○添付資料の目次
1【経営成績・財政状態に関する分析】 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
(1)連結経営成績に関する定性的情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
(2)連結財政状態に関する定性的情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
(3)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ・・・・・・・・・・・6
2【経営方針】 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
(1)会社の経営の基本方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
(2)目標とする経営指標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
(3)中長期的な会社の経営戦略 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
(4)会社の対処すべき課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
3【会計基準の選択に関する基本的な考え方】 ・・・・・・・・・・・・・・・・12
4【連結財務諸表及び主な注記】 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
(1)連結財政状態計算書 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
(2)連結損益計算書 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
(3)連結包括利益計算書 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
(4)連結持分変動計算書 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
(5)連結キャッシュ・フロー計算書 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
(6)継続企業の前提に関する注記 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
(7)連結財務諸表に関する注記事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
1【経営成績・財政状態に関する分析】
1.連結経営成績の概況(2025年4月~2026年3月)
当連結会計年度の売上収益は、戦略事業におけるPayPay連結(PayPay(株)、PayPayカード(株)およびPayPay銀行(株)等)を中心に増加しました。また、コマース事業におけるBEENOS(株)およびLINE MAN CORPORATION PTE. LTD.連結化もあり、2025年10月にアスクル(株)で発生したランサムウェア攻撃によるシステム障害の影響があったものの、過去最高となる2兆363億円(前年同期比6.2%増)となりました。
当連結会計年度の調整後EBITDAは、販促費、人件費、減価償却費及び償却費を中心に販管費が増加したものの、上記増収により、過去最高となる4,966億円(前年同期比5.5%増)となりました。
なお、当連結会計年度の営業利益は3,413億円(前年同期比8.3%増)となりました。これは2026年3月期第2四半期においてLINE MAN CORPORATION PTE. LTD.を連結子会社化したことに伴い、企業結合に伴う再測定益を計上したことが主な要因です。
2.セグメントの業績概況(2025年4月~2026年3月)
セグメント別の売上収益・調整後EBITDA
(注) 1 2026年3月期第1四半期に、テクノロジー部門の人件費、データセンターおよび社内インフラに関わる費用の配賦基準を変更しています。これに伴い、前連結会計年度のセグメント情報を遡及修正しています。
2 2026年3月期第3四半期に、組織再編に伴いサービスをセグメント間で移管しています。これに伴い、前連結会計年度のセグメント情報を遡及修正しています。
3 調整額は、セグメント間取引および報告セグメントに帰属しない全社費用です。
当連結会計年度におけるメディア事業の売上収益は7,351億円(前年同期比0.4%増)となりました。調整後EBITDAは、販促費や生成AI関連費用等の増加により、2,806億円(前年同期比2.2%減)となりました。
・アカウント広告:「LINE公式アカウント」における、有償アカウント数の増加や従量課金の拡大を背景に高成長を継続し、売上収益は前年同期比15.3%増となりました。
・ディスプレイ広告:運用型商品、予約型商品ともに売上収益は前年同期比で増加しました。
・検索広告:LINEヤフー面、パートナーサイト面ともに売上収益は前年同期比で減少しました。
② 当連結会計年度のコマース事業
当連結会計年度におけるコマース事業の売上収益は、2025年10月にアスクル(株)で発生したランサムウェア攻撃によるシステム障害の影響があったものの、BEENOS(株)およびLINE MAN CORPORATION PTE. LTD.の連結子会社化による増収ならびにZOZOグループやショッピング事業の増収により、8,576億円(前年同期比1.1%増)となりました。
調整後EBITDAは、上記のアスクル(株)のシステム障害影響のほか、販売促進費や広告宣伝費等の増加、さらに2025年3月期第1四半期におけるバリューコマース(株)の支配喪失に伴う利益計上の反動減等により、1,299億円(前年同期比12.8%減)となりました。
eコマース取扱高(※1)は、ショッピング事業を中心とした国内物販系取扱高の成長に加え、リユース事業および海外EC事業における連結子会社の増加、国内サービス系取扱高の成長等により、4兆6,729億円(前年同期比7.1%増)となり、うち国内物販系取扱高は、3兆3,161億円(前年同期比6.3%増)となりました。
(※1) eコマース取扱高は、4ページ「各セグメントの主なサービス・商品」に掲載しているコマース事業の「LINEヤフー」内の「ショッピング事業」、「リユース事業」、「サービスEC事業」および「ZOZO、アスクル」内の「ZOZO」、「アスクル」ならびにメディア事業の「その他」の有料デジタルコンテンツ等における取扱高の合算値です。
③ 当連結会計年度の戦略事業
当連結会計年度におけるPayPay(株)の連結取扱高(※2,3)は、19.3兆円(前年同期比22.9%増(※4))となり、順調に増加しています。また、PayPay銀行(株)の貸出金残高は1兆2,386億円(前年同期比33.6%増)となりました。
当連結会計年度における戦略事業の売上収益は、PayPay連結の成長に加え、2025年6月にLINE Bank Taiwan Limitedを連結子会社化したことにより、4,457億円(前年同期比30.6%増)となりました。調整後EBITDAは、販売促進費や支払手数料が増加したものの、前年同期におけるLINE Payの国内サービス撤退費用の計上の反動により、939億円(前年同期比85.0%増)となりました。
(※2) 「PayPay残高」、「PayPayデビット」、「PayPay残高カード」、「PayPayクレジット」、「PayPayカード(物理カード)」、「VISAデビットカード」、「Alipay」、「LINE Pay」等経由の決済を含む。ユーザー間での「PayPay残高」の「送る・受け取る」機能の利用、「VISAデビットカード」のキャッシュカード機能利用時のATM引き出し金額は含まない。PayPay (株) 、PayPayカード (株) 、PayPay銀行 (株) の決済取扱高を合算し、内部取引を消去。2026年3月期第1四半期にPayPay(株)がPayPay銀行(株)を子会社化したことに伴い、前年同期の数値を遡及修正
(※3) 値は10億円単位で端数切捨ての上、1,000億円単位で四捨五入
(※4) PayPayカード(株)およびPayPay銀行(株)の取扱高を含む連結取扱高の増減率
各セグメントの主なサービス・商品
(※5) Yahoo!広告「検索広告」、Yahoo!広告「ディスプレイ広告」(運用型)およびYahoo!広告「ディスプレイ広告」(予約型)は2026年4月に「LINEヤフー広告 検索広告」、「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告(運用型)」および「LINEヤフー広告 ディスプレイ広告(予約型)」にサービス名を変更しました。
(※6) 「LINEショッピング」は2026年6月にサービスを終了予定です。
(※7) 「Yahoo!クイックマート」は2025年8月31日にサービスを終了しました。
(※8) 2025年5月14日にBEENOS(株)を連結子会社化しました。
(※9) 2025年9月30日にLINE MAN CORPORATION PTE. LTD.を連結子会社化しました。
(※10) (株)ZOZOは2025年4月18日に「Lyst」を運営するLYST LTDを完全子会社化しました。
(※11) PayPay(株)は2025年4月にPayPay銀行(株)およびPayPay証券(株)を連結子会社化しました。
(※12) PayPayアセットマネジメント(株)は2025年9月末に事業を終了しました。
(※13) 日本における「LINE Pay」は2025年4月30日にサービスを終了しました。
(※14) 2025年6月17日にLINE Bank Taiwan Limitedを連結子会社化しました。
(※15) 「LINE BITMAX」は2026年6月1日にサービスを終了予定です。
(※16) 「DOSI」は2025年12月30日にサービスを終了しました。
3.次期の見通し(2026年4月1日~2027年3月31日)
2027年3月期は、今後の成長の要となる領域に規律をもって投資することで引き続きプロダクトを強化し、増収増益を目指します。売上収益は2兆2,400億円(前年同期比10.0%増)、調整後EBITDAは5,850億円(前年同期比17.8%増)、調整後EPSは30.0円(前年同期比4.4%増)を見込んでいます。
資産、負債および資本の状況
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べて2,046,845百万円(22.3%増)増加し、11,205,191百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・現金及び現金同等物の主な増減理由は、「キャッシュ・フローの状況」に記載しています。
・営業債権及びその他の債権は、主にPayPay(株)の資金決済法に基づく供託について、信託契約を通じた預入に変更したことに伴い、銀行事業における他の金融資産として管理・運用されることとなったため、前連結会計年度末と比べて減少しました。
・カード事業の貸付金は、主にクレジットカード事業の取扱高増加により前連結会計年度末と比べて増加しました。
・銀行事業の有価証券は、PayPay銀行(株)の資金運用による有価証券の取得およびLINE Bank Taiwan Limitedの連結子会社化により前連結会計年度末と比べて増加しました。
・銀行事業の貸付金は、主にLINE Bank Taiwan Limitedの連結子会社化により前連結会計年度末と比べて増加しました。
・その他の金融資産は、主にPayPay証券グループ(PayPay証券(株)およびその子会社)の連結子会社化により前連結会計年度末と比べて増加しました。
・のれんおよび無形資産は、主にLINE MAN CORPORATION PTE. LTD.およびBEENOS(株)の連結子会社化により前連結会計年度末と比べて増加しました。
・持分法で会計処理されている投資は、主にLINE Bank Taiwan LimitedおよびLINE MAN CORPORATION PTE. LTD.が当社の持分法適用関連会社から連結子会社となったことにより前連結会計年度末と比べて減少しました。
・繰延税金資産は、主にPayPay(株)の回収可能性の見直しにより前連結会計年度末と比べて増加しました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比べて1,752,250百万円(30.5%増)増加し、7,491,682百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・営業債務及びその他の債務は、主にPayPay証券グループ(PayPay証券(株)およびその子会社)の連結子会社化およびPayPay(株)の加盟店に対する未払金の増加により前連結会計年度末と比べて増加しました。
・銀行事業の預金は、主にLINE Bank Taiwan Limitedの連結子会社化および顧客からの預金の増加により前連結会計年度末と比べて増加しました。
・有利子負債は、主に借入金の増加により前連結会計年度末と比べて増加しました。
当連結会計年度末の資本合計は、前連結会計年度末と比べて294,594百万円(8.6%増)増加し、3,713,509百万円となりました。
主な増減理由は以下のとおりです。
・資本剰余金は自己株式の消却により前連結会計年度末と比べて減少しました。
・利益剰余金は、配当の支払いによる減少があったものの、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上による増加により前連結会計年度末と比べて増加しました。
・非支配持分は、主にLINE Bank Taiwan Limitedおよび LINE MAN CORPORATION PTE. LTD. の連結子会社化およびPayPay(株)の有償増資により、前連結会計年度末と比べて増加しました。
キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて24,087百万円増加し、1,068,032百万円となりました。このうち銀行事業に関する中央銀行預け金は305,473百万円です。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に銀行事業の貸付金の増加、カード事業の貸付金の増加および法人所得税の支払があったものの、主に銀行事業の預金の増加、営業債務及びその他の債務の増加、税引前利益の計上および営業債権及びその他の債権の減少により662,854百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に銀行事業の有価証券の取得による支出により809,247百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に自己株式の取得による支出および長期借入金の返済による支出があったものの、主に短期借入金の純増、非支配持分からの払込による収入および長期借入による収入により153,309百万円の収入となりました。
(3)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
当社は、中長期的かつ持続的な企業価値の向上を目指す上で、将来の成長を見据えたサービスへの先行投資や設備投資に加え、利益還元を通じて株主の皆様に報いることが重要だと考えています。
こうした考えのもと、2025年度からの5年間で累計総還元性向70%以上を目指す還元方針を掲げ、機動的な自己株式の取得や業績等を総合的に勘案した増配を実施・検討してまいりました。これらの結果、当期の期末配当金については、配当総額502億円、1株当たり7.30円となる見通しです。また、経営統合以降の増益基調等を踏まえ、2027年3月期の期末配当については、1株あたり3.70円増配し、1株あたり11.00円とする予定です。
なお、従来は安定的な配当の継続を基本としてまいりましたが、今後は利益成長に応じた配当を行う方針へと変更いたします。
今後も、公表するキャピタル・アロケーション方針に則り、成長投資と株主還元の適切なバランスを図りながら、資本効率の改善および企業価値の向上に努めてまいります。
当社グループは、"WOW Our Users!"を新たなミッションに掲げ、その実現を目指しています。
近年、AIをはじめとするデジタル技術の発展により、人々はインターネットを介してあらゆる知識・情報の取得と、世界中に向けた情報発信が可能になりました。今後もこれらの技術の活用により、人々の生活や社会のあり方はさらに変化し、新たな価値が創出されていくものと当社グループは考えます。
当社グループは、常にユーザーファーストの視点を貫き、持続的成長に向けたサービスの向上に努めるとともに、人々や社会の課題解決に貢献し、当社グループの企業価値向上を目指します。
当社グループは、主要財務指標として、全社の売上収益、調整後EBITDAおよび調整後EPS(注)を重視しています。これらの指標を設定した理由は以下のとおりです。
売上収益:全ての収益の源泉となるものであり、成長性および収益性、事業規模を表す指標として採用しました。
調整後EBITDA:減価償却費及び償却費に加え、減損損失や企業結合に伴う再測定損益等の非経常かつ非現金の取引損益を除外することにより、経常的な収益性を把握できる指標として採用しました。
調整後EPS:減価償却費及び償却費に加え、減損損失や企業結合に伴う再測定損益等の非経常かつ非現金の取引損益、および企業結合により生じた識別可能無形資産から生じる償却費、営業外損益項目における非経常損益を除外することにより、経常的な当期利益の収益性を把握できる指標として採用しました。当該指標が、役員報酬の評価KPIに含まれ、また業績予想も開示していることから当連結会計年度から主要財務指標に設定しています。
財務以外の主要指標として、ポータルサイトのYahoo! JAPANは1日あたりの利用ブラウザ数(DUB)等、コミュニケーションアプリのLINEは月間アクティブユーザー数(MAU)、DAU/MAU比率(MAUに占める日次アクティブユーザー数(DAU)の比率。アクティブ率)等をそれぞれ重視しています。そのほか、事業別の主要指標は以下のとおりです。
メディア事業:広告関連売上収益、「LINE公式アカウント」有償アカウント数等
コマース事業:eコマース取扱高等
戦略事業:PayPay(株)の連結取扱高、「PayPay」決済回数、PayPayカード(株)の「PayPayカード」クレジットカード取扱高、PayPay銀行(株)の銀行口座数等
(注) 調整後EBITDAおよび調整後EPSは、IFRSにおいて定義された財務指標ではありませんが、当社グループの業績に対する理解を高め、現在の業績を評価する上での重要な指標として用いることを目的として当該指標を採用しています。そのため、他社において当社グループとは異なる計算方法または異なる目的で用いられる可能性があります。
1. 経営環境
近年、情報通信産業は、デジタル技術の高度化およびネットワークの普及を背景として、急速な発展を遂げており、当該産業の社会および経済の基盤としての役割は一層重要性を増しています。インターネットやモバイル通信に加え、生成AIをはじめとする先進技術の進展により、情報の流通および活用は飛躍的に拡大し、産業活動の高度化、新たな市場の創出ならびに生活の利便性向上に寄与しています。
一方で、情報通信市場における競争の激化や産業構造の変化に加え、データ活用の高度化に伴う制度整備、セキュリティの確保および公平性の担保といった諸課題も顕在化しています。
このような状況のもと、当社グループは、情報通信を社会インフラとして安定的かつ有効に機能させるとともに、技術革新の成果を広く社会に還元するための取組みを一層推進していきます。
当社グループの展開する事業は、メディア事業、コマース事業および戦略事業に大別されます。
メディア事業では、多様なメディアサービスを提供し、企業等の広告を掲載することで収益を上げています。㈱電通の発表によると、2025年の日本の総広告費は通年で前年比5.1%増の8兆623億円で、2021年から5年連続で成長し、4年連続で過去最高を更新しました。中でもインターネット広告費は前年比10.8%増の4兆459億円と、社会のデジタル化を背景に継続して高い増加率を保っており、日本の総広告費全体の成長を牽引しています。また、インターネット広告費の約8割を占めるインターネット広告媒体費は、ビデオ(動画)広告、特にSNS上の縦型動画広告の成長により、前年比11.8%増の3兆3,093億円となりました。インターネット広告媒体費は、検索連動型広告とディスプレイ広告の2種が全体の約6割強を占め、ビデオ(動画)広告は前年比21.8%増で全体の3割を超えています。
コマース事業では、eコマースを中心とした多様なサービスを展開しています。経済産業省の調査によると、2024年のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は前年比5.1%増の約26.1兆円、物販系分野におけるEC化率は9.78%となりました。消費者の実店舗回帰やスマートフォンの普及の一巡などを背景に市場環境に変化が見られる中、物販分野におけるEC利用は拡大基調を維持しつつ、成長ペースは従来と比べて緩やかなものとなっています。
一方で、ECは消費者の日常的な購買手段として定着しており、小売業においては実店舗の役割の再定義や、ECと実店舗を融合させた取組みが一層進展しています。加えて、AIをはじめとするデジタル技術の活用が進むことで、顧客体験の高度化が図られるなど、オンラインとオフラインを融合した新たな購買体験の創出が進んでいくものと考えています。
戦略事業では、Fintechを中心とした多様なサービスを展開しています。経済産業省の調査によると、2025年の日本のキャッシュレス決済比率は前年比5.2ポイント増の58.0%と堅調に上昇しています。経済産業省は、中小の飲食店や診療所等での普及を促し、2030年に65%、将来的には80%まで上昇させることを目標としているため、日本のキャッシュレス決済市場は今後も拡大が予想されます。
2. 経営戦略
当社グループは、オンラインからオフラインまで一気通貫でサービスを提供する、世界的にもユニークな企業グループです。当社グループが提供する多様なサービスから得られる豊富なデータは、当社グループならではのサービスを創出するための重要な競争優位性となります。
これらのデータを横断的に活用することにより、利用者一人ひとりに最適化されたサービスの提供を実現するとともに、より質の高い利用者体験の提供を目指します。加えて、近年急速に進展するAI技術を積極的に活用し、データ分析の高度化やサービスの高度化・自動化を推進することで、付加価値の創出および事業効率の向上を図っていきます。
また、豊富なデータ量と多様性に富むデータ資産を有する国内最大級のデータ保有者として、AIとデータの融合による新たな価値創出に取り組むとともに、その能力を最大限に発揮し、社会全体の価値向上に貢献する企業を目指します。
当社グループの提供するサービスの多くが属するインターネット領域では、競合他社が積極的な投資の下、AIに代表される先端技術を応用した競争力のあるサービスを投入し、競争の激化が続いています。そのような環境下、持続的にサービスを拡大させ継続的な成長を図るためには、経営資源の戦略的な配分が重要となります。2023年度から2025年度までの3カ年においては、キャピタル・アロケーション方針に基づき、事業成長に向けたCAPEX投資やグループ内再編およびM&Aを実施するほか、約3,000億円規模の自己株式取得の実施や、1株当たり配当額を5.56円から7.30円へ増配するなど、株主還元を強化しました。
2026年度から2028年度までの3カ年においても、企業価値の最大化を目的として、事業成長に向けた投資を行うとともに、利益成長に応じた配当や機動的な自己株式の取得を通じた株主還元を引き続き推進していきます。
キャピタル・アロケーション方針 (2026-2028年度累計概算値/金融業除く)
● 営業キャッシュ・フロー等を基盤とした資本配分:約1兆1,600億円
設備投資(30%程度):既存事業の持続的成長を目的とした設備投資(CAPEX等)の原資
株主還元(40%程度):配当および追加還元(自己株式取得等)の原資
成長投資(30%程度~):非連続な成長を実現するためのM&A等の原資
● 資金調達および財務運営
営業キャッシュ・フロー等を基盤としつつ、成長投資の実行にあたり、必要に応じて機動的に財務レバレッジを活用
有利子負債の活用も含め、財務健全性を維持しながら資本効率の向上を図る
3. 主要セグメントの基本方針
メディア事業
メディア事業では、日常に欠かせない多様なメディアサービスを提供することで多くの利用者を集め、広告により収益を上げています。ユーザーファーストの理念に基づき、必要とされるサービスを適切なタイミングで提供することに日々努めています。メディアとしての信頼性を高めることが、結果として中長期的なユーザー数の拡大、広告売上収益の拡大につながると考えています。
また当社グループは、「LINE公式アカウント」とLINEヤフーが保有する法人向けサービスを連携し、あらゆる顧客接点をオンライン・オフライン問わず一気通貫でつなぐプラットフォーム「Connect One」構想を進めています。これにより、顧客との継続的な関係構築を支援し、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)の最大化を図るとともに、広告にとどまらない収益機会の拡大を目指していきます。特に、「LINEミニアプリ」の推進により、予約・注文・決済・会員化等のサービス連携を強化し、利用者接点からトランザクションまでを一体的に提供することで、新たな収益基盤の確立を図っていきます。
加えて、グループ横断有料会員プログラム「LYPプレミアム」によるクロスユースの促進を図っています。旧「Yahoo!プレミアム」で提供していた特典に加え、「LINE」アプリがもっと楽しく便利になる特典へと内容を拡充することで新規会員を獲得し、LINEヤフーグループのサービス利用の拡大を目指します。
コマース事業
コマース事業では、eコマース関連サービスを提供しています。国内最大級のユーザー基盤を持つ、「LINE」、「ヤフー」、「PayPay」の3つの起点をつなげ、グループサービス間のクロスユースを促進し、グループ経済圏を拡大することで、収益の持続的な成長を目指します。グループサービスの特典を組み合わせた「LYPプレミアム」により、eコマース取扱高の拡大を図るとともに、「PayPay」や「PayPayカード」等の会員数および取扱高増加にもつなげています。また、2025年度下期から段階的に「LINE」アプリのリニューアルを実施しています。新たに「ショッピング」タブを追加することで、メッセンジャーアプリを起点とした購入体験を提供します。このリニューアルを通じて、LINEの利便性向上と、さらなるクロスユースの促進強化に取り組みます。
戦略事業
戦略事業では、Fintechを中心とした多様なサービスを展開しています。国内のコード決済におけるシェア約3分の2を占めるキャッシュレス決済サービス「PayPay」を起点に、クレジットカード、銀行、証券、保険等の様々な金融サービスの拡大を図ります。また、2026年3月には、PayPay(株)普通株式を対象とした米国預託株式(ADS)がナスダック・グローバルセレクトマーケットに上場したほか、Visa Inc.との米国事業の共同推進や国内事業の連携強化実現に向けた検討を開始するなど、国内外で総合デジタル金融プラットフォーム実現に向けた取組みが進んでいます。
当社グループは、(3)2.の経営戦略を実行するにあたり、最優先課題として個人に関する情報(以下、パーソナルデータ)の保護をはじめとするセキュリティの強化に取り組んでおります。横断的なマルチビッグデータの利活用を進める上で、最も大切な基本姿勢は利用者のパーソナルデータを尊重することです。当社グループは、プライバシーポリシーを策定し、同ポリシーに基づいて適切にパーソナルデータを保護していくことに努めてまいります。
なお、当社は2023年11月に公表した不正アクセスによる情報漏洩に関して2023年度に総務省から行政指導および個人情報保護委員会から勧告等を受け、また2024年度において総務省から追加の行政指導を受けたことを受け、以下のコーポレートサイトで公開しているとおり再発防止を推進してまいりました。2026年3月末をもってNAVER社およびNAVER Cloud社とのシステム分離やプライベートネットワーク分離を完了させ、再発防止策として策定した主要な対応を完了しております。
<詳細および最新状況>
不正アクセスによる情報漏えいへの再発防止策及び進捗状況
URL:https://www.lycorp.co.jp/ja/privacy-security/recurrence-prevention/
また、昨今のサイバー脅威動向においては、ランサムウェア等による被害が深刻化しており、事業継続性に直結する脅威となっています。2025年10月に当社の連結子会社であるアスクル(株)において、ランサムウェア攻撃によるシステム障害が発生し、一部事業活動に影響が生じました。当社および当社グループでは、こうした新たな脅威環境とグループ会社における事案を重く受け止め、従来のセキュリティの取組み全般に加え、ランサムウェア等の攻撃によるシステム停止を想定したデータの保全や、実効性のある復旧手順の検証をはじめとする対策をグループ会社と連携して重点的に推進しております。なお、アスクル(株)は、現在、正常化への対応と並行してガバナンスやセキュリティ体制の強化を推進しており、以下のコーポレートサイトにおいて、再発防止策を公表しております。
アスクル(株)のサイバーセキュリティ
URL:https://www.askul.co.jp/corp/security/
当社グループは、突発的な事故や自然災害等に対する施設面・業務面でのリスクマネジメントの徹底にも努めております。現代社会において、インターネットは生活やビジネスに欠かせないインフラであり、その中で当社グループの担う公共的な責任も年々増していると考えるためです。また当社グループは、コーポレートガバナンスを中長期的な企業価値の拡大に必要不可欠な機能と位置づけており、少数株主を含む全株主の利益に適う経営が実現できるよう、ガバナンス体制の強化に努めております。加えて、企業の社会的責任を果たすための取組みや、企業経営のリスクに対応するための内部統制システムの構築および運用についても、一層の強化を図ってまいります。
あわせて、企業の価値創造の源泉である人材のパフォーマンス最大化も、重要な課題のひとつです。そのため当社グループは、仕事に対する社員の意識や仕事の質のスタンダードを向上させる仕組み・制度の整備を進めております。当社グループでは、働く人の心身のコンディションを最高の状態にすることが最大のパフォーマンスにつながり、働く人自身とその家族の幸せにつながると考えており、代表取締役社長による「健康宣言」のもと、自律的な健康づくりを支援する部門を設置し、健康経営に注力しております。これらの取組みの結果、経済産業省および日本健康会議による「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」通称「ホワイト500」に選定されました。今後も全ての社員が心身ともに最高の状態で仕事に向き合えるような環境整備に、継続して取り組んでまいります。
※「健康経営」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。
(注)文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
3【会計基準の選択に関する基本的な考え方】
当社グループは、2015年3月期より国際会計基準(IFRS)を適用しています。
4【連結財務諸表及び主な注記】
(1)連結財政状態計算書
(2)連結損益計算書
(3)連結包括利益計算書
(4)連結持分変動計算書
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
1. 重要性がある会計方針
当社グループが本連結財務諸表において適用する重要性がある会計方針は、前連結会計年度に係る連結財務諸表において適用した会計方針と同一です。
2. 見積り及び判断の利用
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は会計方針の適用および資産、負債、収益、費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り、仮定を設定することが義務付けられています。実際の業績はこれらの見積りと異なる場合があります。
見積りおよびその基礎となる仮定は継続して見直しています。会計上の見積りの見直しによる影響は、見積りを見直した会計期間および将来の会計期間において認識しています。
当社グループの連結財務諸表で認識する金額に重要な影響を与える判断、見積り、仮定は、前連結会計年度に係る連結財務諸表と同一です。
3. 企業結合
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
前連結会計年度に生じた重要な企業結合はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(1) BEENOS(株)
① 企業結合の概要
当社は、越境ECビジネスを中心とする事業シナジーの創出により企業価値を向上させることを目的として、2025年3月21日開催の取締役会において決議されたBEENOS(株)の普通株式および新株予約権に対する公開買付けを実施しました。当公開買付けは、2025年5月7日をもって終了し、BEENOS(株)の普通株式10,918,182株および新株予約権(目的となる株式数417,540株)を2025年5月14日の決済完了日において、現金44,674百万円にて取得しました。これにより、当社のBEENOS(株)に対する議決権割合は84.08%(発行済普通株式に係る議決権の数に基づいて算出)となり、同社を連結子会社化しています。
② 被取得企業の概要
③ 支配獲得日
2025年5月14日
④ 支配獲得日における取得対価、取得資産および引受負債の公正価値、非支配持分およびのれん
(注) 1 取得対価は、支配獲得日における公正価値を基礎として、取得した資産および引き受けた負債に配分しています。
2 無形資産
識別可能な無形資産10,829百万円が含まれています。内容は商標権で、耐用年数を確定できない無形資産に分類しています。また、企業結合により識別した無形資産は、見積将来キャッシュ・フロー、割引率、対象商標権から生み出される将来売上収益、ロイヤルティレート等の仮定に基づいて測定しています。
3 非支配持分
識別可能な被取得企業の純資産の公正価値に対する持分割合で測定しています。
4 のれん
今後の事業展開や当社グループと被取得企業とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものです。
⑤ 企業結合に係る支配獲得日以降の損益情報
当連結会計年度の連結損益計算書に認識している当該支配獲得日以降における被取得企業の売上収益は16,948百万円、当期利益は557百万円です。
⑥ プロフォーマ情報(非監査情報)
上記の企業結合が当連結会計年度期首に完了したと仮定した場合の当社グループのプロフォーマ情報は売上収益2,039,444百万円、当期利益283,244百万円です。
(2) LINE Bank Taiwan Limited
① 企業結合の概要
当社は、当社の連結子会社であるLINE Financial Taiwan Limited(以下、LFT)を通じて、当社の持分法適用関連会社であるLINE Bank Taiwan Limited(以下、LBT)に対して27億4,500万台湾ドルの増資を行うことを2025年4月10日に決定し、2025年6月17日に増資を完了しました。
なお、増資の完了日をもって、LFTは保有するLBTの議決権割合が51.15%となり、過半数を上回ることから、当社はLBTに対する支配を獲得し、LBTは新たに当社の連結子会社となりました。
② 被取得企業の概要
③ 支配獲得日
2025年6月17日
④ 支配獲得日における取得対価、取得資産および引受負債の公正価値、非支配持分およびのれん
(注) 1 取得対価は、支配獲得日における公正価値を基礎として、取得した資産および引き
受けた負債に配分しています。
2 非支配持分
識別可能な被取得企業の純資産の公正価値に対する持分割合で測定しています。
3 のれん
今後の事業展開や当社グループと被取得企業とのシナジーにより期待される将来の超
過収益力を反映したものです。
⑤ 企業結合に伴う再測定益
「5. 企業結合に伴う再測定益」をご参照ください。
⑥ 企業結合に係る支配獲得日以降の損益情報
当連結会計年度の連結損益計算書に認識している当該支配獲得日以降における被取得企業の売上収益は15,885百万円、当期損失は143百万円です。
⑦ プロフォーマ情報(非監査情報)
上記の企業結合が当連結会計年度期首に完了したと仮定した場合の当社グループのプロフォーマ情報は売上収益2,039,669百万円、当期利益282,358百万円です。プロフォーマ情報には、企業結合に伴う再測定益等が反映されています。
(3) LYST LTD
① 企業結合の概要
当社の子会社である(株)ZOZOは、2025年4月9日開催の取締役会の書面決議において、(株)ZOZOの100%子会社を新たに設立するとともに、LYST LTDの全株式を取得し、子会社化することを決議し、2025年4月9日に株式譲渡契約を締結しました。
LYST LTDは、世界27,000以上のブランド、9,700万点以上のSKUを取り扱う、グローバル最大級のファッションショッピングプラットフォームを運営しています。
これまで、自社保有のテクノロジーのライセンス提供を軸に、各国の企業との協業を通じた市場展開を進めてきましたが、グローバル市場での成長を加速させるため、新たな展開としてLYST LTDの買収を決定しました。
② 被取得企業の概要
③ 支配獲得日
2025年4月18日
④ 取得した議決権付資本持分の割合
100%
⑤ 支配獲得日における取得対価、取得資産および引受負債の公正価値、非支配持分およびのれん
(注) 1 無形資産
識別可能な無形資産2,174百万円が含まれています。主な内容は顧客関係です。また、企業結合により識別した無形資産は、見積将来キャッシュ・フロー、割引率等の仮定に基づいて測定しています。
2 のれん
今後の事業展開や当社グループと被取得企業とのシナジーにより期待される将来の超過収益力を反映したものです。
⑥ 企業結合に係る支配獲得日以降の損益情報
当連結会計年度の連結損益計算書に認識している当該支配獲得日以降における被取得企業の売上収益は6,369百万円、当期損失は1,484百万円です。
⑦ プロフォーマ情報(非監査情報)
上記の企業結合が当連結会計年度期首に完了したと仮定した場合の当社グループのプロフォーマ情報は売上収益2,036,925百万円、当期利益282,944百万円です。プロフォーマ情報には、実際の支配獲得日に認識した無形資産の償却費の増加等が反映されています。
(4) LINE MAN CORPORATION PTE. LTD.
① 企業結合の概要
当社は、当社持分法適用関連会社であるLINE MAN CORPORATION PTE. LTD.(以下、LMWN)がタイで運営する、フードデリバリーを中心としたオンデマンドサービス事業・加盟店向けデジタルソリューション事業などとの更なる連携強化を目的として、2025年9月11日開催の取締役会において、当社の連結子会社であるLINE SOUTHEAST ASIA CORP. PTE. LTD.(以下、LSEA)を通じてApfarm Investment Pte LtdおよびGamnat Pte. Ltd.からLMWN株式の一部を取得すること、既存のLMWN株式に係る株主間契約に規定する各株主の権利変更を含む株主間契約の変更について合意すること、ならびに、LSEAが未来Fund有限責任事業組合から、その保有に係るLMWN株式の議決権の今後の行使に関する包括的な委任状の差し入れを受け、LSEAが当該議決権行使を受任することを決議し、2025年9月30日に株式の取得および株主間契約の変更を完了しました。
なお、上記の完了日をもって、当社はLMWNに対する支配を獲得し、LMWNは新たに当社の連結子会社となりました。
② 被取得企業の概要
③ 支配獲得日
2025年9月30日
④ 支配獲得日における取得対価、取得資産および引受負債の公正価値、非支配持分およびのれん
(注) 1 暫定的な金額の修正
取得対価は、支配獲得日における公正価値を基礎として、取得した資産および引き
受けた負債に配分しています。第3四半期連結会計期間において、取得対価の配分が
完了しました。
2 無形資産
識別可能な資産67,622百万円が含まれており、内訳は以下のとおりです。
なお、顧客基盤の見積耐用年数は13年~19年です。
商標権は、耐用年数を確定できない無形資産に分類しています。
また、企業結合により識別した無形資産は、見積将来キャッシュ・フロー、
割引率、対象商標権から生み出される将来売上収益、ロイヤルティレート等の仮定
に基づいて測定しています。
3 非支配持分
識別可能な被取得企業の純資産の公正価値に対する持分割合で測定しています。
4 のれん
今後の事業展開や当社グループと被取得企業とのシナジーにより期待される将来の超
過収益力を反映したものです。
⑤ 企業結合に伴う再測定益
「5. 企業結合に伴う再測定益」をご参照ください。
⑥ 企業結合に係る支配獲得日以降の損益情報
当連結会計年度の連結損益計算書に認識している当該支配獲得日以降における被取得企業の
売上収益は44,234百万円、当期損失は2,370百万円です。
⑦ プロフォーマ情報(非監査情報)
上記の企業結合が当連結会計年度期首に完了したと仮定した場合の当社グループのプロフォーマ情報は売上収益2,075,246百万円、当期利益281,270百万円です。プロフォーマ情報には、企業結合に伴う再測定益および実際の支配獲得日に認識した無形資産の償却費の増加等が反映されています。
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社グループは、「メディア事業」、「コマース事業」および「戦略事業」の3つを報告セグメントとしています。
「メディア事業」は、主に広告商品の企画・販売・掲載をするための各サービスの企画・運営、情報掲載サービスの提供およびその他法人向けサービスの提供をしています。
「コマース事業」は、主に中小企業や個人向けにインターネットを介して商品の販売やサービスの企画・提供をしています。
「戦略事業」は、主に決済金融関連サービスの提供をしています。
「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、クラウド関連サービス等を含みます。
各報告セグメントの会計方針は、「1.重要性がある会計方針」で参照している当社グループの会計方針と同一です。セグメント利益は連結損益計算書の営業利益と調整を行っており、セグメント利益の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社費用です。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費です。セグメント間の売上収益は市場実勢価格に基づいています。
なお、2026年3月期第1四半期より、テクノロジー部門の人件費、データセンターおよび社内インフラに関わる費用の配賦基準を変更しています。
また、2026年3月期第3四半期より、組織再編に伴いサービスをセグメント間で移管しています。
これらに伴い、前連結会計年度のセグメント情報を修正再表示しています。
当社グループのセグメント情報は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注) 1 使用権資産償却費を含みます。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(注) 1 使用権資産償却費を含みます。
2 「コマース事業」のセグメント利益には、企業結合に伴う再測定益44,377百万円を含みます。(「5. 企業結合に伴う再測定益」参照)
3 「戦略事業」のセグメント利益には、企業結合に伴う再測定益17,068百万円を含みます。(「5. 企業結合に伴う再測定益」参照)
4 「コマース事業」のセグメント利益には、システム障害対応費用5,490百万円を含みます。(「6. システム障害対応費用」参照)
5. 企業結合に伴う再測定益
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
主に、2025年6月17日に当社の連結子会社であるLINE Financial Taiwan Limitedを通じて行われたLINE Bank Taiwan Limitedの連結子会社化に伴い、同社に対する資本持分を支配獲得日の公正価値で再測定した結果、14,501百万円の企業結合に伴う再測定益を認識しています。また、2025年9月30日に主に当社の連結子会社である LINE SOUTHEAST ASIA CORP. PTE. LTD.を通じて行われたLINE MANグループ(LINE MAN CORPORATION PTE. LTD.およびその子会社)の連結子会社化に伴い、同社に対する資本持分を支配獲得日の公正価値で再測定した結果、44,377百万円の企業結合に伴う再測定益を認識しています。詳細については、注記「3.企業結合」をご参照ください。
6. システム障害対応費用
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社の連結子会社であるアスクル(株)にて発生したランサムウェア攻撃によるシステム障害の対応に伴う費用5,490百万円を、「システム障害対応費用」として計上しています。主な内訳は、サービス復旧に備えた物流基盤等の維持費用、システム調査・復旧費用、出荷期限切れ商品の評価損等です。
7. 持分法による投資の減損損失
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
主に、(株)出前館およびLINE NEXT Corpに係る持分法で会計処理されている投資の帳簿価額を回収可能価額まで減額した結果、それぞれ7,168百万円、11,315百万円の持分法による投資の減損損失を認識しています。これは、いずれも持分法で会計処理されている投資について減損の兆候があると判断し、減損テストを実施した結果、持分法で会計処理されている投資の帳簿価額を回収可能価額まで減額したことによるものです。当該回収可能価額は使用価値により測定しており、見積将来キャッシュ・フローをそれぞれ税引前割引率13.8%、13.9%で割り引いて算定しています。
8. 持分法による投資の売却損益
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
主に、当社の持分法適用会社であるRemember & Company Co., Ltdの株式譲渡により、12,497百万円の売却益を計上しています。
9. 法人所得税
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当連結会計年度において、当社の連結子会社であるPayPay(株)の繰延税金資産の回収可能性の見直しを行っています。この影響により法人所得税が57,535百万円減少しています。
10. 1株当たり利益
親会社の所有者に帰属する基本的1株当たり当期利益および希薄化後1株当たり当期利益の算定基礎は以下のとおりです。
(注) 基本的1株当たり当期利益および希薄化後1株当たり当期利益の算定において、株式給付信託(J-ESOP)、役員報酬BIP信託および株式付与ESOP信託が保有する当社株式を自己株式として処理していることから、期末株式数および加重平均株式数から当該株式数を控除しています。
11. 重要な後発事象
該当事項はありません。