………………………………………………………………………………………10

(1)連結財政状態計算書……………………………………………………………………………………………10

(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書……………………………………………………………………12

(3)連結持分変動計算書……………………………………………………………………………………………14

(4)連結キャッシュ・フロー計算書………………………………………………………………………………16

(5)連結財務諸表に関する注記事項………………………………………………………………………………18

(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………18

(のれんの減損テスト) …………………………………………………………………………………………18

(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………………………19

(1株当たり情報)…………………………………………………………………………………………………23

(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………23

 

 

1. 経営成績等の概況

(1) 当期の経営成績の概況

                                                (単位:百万円)

 

売上高

コア営業利益

営業利益

又は損失(△)

税引前損失(△)

親会社の

所有者に

帰属する

当期損失(△)

EBITDA

2025年12月期

969,992

44,520

△28,788

△27,715

△40,680

95,218

2024年12月期

990,586

36,359

7,575

△1,265

△10,813

89,564

増減率

△2.1%

22.4%

6.3%

外貨増減率

△2.1%

 

 

 

 

 

実質増減率

△1.8%

 

 

 

 

 

 

(注) 1 コア営業利益は、営業利益から構造改革に伴う費用・減損損失・買収関連費用等、非経常的な要因により発生した損益(非経常項目)を除いて算出しています。

2 EBITDAは、コア営業利益に、減価償却費(使用権資産の減価償却費を除く)および償却費を加算しています。

3 売上高における実質増減率は、為替影響、当連結会計年度・前連結会計年度におけるすべての事業譲渡影響および譲渡に係る移行期間中のサービス提供に関わる影響および「Dr. Dennis Gross Skincare」の買収前に係る期間の当連結会計年度の売上による影響(以下「事業譲渡影響および買収影響」という。)を除いて計算しています。

 

当連結会計年度における世界経済は、地政学リスクの高まり等を受け先行きへの不透明感が継続しました。

国内化粧品市場は、緩やかな成長となりました。訪日外国人旅行者数は年間を通じ過去最多となり堅調に推移した一方、12月の中国人旅行者数の急減も影響しインバウンド消費は想定を下回りました。

海外化粧品市場は全体として厳しい状況が継続する中でも、回復基調が見られました。中国海南島などの免税市場では、景況感の悪化に伴う低調な消費により厳しい市場環境が続いたものの、中国海南島での免税政策の改正を背景に復調が見られたほか、中国市場においても回復基調となりました。欧米化粧品市場では想定は下回るものの、緩やかな成長を維持しました。

 

当社グループは、企業使命「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD (美の力でよりよい世界を)」のもと、環境問題やダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを中心とした社会課題の解決に向けてイノベーションに積極的に取り組んでいます。当社グループは2024年11月に、早期の収益性改善と、その後の持続的な成長をより確実なものとするために、2025年と2026年で実行する「アクションプラン 2025-2026」を策定しました。変化の激しい市場でも安定的な利益拡大を実現するレジリエントな事業構造を目指し、「ブランド力の基盤強化」、「高収益構造の確立」および「事業マネジメントの高度化」に取り組んでいます。当連結会計年度は、2026年のコア営業利益率7%の達成に向けて、優先課題への対応を確実に進め、主要な構造改革アクションを完遂しました。

そして、当社グループの強みである価値創造力と価値伝達力を基盤に、新たな成長軌道へと転換し、企業価値の最大化を目指す「2030 中期経営戦略」を策定し、2030 VISION「ひととの繋がりの中で新しい美を探求・創造・共有し、一人ひとりの人生を豊かにする」を掲げました。創業から大切にしてきたものへと立ち返り、社会へ貢献したいという考えのもと、「ブランド力の向上を通じた成長加速」、「グローバルオペレーションの進化」および「サステナブルな価値創造」を戦略の柱に据え、市場を上回る売上成長を目指すとともに、2030年までにコア営業利益率10%以上の達成を実現します。

 

当連結会計年度の売上高は前年比2.1%減の9,700億円、現地通貨ベースでは前年比2.1%減、為替影響、事業譲渡影響および買収影響を除く実質ベースでは前年比1.8%減となりました。実質ベースの売上高は、中国・トラベルリテール事業の上期を中心とした消費低下の影響や、米州事業の「Drunk Elephant」の苦戦継続により、減収となりましたが、注力ブランドの成長により下期はプラス成長となりました。

コア営業利益は、前年に対し82億円増益の445億円となりました。中国・トラベルリテールや米州事業などの減益の一方、注力ブランドの成長に伴うプロダクトミックス改善、および構造改革や全社を挙げたコストマネジメントによる効果で相殺し、増益となりました。

親会社の所有者に帰属する当期利益は、前年に対し299億円減少し、407億円の損失となりました。コア営業利益の増益の一方、米州事業の収益性低下を受けて実施した減損テストの結果、当連結会計年度において、のれんの減損損失468億円を計上したことが影響しました。なお、当該減損損失の計上は当連結会計年度のキャッシュ・フローに影響を与えるものではありません。本件に係る詳細は、3.連結財務諸表及び主な注記 (5)連結財務諸表に関する注記事項 (のれんの減損テスト)をご参照ください。

当連結会計年度のEBITDAマージンは9.8%となりました。

当連結会計年度における連結財務諸表項目(収益および費用)の主な為替換算レートは、1ドル=149.7円、1ユーロ=169.0円、1中国元=20.8円です。

また、上記の米州事業の収益性低下に伴い、当社が保有する資生堂アメリカズCorp.の株式について実質価額の低下が認められたため、日本基準における「金融商品に関する会計基準」に基づき、当事業年度の個別財務諸表において関係会社株式評価損1,803億円を特別損失として計上しました。なお、当該評価損は当社個別財務諸表のみで計上されるものであり、当社グループの連結業績および将来の見通しに影響を与えるものではありません。

 

 

【連結】                                      (単位:百万円)

 

区     分

2025年

12月期

構成比

2024年

12月期

構成比

増  減

増減率

外貨

増減率

実質

増減率

日本事業

295,343

30.4%

294,272

29.7%

1,071

0.4%

0.4%

0.7%

中国・トラベルリテール

事業

342,244

35.3%

357,786

36.1%

△15,542

△4.3%

△3.5%

△3.5%

アジアパシフィック事業

73,290

7.6%

71,650

7.2%

1,639

2.3%

1.4%

1.8%

米州事業 

106,584

11.0%

118,547

12.0%

△11,962

△10.1%

△8.7%

△9.5%

欧州事業

141,129

14.5%

132,665

13.4%

8,463

6.4%

3.1%

3.2%

その他

11,399

1.2%

15,663

1.6%

△4,263

△27.2%

△27.0%

△14.6%

   合    計

969,992

100.0%

990,586

100.0%

△20,593

△2.1%

△2.1%

△1.8%

 

 

 

    

2025年

12月期

売上比

2024年

12月期

売上比

増  減

増減率

 

セグメント間の

内部売上高

又は振替高を含めた

売上高

 

2025年

12月期

2024年

12月期

コア営業利益又は損失

日本事業

38,972

13.1%

25,879

8.8%

13,092

50.6%

 

296,450

295,036

中国・トラベルリテール

事業

64,525

18.7%

71,979

19.9%

△7,453

△10.4%

 

345,662

361,524

アジアパシフィック事業

5,079

6.8%

4,903

6.7%

176

3.6%

 

74,557

72,663

米州事業 

△11,566

△10.4%

△9,248

△7.4%

△2,318

 

111,175

124,725

欧州事業

3,949

2.7%

2,659

1.9%

1,289

48.5%

 

146,426

138,133

その他

△1,259

△9.5%

△1,130

△6.6%

△129

 

13,196

17,178

小  計

99,700

10.1%

95,043

9.4%

4,656

4.9%

 

987,468

1,009,262

調整額

△55,179

△58,683

3,504

 

△17,475

△18,676

 

   

44,520

4.6%

36,359

3.7%

8,160

22.4%

 

969,992

990,586

 

 

(注)1 当連結会計年度より、報告セグメントを従来の「中国事業」「トラベルリテール事業」から「中国・トラベルリテール事業」に変更し、従来「その他」に計上していた㈱イプサの国内販売機能、およびヘルスケア事業の美容食品等の販売機能に係る業績を「日本事業」に計上しています。また報告セグメントの利益又は損失の算定方法を変更しています。変更内容の詳細は、3.連結財務諸表及び主な注記 (5)連結財務諸表に関する注記事項 (セグメント情報等)をご参照ください。なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分方法により作成したものを記載しています。

2 売上高における実質増減率は、為替影響、事業譲渡影響および買収影響を除いて計算しています。

3 「その他」は、飲食業等を含んでいます。

4 コア営業利益又は損失における売上比は、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めた売上高に対する比率です。

5 コア営業利益又は損失の「調整額」は、主に各事業セグメントに配分していない本社費用、各報告セグメントへの配賦額と実際発生額との差額および原価差額等です。本社費用は、従来「その他」に含めていましたが、当連結会計年度より「調整額」に含めており、主に本社機能部門および基礎研究開発部門等に係る費用です。

 

各報告セグメントの概況は次のとおりです。

 

【日本事業】

日本事業では、経営改革プラン「ミライシフト NIPPON 2025」の実行を通じ、成長性・収益性の高いブランド・商品・お客さま接点へ活動を集中させることで成長の加速に取り組むとともに、固定費低減により、収益性改善を着実に進めました。「SHISEIDO」や「エリクシール」を中心としたコアブランドで、最新技術を搭載した新商品の貢献などにより、成長を実現しました。一方、インバウンド消費は、訪日外国人旅行者数が過去最多となったものの、旅行者の消費行動変化や内外価格差の縮小を受けた購買意欲の低下により、成長は鈍化しました。

以上のことから、売上高は2,953億円となりました。前年比は0.4%増、事業譲渡影響を除く実質ベースでは前年比0.7%増となりました。コア営業利益は390億円、売上増に伴う差益増および構造改革効果などにより、前年に対し131億円の増益となりました。

 

【中国・トラベルリテール事業】

中国・トラベルリテール事業では、景況感の悪化に伴う消費低下が影響したものの、下期にかけては回復が見られました。中国では、「クレ・ド・ポー ボーテ」や「NARS」がけん引し、特に中国最大のEコマースイベントである「ダブルイレブン」によりEコマースが大きく伸長しました。トラベルリテール(空港・市中免税店などでの化粧品・フレグランスの販売)では、旅行者中心のビジネスへの移行が順調に進んだものの、中国・韓国において、中国人旅行者の消費低調による厳しい状況が継続し、減収となりました。

以上のことから、売上高は3,422億円となりました。前年比は4.3%減、現地通貨ベースでは前年比3.5%減、為替影響および事業譲渡影響を除く実質ベースでは前年比3.5%減となりました。コア営業利益は645億円、売上減に伴う差益減を、固定費低減などの構造改革効果により一部相殺し、前年に対し75億円の減益となりました。

 

【アジアパシフィック事業】

アジアパシフィック事業の国・地域では、台湾等での市場縮小の影響を受けた一方、タイを中心とする東南アジアや韓国が成長をけん引し、増収となりました。「クレ・ド・ポー ボーテ」、「SHISEIDO」、「エリクシール」を中心とした注力ブランドが成長しました。

以上のことから、売上高は733億円となりました。前年比は2.3%増、現地通貨ベースでは前年比1.4%増、為替影響および事業譲渡影響を除く実質ベースでは前年比1.8%増となりました。コア営業利益は51億円、売上増に伴う差益増により、前年に対し2億円の増益となりました。

 

【米州事業】

米州事業では、「SHISEIDO」や「クレ・ド・ポー ボーテ」が増収となりました。一方、「Drunk Elephant」は苦戦が継続したことに加え、「NARS」は一部出荷の期ずれ等の影響により、減収となりました。

以上のことから、売上高は1,066億円となりました。前年比は10.1%減、現地通貨ベースでは前年比8.7%減、為替影響、事業譲渡影響および買収影響を除く実質ベースでは前年比9.5%減となりました。コア営業損失は116億円、売上減に伴う差益減、原価率悪化および関税影響による減益を、固定費低減などの構造改革効果により一部相殺し、前年に対し23億円の減益となりました。

 

【欧州事業】

欧州事業では、「Drunk Elephant」の苦戦は継続した一方、新商品を発売した「Zadig&Voltaire」や「narciso rodriguez」等フレグランスが力強い成長となりました。

以上のことから、売上高は1,411億円となりました。前年比は6.4%増、現地通貨ベースでは前年比3.1%増、為替影響および事業譲渡影響を除く実質ベースでは前年比3.2%増となりました。コア営業利益は39億円、売上増に伴う差益増を、マーケティング投資の強化などにより一部相殺されたものの、前年に対し13億円の増益となりました。

 

 

(2) 当期の財政状態の概況

  総資産は、のれんの減少、円安による資産の換算額の増加、棚卸資産の減少、使用権資産の減少などにより、前連結会計年度末に比べ646億円減の12,673億円となりました。負債は、社債償還やリース負債の減少などにより312億円減の6,460億円となりました。資本は、当期損失や配当金支払いによる利益剰余金の減少、円安により在外営業活動体の換算差額が増加したことなどにより、334億円減の6,213億円となりました。

 また、親会社の所有者に帰属する持分に対する現預金を除いた有利子負債(リース負債除く)の割合を示すネットデット・エクイティ・レシオは0.16倍となりました。

 

(3) 当期のキャッシュ・フローの概況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、当連結会計年度期首残高985億円に比べ66億円減少し、918億円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、減価償却費及び償却費(717億円)、減損損失及び減損損失戻入(513億円)、棚卸資産の増減額(190億円)などの増加項目があった一方、税引前損失(277億円)、営業債務の増減額(139億円)、などの減少項目があったことにより、前連結会計年度末に比べ615億円増加の1,099億円の収入となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、工場設備への投資等である有形固定資産の取得による支出(253億円)、ITシステムへの投資等の無形資産の取得による支出(191億円)などにより、434億円の支出となり、前連結会計年度末に比べ403億円支出は減少しました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入による収入(570億円)があった一方、社債の償還による支出(400億円)、短期借入金の減少(320億円)、リース負債の返済による支出(237億円)、配当金の支払額(120億円)、長期借入金の返済による支出(120億円)、連結範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出(117億円)などにより、前連結会計年度末に比べ1,006億円支出は増加し、772億円の支出となりました。

 

連結キャッシュ・フロー計算書(要約)                            (単位:億円)

区   分

金額

現金及び現金同等物期首残高

985

 

営業活動によるキャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フロー

現金及び現金同等物に係る換算差額

1,099

△434

△772

41

現金及び現金同等物の増減額

△66

現金及び現金同等物期末残高

918

 

 

 

(4) 次期の業績見通し

連結売上高                                                                         (単位:億円)

区    分

2026年

12月期

(見込)

2025年

12月期

増減率

外貨

増減率

実質

増減率

売上高

9,900

9,700

2.1%

2%

3%

 

 

報告セグメント別連結売上高成長率予想(前年比)

区    分

増減率

外貨増減率

実質増減率

日本事業

1桁半ば%

1桁半ば%

1桁半ば%

中国・トラベルリテール事業

△1桁前半%

△1桁前半%

△1桁前半%

アジアパシフィック事業

1桁後半%

1桁後半%

1桁後半%

米州事業

1桁後半%

1桁後半%

1桁後半%

欧州事業

1桁後半%

1桁後半%

1桁後半%

その他

△30%超

△30%超

1桁前半%

合    計

2.1%

2%

3%

 

(注) 売上高における実質増減率は、為替影響および2025年12月期、2026年12月期における事業譲渡影響を除いて計算しています。

 

連結利益                                                                       (単位:億円)

区    分

2026年

12月期

(見込)

売上比

2025年

12月期

 

売上比

増減率

コア営業利益

690

7.0%

445

4.6%

55.0%

営業利益又は損失(△)

590

6.0%

△288

△3.0%

税引前利益又は損失(△)

600

6.1%

△277

△2.9%

親会社の所有者に帰属する

当期利益又は損失(△)

420

4.2%

△407

△4.2%

 

(注) コア営業利益は、営業利益から構造改革に伴う費用・減損損失等、非経常的な要因により発生した損益(非経常項目)を除いて算出しています。

    

区    分

2026年

12月期

(見込)

2025年

12月期

 

フリーキャッシュフロー(億円)

500

665

ROIC(投下資本利益率)

5%

△2.0%

ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率)

7%

△6.6%

基本的1株当たり当期利益(円)

105.12

△101.83

DOE(親会社所有者

帰属持分配当率)

3.9%

2.6%

1株当たり配当金(円)

       中間

       期末

 

30.00

30.00

 

20.00

(予定)20.00

 

(注) ROIC(投下資本利益率)の2025年12月期実績は、法定実効税率を使用して算出しています。

 

 

 2026年12月期は、地政学リスクや政策動向により不確実性が高まることが予想される一方、世界的なインフレの上昇率の鈍化や金融緩和を背景に、世界経済は安定的に推移するものと期待されます。当社は、日中関係の緊張等に伴う一時的な需要減や米国市場の動向を注視しつつも、グローバルの化粧品市場は緩やかな成長が継続すると想定しています。

 このような環境下、当社は変化の激しい市場でも安定的な利益拡大を実現するレジリエントな事業構造を目指しています。2026年12月期は、「2030 中期経営戦略」で掲げた財務目標の達成に向け、「アクションプラン 2025-2026」で掲げたコア営業利益率7%を実現するとともに、資本効率およびキャッシュ創出力の向上に取り組んでまいります。地域別では、中国・トラベルリテール事業において、市場の厳しい環境が継続することに伴う減収を見込みます。一方、米州事業は、主力ブランドへの投資強化や「Drunk Elephant」のターンアラウンドを完遂することで売上を回復させ、構造改革効果の発現と併せて大幅な増益による黒字化を目指します。日本事業は戦略的な価格改定の実施や、高い集客力を持つ購買タッチポイントへの注力により収益性をさらに改善し、欧州・アジアパシフィック事業では、安定した成長を実現するためのブランド力の基盤強化に取り組みます。

 以上の取り組みにより、2026年12月期の連結売上高は9,900億円(為替影響および事業譲渡影響を除く実質ベースで3%成長)、コア営業利益は690億円、コア営業利益率7%を見込んでいます。コア営業利益については、戦略的なマーケティング投資やインフレに伴う人件費等の上昇影響を織り込む一方、売上増に伴う差益増や構造改革によるコスト削減等により増益を図ります。なお、非経常項目では構造改革費用を中心に100億円の損失を、親会社の所有者に帰属する当期利益は420億円をそれぞれ見込んでいます。

 年間の主要な為替レートは、1ドル=150円、1ユーロ=170円、1中国元=20.5円としています。

 

(5) 利益配分に関する基本方針および当期・次期の配当

 株主のみなさまへの利益還元については、直接的な利益還元と中長期的な株価上昇による「株式トータルリターンの実現」を目指しています。この考え方に基づき、持続的な成長のための戦略投資を最優先とし、企業価値の最大化を目指す一方で、資本コストを意識しながら投下資本効率を高め、中長期的に配当の増加と株価上昇につなげていくことを基本方針としています。

配当金の決定にあたっては、連結業績、フリーキャッシュフローの状況を重視し、資本政策を反映する指標の一つとして親会社所有者帰属持分配当率(DOE)2.5%以上を目安とした長期安定的かつ継続的な還元拡充を実現します。なお、自己株式取得については、市場環境を踏まえ、機動的に行う方針としています。

この基本方針のもと、当期の期末配当については、1株当たり20円とし、中間配当20円と合わせて年間では40円の配当を実施する予定です。この結果、当期のDOEは2.6%となります。

次期については、強固なフリーキャッシュフローの創出を見込むことから、中間・期末とも1株当たり30円とし、2025年に対し20円増配の年間60円の配当を実施する予定です。この結果、次期のDOEは3.9%となる見込みです。

 

2. 会計基準の選択に関する基本的な考え方

 当社は、グループ内の会計基準統一によるグローバル経営のさらなる推進、ならびに資本市場における国際的な財務情報の比較可能性の向上などを目的とし、国際財務報告基準(IFRS)を2022年12月期より任意適用しています。

 

3. 連結財務諸表及び主な注記

(1)連結財政状態計算書

 

 

 

前連結会計年度

(2024年12月31日)

 

当連結会計年度

(2025年12月31日)

 

 

百万円

 

百万円

資産

 

 

 

 

流動資産

 

 

 

 

現金及び現金同等物

 

98,479

 

91,839

営業債権及びその他の債権

 

154,305

 

163,329

棚卸資産

 

160,507

 

147,135

その他の金融資産

 

28,382

 

28,265

その他の流動資産

 

36,125

 

40,944

流動資産合計

 

477,800

 

471,514

非流動資産

 

 

 

 

有形固定資産

 

294,411

 

283,813

のれん

 

108,013

 

58,793

無形資産

 

179,390

 

176,116

使用権資産

 

104,876

 

87,985

持分法で会計処理されている投資

 

2,908

 

2,972

その他の金融資産

 

89,556

 

96,401

退職給付に係る資産

 

10,261

 

35,998

繰延税金資産

 

54,782

 

45,021

その他の非流動資産

 

9,848

 

8,639

非流動資産合計

 

854,048

 

795,741

資産合計

 

1,331,848

 

1,267,256

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(2024年12月31日)

 

当連結会計年度

(2025年12月31日)

 

 

百万円

 

百万円

負債及び資本

 

 

 

 

負債

 

 

 

 

流動負債

 

 

 

 

営業債務及びその他の債務

 

152,199

 

141,571

社債及び借入金

 

107,000

 

30,000

リース負債

 

21,223

 

20,205

その他の金融負債

 

6,391

 

20,271

未払法人所得税等

 

3,413

 

7,931

引当金

 

4,527

 

7,734

その他の流動負債

 

103,807

 

117,275

流動負債合計

 

398,562

 

344,989

非流動負債

 

 

 

 

社債及び借入金

 

131,620

 

181,617

リース負債

 

103,317

 

91,337

その他の金融負債

 

20,630

 

2,635

退職給付に係る負債

 

5,037

 

6,186

引当金

 

1,852

 

4,446

繰延税金負債

 

3,640

 

3,387

その他の非流動負債

 

12,544

 

11,384

非流動負債合計

 

278,642

 

300,996

負債合計

 

677,205

 

645,985

資本

 

 

 

 

資本金

 

64,506

 

64,506

資本剰余金

 

74,138

 

65,855

自己株式

 

△2,325

 

△1,868

利益剰余金

 

356,877

 

320,612

その他の資本の構成要素

 

139,277

 

151,650

親会社の所有者に帰属する持分合計

 

632,474

 

600,756

非支配持分

 

22,169

 

20,513

資本合計

 

654,643

 

621,270

負債及び資本合計

 

1,331,848

 

1,267,256

 

 

 

 

 

 

 

(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書

連結損益計算書

 

 

 

前連結会計年度

(自 2024年1月1日

至 2024年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2025年1月1日

至 2025年12月31日)

 

 

百万円

 

百万円

売上高

 

990,586

 

969,992

売上原価

 

237,394

 

226,989

売上総利益

 

753,191

 

743,003

販売費及び一般管理費

 

751,444

 

725,558

その他の営業収益

 

8,561

 

4,869

のれんの減損

 

 

46,818

その他の営業費用

 

2,733

 

4,284

営業利益又は損失(△)

 

7,575

 

△28,788

金融収益

 

8,292

 

7,539

金融費用

 

6,402

 

6,284

長期貸付金の損失評価引当金繰入額

 

12,784

 

851

持分法による投資利益

 

2,052

 

670

税引前当期損失(△)

 

△1,265

 

△27,715

法人所得税費用

 

8,028

 

12,048

当期損失(△)

 

△9,294

 

△39,763

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当期利益又は損失(△)の帰属

 

 

 

 

親会社の所有者

 

△10,813

 

△40,680

非支配持分

 

1,518

 

916

当期損失(△)

 

△9,294

 

△39,763

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1株当たり当期利益

 

 

 

 

基本的1株当たり当期損失(△)(円)

 

△27.06

 

△101.83

希薄化後1株当たり当期損失(△)(円)

 

△27.06

 

△101.83

 

 

 

連結包括利益計算書

 

 

 

前連結会計年度

(自 2024年1月1日

至 2024年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2025年1月1日

至 2025年12月31日)

 

 

百万円

 

百万円

当期損失(△)

 

△9,294

 

△39,763

 

 

 

 

 

その他の包括利益

 

 

 

 

純損益に振り替えられることのない項目

 

 

 

 

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

△273

 

△82

確定給付制度の再測定

 

11,816

 

15,983

持分法によるその他の包括利益

 

7

 

7

純損益に振り替えられることのない項目合計

 

11,550

 

15,908

 

 

 

 

 

純損益に振り替えられる可能性のある項目

 

 

 

 

在外営業活動体の換算差額

 

39,722

 

13,387

持分法によるその他の包括利益

 

△835

 

△7

純損益に振り替えられる可能性のある項目合計

 

38,886

 

13,380

税引後その他の包括利益

 

50,437

 

29,288

当期包括利益

 

41,142

 

△10,474

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当期包括利益の帰属

 

 

 

 

親会社の所有者

 

38,375

 

△12,322

非支配持分

 

2,767

 

1,847

当期包括利益

 

41,142

 

△10,474

 

 

 

 

 

 

 

(3)連結持分変動計算書

前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

 

 

 

親会社の所有者に帰属する持分

 

 

資本金

 

資本剰余金

 

自己株式

 

利益剰余金

 

その他の資本の構成要素

 

 

 

 

 

在外営業活動体の換算差額

 

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

2024年1月1日時点の残高

 

64,506

 

74,000

 

△1,591

 

380,208

 

101,624

 

当期利益又は損失(△)

 

 

 

 

 

 

 

△10,813

 

 

 

 

その他の包括利益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

37,652

 

△245

当期包括利益合計

 

 

 

 

△10,813

 

37,652

 

△245

自己株式の取得

 

 

 

 

 

△1,047

 

 

 

 

 

 

自己株式の処分

 

 

 

△17

 

313

 

△15

 

 

 

 

配当金

 

 

 

 

 

 

 

△23,981

 

 

 

 

支配継続子会社に対する持分変動

 

 

 

△0

 

 

 

 

 

 

 

 

株式に基づく報酬取引

 

 

 

155

 

 

 

380

 

 

 

 

利益剰余金への振替

 

 

 

 

 

 

 

11,535

 

 

 

245

その他

 

 

 

 

 

 

 

△437

 

 

 

 

所有者との取引額合計

 

 

138

 

△734

 

△12,517

 

 

245

2024年12月31日時点の残高

 

64,506

 

74,138

 

△2,325

 

356,877

 

139,277

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

親会社の所有者に帰属する持分

 

非支配持分

 

合計

 

 

その他の資本の構成要素

 

合計

 

 

 

確定給付制度の再測定

 

合計

 

 

 

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

2024年1月1日時点の残高

 

 

101,624

 

618,748

 

21,644

 

640,392

当期利益又は損失(△)

 

 

 

 

△10,813

 

1,518

 

△9,294

その他の包括利益

 

11,781

 

49,188

 

49,188

 

1,248

 

50,437

当期包括利益合計

 

11,781

 

49,188

 

38,375

 

2,767

 

41,142

自己株式の取得

 

 

 

 

△1,047

 

 

 

△1,047

自己株式の処分

 

 

 

 

280

 

 

 

280

配当金

 

 

 

 

△23,981

 

△1,917

 

△25,898

支配継続子会社に対する持分変動

 

 

 

 

△0

 

0

 

株式に基づく報酬取引

 

 

 

 

536

 

 

 

536

利益剰余金への振替

 

△11,781

 

△11,535

 

 

 

 

その他

 

 

 

 

△437

 

△325

 

△762

所有者との取引額合計

 

△11,781

 

△11,535

 

△24,650

 

△2,242

 

△26,892

2024年12月31日時点の残高

 

 

139,277

 

632,474

 

22,169

 

654,643

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)

 

 

 

親会社の所有者に帰属する持分

 

 

資本金

 

資本剰余金

 

自己株式

 

利益剰余金

 

その他の資本の構成要素

 

 

 

 

 

在外営業活動体の換算差額

 

その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

2025年1月1日時点の残高

 

64,506

 

74,138

 

△2,325

 

356,877

 

139,277

 

当期利益又は損失(△)

 

 

 

 

 

 

 

△40,680

 

 

 

 

その他の包括利益

 

 

 

 

 

 

 

 

 

12,373

 

7

当期包括利益合計

 

 

 

 

△40,680

 

12,373

 

7

自己株式の取得

 

 

 

 

 

△2

 

 

 

 

 

 

自己株式の処分

 

 

 

 

 

459

 

△176

 

 

 

 

配当金

 

 

 

 

 

 

 

△11,984

 

 

 

 

支配継続子会社に対する持分変動

 

 

 

△8,259

 

 

 

 

 

 

 

 

株式に基づく報酬取引

 

 

 

△23

 

 

 

606

 

 

 

 

利益剰余金への振替

 

 

 

 

 

 

 

15,984

 

 

 

△7

その他

 

 

 

 

 

 

 

△13

 

 

 

 

所有者との取引額合計

 

 

△8,283

 

457

 

4,415

 

 

△7

2025年12月31日時点の残高

 

64,506

 

65,855

 

△1,868

 

320,612

 

151,650

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

親会社の所有者に帰属する持分

 

非支配持分

 

合計

 

 

その他の資本の構成要素

 

合計

 

 

 

確定給付制度の再測定

 

合計

 

 

 

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

2025年1月1日時点の残高

 

 

139,277

 

632,474

 

22,169

 

654,643

当期利益又は損失(△)

 

 

 

 

△40,680

 

916

 

△39,763

その他の包括利益

 

15,976

 

28,357

 

28,357

 

931

 

29,288

当期包括利益合計

 

15,976

 

28,357

 

△12,322

 

1,847

 

△10,474

自己株式の取得

 

 

 

 

△2

 

 

 

△2

自己株式の処分

 

 

 

 

283

 

 

 

283

配当金

 

 

 

 

△11,984

 

△1,827

 

△13,811

支配継続子会社に対する持分変動

 

 

 

 

△8,259

 

△3,203

 

△11,462

株式に基づく報酬取引

 

 

 

 

582

 

 

 

582

利益剰余金への振替

 

△15,976

 

△15,984

 

 

 

 

その他

 

 

 

 

△13

 

1,526

 

1,513

所有者との取引額合計

 

△15,976

 

△15,984

 

△19,394

 

△3,503

 

△22,898

2025年12月31日時点の残高

 

 

151,650

 

600,756

 

20,513

 

621,270

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(4)連結キャッシュ・フロー計算書

 

 

 

前連結会計年度

(自 2024年1月1日

至 2024年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2025年1月1日

至 2025年12月31日)

 

 

百万円

 

百万円

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

 

税引前当期損失

 

△1,265

 

△27,715

減価償却費及び償却費

 

75,666

 

71,735

減損損失及び減損損失戻入(△は益)

 

△1,008

 

51,309

固定資産処分損益(△は益)

 

1,186

 

1,830

長期貸付金の損失評価引当金繰入額

 

12,784

 

851

退職給付に係る資産及び負債の増減額

 

△3,070

 

△1,713

受取利息及び受取配当金

 

△7,306

 

△7,484

支払利息

 

4,053

 

4,620

持分法による投資利益

 

△2,052

 

△670

営業債権の増減額(△は増加)

 

△10,464

 

△1,576

棚卸資産の増減額(△は増加)

 

1,195

 

19,021

営業債務の増減額(△は減少)

 

△30,138

 

△13,851

その他

 

8,214

 

19,894

小計

 

47,792

 

116,252

利息及び配当金の受取額

 

6,603

 

2,548

利息の支払額

 

△2,781

 

△3,540

法人所得税の支払額

 

△3,210

 

△5,370

営業活動によるキャッシュ・フロー

 

48,403

 

109,890

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

 

定期預金の預入による支出

 

△32,784

 

△31,994

定期預金の払戻による収入

 

29,358

 

30,935

有形固定資産の取得による支出

 

△24,859

 

△25,299

有形固定資産及び無形資産の売却による収入

 

1,456

 

336

無形資産の取得による支出

 

△25,849

 

△19,127

子会社の取得による支出

 

△48,902

 

事業譲渡による収入

 

1,531

 

関連会社株式の売却による収入

 

12,755

 

その他

 

3,555

 

1,724

投資活動によるキャッシュ・フロー

 

△83,738

 

△43,424

 

 

 

 

 

前連結会計年度

(自 2024年1月1日

至 2024年12月31日)

 

当連結会計年度

(自 2025年1月1日

至 2025年12月31日)

 

 

百万円

 

百万円

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

 

 

 

短期借入金及びコマーシャル・ペーパーの増減額(△は減少)

 

42,000

 

△32,000

長期借入れによる収入

 

51,000

 

57,000

長期借入金の返済による支出

 

△30,000

 

△12,000

社債の発行による収入

 

15,000

 

社債の償還による支出

 

 

△40,000

自己株式の取得による支出

 

△1,047

 

△2

自己株式の処分による収入

 

0

 

0

配当金の支払額

 

△23,979

 

△12,004

非支配持分への配当金の支払額

 

△1,960

 

△2,263

リース負債の返済による支出

 

△26,376

 

△23,728

連結範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出

 

 

△11,699

その他

 

△1,277

 

△550

財務活動によるキャッシュ・フロー

 

23,357

 

△77,248

現金及び現金同等物の減少額

 

△11,976

 

△10,781

現金及び現金同等物の期首残高

 

104,685

 

98,479

現金及び現金同等物に係る換算差額

 

5,770

 

4,141

現金及び現金同等物の期末残高

 

98,479

 

91,839

 

 

 

 

 

 

 

(5)連結財務諸表に関する注記事項

 

(継続企業の前提に関する注記)

該当事項はありません。

 

(のれんの減損テスト)

当社グループでは、のれんは企業結合のシナジーから便益を得ると見込まれる資金生成単位に配分し、毎年および減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しています。

基本的に各事業セグメントを資金生成単位と定義し(注)、各資金生成単位の回収可能価額は、割引キャッシュ・フローを用いて見積った使用価値で算定しています。使用価値は、経営者によって承認された5年間の事業計画を基礎としたキャッシュ・フローの見積額を、加重平均資本コストをもとに算定した割引率で現在価値に割り引いて算定しています。事業計画は、業界の将来の趨勢に関する経営者の評価と過去のデータを反映し、販売拡大計画に基づく売上や利益率などの各要素を算定の基礎として、外部情報および内部情報に基づいて設定した中期成長率を用いて作成しています。事業計画が対象としている期間を超える期間については、資金生成単位の属する国、産業の状況を勘案して決定した長期市場成長率を用いて予測した税引前キャッシュ・フローを現在価値に割り引いて、継続価値を算定しています。

(注) 「中国・トラベルリテール事業」の資金生成単位は、おおむね独立したキャッシュ・インフローを生成する最小の単位として、「中国事業資金生成単位」「トラベルリテール事業資金生成単位」としています。

 

(減損の兆候を識別した重要な資金生成単位)

米州事業資金生成単位について、期中において米州事業の収益性が低下していることから減損の兆候があると判断したため、当連結会計年度において減損テストを実施しています。減損テストにおいて、上記のとおり算定した結果、回収可能価額が帳簿価額を下回ったことから46,818百万円ののれんの減損損失を計上しました。連結損益計算書上、「のれんの減損」に含まれています。なお、第3四半期連結累計期間に計上したのれんの減損損失の金額から重要な変動はございません。

 

米州事業資金生成単位に配分されたのれんの帳簿価額は以下のとおりです。

 

前連結会計年度

(2024年12月31日)

 

当連結会計年度

(2025年12月31日)

 

 

百万円

 

百万円

 

 

 

 

 

 

のれん

58,420

 

9,733

 

 

 

米州事業資金生成単位に配分されたのれんの回収可能価額の算定に利用した主要な仮定は以下のとおりです。

 

前連結会計年度

(2024年12月31日)

 

当連結会計年度

(2025年12月31日)

 

 

 

 

 

 

割引率

10.9%

 

12.1%

 

中期成長率

5.2%~7.9%

 

4.9%~5.0%

 

長期市場成長率

2.1%

 

2.2%

 

 

 

 

(セグメント情報等)

(1) セグメントの概要

当社グループの事業セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、経営者が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。

当社グループは、主に化粧品を製造・販売しており、当連結会計年度より報告セグメントを従来の「中国事業」「トラベルリテール事業」から「中国・トラベルリテール事業」に変更しています。お客さまの購買接点タイプ別に区分したブランドカテゴリーと、5つの地域(日本、中国・トラベルリテール、アジアパシフィック、米州、欧州)を掛け合わせたマトリクス型の体制のもと、事業活動を展開しています。その上で、各地域の責任者が、地域ごとに幅広い権限と、売上・利益への責任を持ち、機動的な意思決定を行っていることから、当社のセグメントは地域を主として、「日本事業」「中国・トラベルリテール事業」「アジアパシフィック事業」「米州事業」および「欧州事業」の5つを報告セグメントとしています。

「日本事業」は、国内におけるブランドカテゴリー別事業(プレステージ、フレグランス、プレミアム等)およびヘルスケア事業(美容食品、一般用医薬品の販売)等を包括しています。

「中国・トラベルリテール事業」は、中国および全世界の免税店エリアにおけるブランドカテゴリー別事業(プレステージ、フレグランス、コスメティクス等)を包括しています。

「アジアパシフィック事業」は、日本、中国を除くアジア・オセアニア地域におけるブランドカテゴリー別事業(プレステージ、フレグランス、コスメティクス等)を包括しています。

「米州事業」は、アメリカ地域におけるブランドカテゴリー別事業(プレステージ、フレグランス等)を包括しています。

「欧州事業」は、ヨーロッパ、中東およびアフリカ地域におけるブランドカテゴリー別事業(プレステージ、フレグランス等)を包括しています。

「その他」は、飲食業等を包括しています。

 

(報告セグメントの変更等に関する事項)

当連結会計年度より、組織体制およびマネジメント体制の変更に伴い、報告セグメントを「中国事業」「トラベルリテール事業」から「中国・トラベルリテール事業」に変更しています。また、従来「その他」に計上していた㈱イプサの国内販売機能、およびヘルスケア事業の美容食品等の販売機能に係る業績を「日本事業」に計上しています。

なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分方法により作成したものを記載しています。

 

(2) 報告セグメントごとの売上高、利益または損失の金額の算定方法

報告セグメントの利益は営業利益(または損失)から構造改革に伴う費用・減損損失・買収関連費用等、非経常的な要因により発生した損益(非経常項目)を除いて算出したコア営業利益で表示しています。

なお、セグメント間の取引価格および振替価格は市場実勢を勘案して決定しています。

 

(報告セグメントの利益又は損失の算定方法の変更) 

当連結会計年度より、セグメントごとの収益性の明確な把握のため、従来は移転価格ポリシーに基づき調整されていたセグメント間の内部売上高・売上原価の影響、および事業セグメントに賦課していた一部の本社費用の影響を除外し、また、主に「その他」および「欧州事業」に計上されていたブランドホルダーコスト(注)を、各セグメントへブランド毎の売上高構成比にて振り替えています。 

なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメントの利益の算定方法に基づき作成したものを開示しています。 

(注) グローバルマーケティング戦略立案、商品開発、コミュニケーション・クリエイティブ開発、ブランド経営管理等に係る費用 

 

(3) セグメント収益及び業績

当社グループの報告セグメントによる収益及び業績は以下のとおりです。

 

前連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)

 

報告セグメント

 

日本事業

 

中国・
トラベル
リテール事業

 

アジア
パシフィック事業

 

米州事業

 

欧州事業
(注)1

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

294,272

 

357,786

 

71,650

 

118,547

 

132,665

セグメント間の内部売上高又は振替高

764

 

3,737

 

1,012

 

6,178

 

5,468

合計

295,036

 

361,524

 

72,663

 

124,725

 

138,133

セグメント利益
(△は損失)

(コア営業利益)

25,879

 

71,979

 

4,903

 

△9,248

 

2,659

 

 

 

その他

(注)2

 

合計

 

調整額

(注)3

 

連結

 

 

 

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

売上高

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

15,663

 

990,586

 

 

990,586

セグメント間の内部売上高又は振替高

1,515

 

18,676

 

△18,676

 

合計

17,178

 

1,009,262

 

△18,676

 

990,586

セグメント利益
(△は損失)

(コア営業利益)

△1,130

 

95,043

 

△58,683

 

36,359

 

 

(注) 1 「欧州事業」は、中東およびアフリカ地域を含みます。

2 「その他」は、飲食業等を含んでいます。

3 セグメント利益(△は損失)の「調整額」は、主に各事業セグメントに配分していない本社費用(△65,271百万円)、各事業セグメントへの配賦額と実際発生額との差額(△3,650百万円)および原価差額(9,704百万円)等です。本社費用は、従来「その他」に含めていましたが、当連結会計年度より「調整額」に含めており、主に本社機能部門および基礎研究開発部門等に係る費用です。当該金額は変更後の区分方法により作成したものを記載しています。

 

当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)

 

報告セグメント

 

日本事業

 

中国・
トラベル
リテール事業

 

アジア
パシフィック事業

 

米州事業

 

欧州事業
(注)1

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

295,343

 

342,244

 

73,290

 

106,584

 

141,129

セグメント間の内部売上高又は振替高

1,106

 

3,417

 

1,266

 

4,590

 

5,296

合計

296,450

 

345,662

 

74,557

 

111,175

 

146,426

セグメント利益
(△は損失)

(コア営業利益)

38,972

 

64,525

 

5,079

 

△11,566

 

3,949

 

 

 

その他

(注)2

 

合計

 

調整額

(注)3

 

連結

 

 

 

 

 

百万円

 

百万円

 

百万円

 

百万円

売上高

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

11,399

 

969,992

 

 

969,992

セグメント間の内部売上高又は振替高

1,796

 

17,475

 

△17,475

 

合計

13,196

 

987,468

 

△17,475

 

969,992

セグメント利益
(△は損失)

(コア営業利益)

△1,259

 

99,700

 

△55,179

 

44,520

 

 

(注) 1 「欧州事業」は、中東およびアフリカ地域を含みます。

2 「その他」は、飲食業等を含んでいます。

3 セグメント利益(△は損失)の「調整額」は、各事業セグメントに配分していない本社費用(△64,478百万円)、各事業セグメントへの配賦額と実際発生額との差額(6,301百万円)および原価差額(5,913百万円)等です。本社費用は、主に本社機能部門および基礎研究開発部門等に係る費用です。

 

セグメント利益から、営業利益又は損失(△)への調整は、以下のとおりです。

 

前連結会計年度

 (自 2024年1月1日

至 2024年12月31日)

 

当連結会計年度

 (自 2025年1月1日

至 2025年12月31日)

 

百万円

 

百万円

セグメント利益

36,359

 

44,520

構造改革費用

△26,560

 

△20,580

減損損失

△136

 

△51,551

減損損失戻入

1,145

 

241

固定資産売却益

725

 

買収関連費用

△325

 

△9

社内制度変更に伴う一時費用

△1,999

 

△13

その他

△1,632

 

△1,395

営業利益又は損失(△)

7,575

 

△28,788

 

 

 

 

 

 

前連結会計年度における構造改革費用は、主に資生堂ジャパン㈱のビジネストランスフォーメーションの一環としての早期退職支援プランに伴う費用および関連する退職給付債務の清算益です。連結損益計算書上、当該費用は「売上原価」、「販売費及び一般管理費」、「その他の営業収益」および「その他の営業費用」に含まれています。

当連結会計年度における構造改革費用は、主に「アクションプラン 2025-2026」に係る当社等の「ネクストキャリア支援プラン」、資産除却、米州事業の人員削減に係る費用および不利な契約に係る引当金の計上です。連結損益計算書上、当該費用は「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「その他の営業費用」に含まれています。

当連結会計年度における減損損失は、主にのれんの減損損失および資生堂アメリカズCorp.が賃借しているオフィスのサブリースによる収益性低下等に伴う減損損失です。連結損益計算書上、当該費用は「売上原価」、「販売費及び一般管理費」および「のれんの減損」に含まれています。

前連結会計年度および当連結会計年度における減損損失戻入は、過去に減損損失を認識した資生堂大阪工場の製造設備のうち、収益性が回復した設備から生じた減損損失戻入です。連結損益計算書上、当該収益は「その他の営業収益」に含まれています。

前連結会計年度における固定資産売却益は、主に当社子会社所有の不動産売却に伴い発生した収益です。連結損益計算書上、当該収益は「その他の営業収益」に含まれています。

前連結会計年度および当連結会計年度における買収関連費用は、DDG Skincare Holdings LLCの買収に伴う直接的な費用です。連結損益計算書上、当該費用は「販売費及び一般管理費」に含まれています。

前連結会計年度および当連結会計年度における社内制度変更に伴う一時費用は、連結損益計算書上、「販売費及び一般管理費」に含まれています。

 

 

(1株当たり情報)

(1) 基本的1株当たり当期利益の算定上の基礎

 

前連結会計年度

  (自 2024年1月1日

至 2024年12月31日)

 

当連結会計年度

  (自 2025年1月1日

至 2025年12月31日)

親会社の所有者に帰属する当期損失(△)

(百万円)

△10,813

 

△40,680

親会社の普通株主に帰属しない当期利益又は損失(△)

(百万円)

 

基本的1株当たり当期利益の計算に使用する
当期損失(△)(百万円)

△10,813

 

△40,680

 

 

 

 

 

 

 

 

加重平均普通株式数(千株)

399,570

 

399,486

基本的1株当たり当期損失(△)(円)

△27.06

 

△101.83

 

 

(2) 希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎

 

前連結会計年度

  (自 2024年1月1日

至 2024年12月31日)

 

当連結会計年度

  (自 2025年1月1日

至 2025年12月31日)

基本的1株当たり当期利益の計算に使用する

当期損失(△)(百万円)

△10,813

 

△40,680

当期利益調整額(百万円)

 

希薄化後1株当たり当期利益の計算に使用する

当期損失(△)(百万円)

△10,813

 

△40,680

 

 

 

 

 

 

 

 

加重平均普通株式数(千株)

399,570

 

399,486

普通株式増加数

 

 

 

新株予約権(千株)

 

希薄化後の加重平均普通株式数(千株)

399,570

 

399,486

 

 

 

 

 

 

 

 

希薄化後1株当たり当期損失(△)(円)

△27.06

 

△101.83

 

 

 希薄化性潜在的普通株式が前連結会計年度に195千株、当連結会計年度に175千株ありますが、逆希薄化効果を有するため、希薄化後1株当たり当期損失の計算から除外しています。

 

(重要な後発事象)

該当事項はありません。