1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………4
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………5
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………6
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………7
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………8
(1)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………8
(2)連結財政状態計算書 ………………………………………………………………………………………10
(3)連結持分変動計算書 ………………………………………………………………………………………12
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………13
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………15
(連結キャッシュ・フロー計算書) …………………………………………………………………………15
(継続企業の前提に関する注記) ……………………………………………………………………………15
(表示方法の変更) …………………………………………………………………………………………15
(セグメント情報) …………………………………………………………………………………………15
(1株当たり情報) …………………………………………………………………………………………16
(企業結合等関係) …………………………………………………………………………………………17
(重要な後発事象) …………………………………………………………………………………………22
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)の業績は、以下の通りであります。
なお、2025年9月より鳥居薬品株式会社(以下、鳥居薬品)を連結範囲に含めております。また、2025年12月より日本たばこ産業株式会社の医薬事業(以下、JT医薬事業)を吸収分割により承継しております。
※1 コア営業利益:営業利益から非経常的な項目(減損損失、有形固定資産売却益など)を調整した利益
※2 Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortization:コア営業利益に減価償却費を加えた利益
売上収益は4,997億円(前期比14.0%増)となりました。海外事業およびロイヤリティー収入の安定した成長に加え、日本たばこ産業(以下、JT)グループの医薬事業(JT医薬事業、国内グループ会社である鳥居薬品、米国グループ会社のAkros社)のM&Aにより鳥居薬品を連結子会社化し売上収益を計上したことで、国内事業も大きく拡大しました。これらの結果、各事業が順調に進展し、当連結会計年度の売上収益は前連結会計年度を上回り、4期連続で過去最高を更新しました。
利益面につきましては、米国事業における新製品の上市に向けた準備、成長に向けた事業投資に伴うPMI※などに積極的に取り組んだ結果、前連結会計年度に比べて販売費及び一般管理費を中心に費用が増加したものの、営業利益は1,667億円(同6.5%増)となり4期連続で過去最高を更新しました。また、税引前利益につきましては2,389億円(同19.0%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,052億円(同20.4%増)、EBITDAにつきましては1,877億円(同4.7%増)となりました。
当連結会計年度は、2030年Visionの実現に向け、事業の拡大とグローバル化に向けた大規模な事業投資を実施しつつ、売上収益および各利益項目すべてにおいて過去最高業績を達成することができました。
※ Post Merger Integration:企業買収後の統合プロセス
国内の医療用医薬品の売上収益は1,235億円(前期比25.0%増)となりました。2025年9月1日に鳥居薬品を連結子会社化したことで、同社の売上を7ヵ月分計上しています。加えて、塩野義製薬および鳥居薬品の注力製品を、両社でコ・プロモーションすることによって、それぞれの強みを活かした営業活動を推進し、相互補完的に医療機関への情報提供を強化したことによって、売上収益の拡大を実現しました。
製品別にみると、急性呼吸器感染症薬の売上収益は338億円(同34.8%減)となりました。前連結会計年度と比較してCOVID-19の流行が極めて低調に推移したことから、抗新型コロナウイルス薬ゾコーバの売上は減少しました。一方で、冬季におけるインフルエンザ流行の拡大に伴い、抗インフルエンザウイルス薬ゾフルーザの売上は増加しました。両薬剤ともに、それぞれの治療薬市場において、高いマーケットシェアを維持し続けることで、一定の売上収益を計上しましたが、急性呼吸器感染症領域全体の売上収益は前連結会計年度を下回る結果となりました。一方で、QOL疾患領域においては、不眠症治療薬クービビックについて、発売から1年が経過し、14日間の投薬期間制限が解除されたことから処方機会が拡大し、売上収益は26億円(同224.1%増)と前連結会計年度を大きく上回りました。さらに、2026年3月には、新規作用機序を有するうつ病治療薬ザズベイの販売を開始しました。
海外事業における売上収益は650億円(前期比9.9%増)となりました。欧米においてはセフィデロコル(米国の製品名:Fetroja、欧州の製品名:Fetcroja)の販売が好調に推移し、米国事業は287億円(同22.9%増)、欧州事業は208億円(同23.4%増)の売上収益となりました。中国事業は62億円(同28.3%減)の売上収益となりました。これは、医療費抑制政策による影響を受けた後発医薬品の売上減少が主な要因です。一方で、2026年1月にグラム陰性菌による複雑性尿路感染症を適応としてセフィデロコルの承認を取得したほか、2025年5月にはオピオイド誘発性便秘症治療薬ナルデメジンの新薬承認申請が受理されるなど、新薬事業への転換に向けた取り組みを着実に進めました。
ViiV Healthcare Ltd.(以下、ヴィーブ社)からのロイヤリティー収入は、 経口2剤合剤や長時間作用型製剤(Long Acting Injectable:LAI製剤) の力強い成長により2,613億円(前期比8.7%増)となりました。その他のロイヤリティー収入は、スイス ロシュ社に導出した抗インフルエンザウイルス薬ゾフルーザの売上が堅調であったことに加え、2025年12月1日に事業買収により当社が承継したJT医薬事業関連のロイヤリティーが新たに計上されたことから、173億円(前期比304.9%増)と大幅に増加しました。ヴィーブ社からの配当金は、同社の事業が順調に進展したことで524億円(同30.0%増)となりました。
当連結会計年度は、重点領域である感染症領域および社会的影響度の高いQOL疾患領域のプロジェクトを中心に、研究開発活動を積極的に推進しました。
サルベコウイルス亜族全般(SARSコロナウイルス(SARS-CoV-1)および 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を含むウイルス群)に対して、ウイルスの働きを抑える抗体を誘導することで、感染症の発症を予防するワクチンであるS-567123の研究が進展し、第1相臨床試験を開始しました。本ワクチンは、ウイルスの変異が生じにくい領域を標的とした抗体を誘導することから、SARS-CoV-2の新たな変異株への効果も期待される次世代型のワクチンです。
また、アルツハイマー型認知症の症状改善を目的とした治療薬候補であるS-898270についても研究が進展し、第1相臨床試験を開始しました。本剤は、神経・シナプス機能の亢進を介した認知機能改善が期待されます。
これらの研究活動の推進に加え、低分子創薬を中心とした自社創薬力の強化を目的として、JTグループ医薬事業のM&Aを実施しました。本M&Aを通じて、経験豊富なメディシナルケミスト(創薬化学研究者)等の多くの専門人材の拡充に加え、JT医薬事業が保有するAIや量子コンピューター等の先端技術プラットフォームを獲得・統合することで、創薬基盤の強化を実現しました。創薬型製薬企業としての強みをさらに高め、グローバルで競争力のある自社製品の創出を目指します。
感染症領域においては、COVID-19に対する経口の抗ウイルス薬であるエンシトレルビル(日本での製品名:ゾコーバ)のグローバル第3相曝露後発症予防試験(SCORPIO-PEP試験)の良好な結果に基づき、COVID-19の予防を適応として米国で承認申請を実施し、米国FDAにより申請が受理されました。欧州においては、曝露後予防および治療の両方の適応で承認申請を行いました。あわせて、国内では曝露後予防に関する承認を取得するとともに、小児(6~11歳)を対象とした治療での製造販売承認申請を実施しました。さらに、年齢層の拡大(0~5歳)に向けて 第3相臨床試験を開始しました。
また、COVID-19に対する次世代の抗ウイルス薬S-892216については、経口薬による治療適応取得に向けて、第2相臨床試験において良好な試験結果を取得し、第3相臨床試験の準備を進めました。さらに感染予防を目的とした長時間作用型製剤における曝露前予防の適応取得に向けた開発も進展しました。
SARS-CoV-2の変異株であるJN.1系統に対応したCOVID-19予防ワクチンのS-268024については、第3相臨床試験において主要評価項目を達成し、有効性および良好な安全性が確認されました。この結果をもとに、国内で製造販売承認事項一部変更申請を行いました。
抗インフルエンザウイルス薬バロキサビル マルボキシル(日本での製品名:ゾフルーザ)については、国内で小児患者への投与を想定した顆粒剤の製造販売承認を取得しました。これにより、より幅広い患者層への治療選択肢の提供が可能となりました。
多剤耐性菌を含むグラム陰性菌感染症を対象とした注射用抗菌薬であるセフィデロコルについては、中国において、複雑性尿路感染症を適応として承認を取得しました。
社会的影響度の高いQOL疾患領域においては、希少疾患であるポンペ病を対象とした低分子の経口治療薬候補であるS-606001のグローバル 第2相臨床試験を開始しました。本疾患は筋力低下や呼吸機能障害を伴う遺伝性代謝疾患であり、既存治療では十分に満たされていないアンメットニーズが存在しており、本剤は新たな治療選択肢として期待されています。
新規作用機序を有する経口うつ病治療薬であるズラノロン(日本での製品名:ザスベイ)については、国内で製造販売承認を取得しました。本剤は、1日1回14日間の経口投与により効果を発揮する薬剤です。国内第3相臨床試験において、投与開始後2日からプラセボに対して有意なうつ症状改善効果を示したことから、即効性が期待されます。
固形がんを対象にした抗CCR8抗体であるS-531011については、第1/2相臨床試験の第1相パートの結果を取得し、第2相臨床試験を開始しています。
また、JTグループ医薬事業のM&Aの実施に伴い、旧JT医薬事業および鳥居薬品の有する複数の有望な開発品を獲得しました。
当連結会計年度末の資産合計は2兆5,768億70百万円で、前連結会計年度末に比べて1兆415億21百万円増加となりました。
非流動資産は、ヴィーブ社への追加出資により持分法適用関連会社となったことから、持分法で会計処理されている投資が増加となりました。また、鳥居薬品の連結子会社化やJT医薬事業の吸収分割に伴う有形固定資産やのれん、無形資産の増加により1兆2,665億35百万円となり、前連結会計年度末に比べて5,896億90百万円増加となりました。なお、当該のれんや無形資産等の金額については取得原価の配分が完了していないため、暫定的に算定された金額であります。流動資産は大型投資に伴う借入により現金及び現金同等物の増加、3ヶ月超の定期預金(流動資産のその他の金融資産に含みます)、営業債権の増加等により1兆3,103億35百万円となり、前連結会計年度末に比べて4,518億31百万円増加となりました。
資本については1兆6,862億5百万円となりました。配当金の支払及びその他の資本の構成要素の減少の一方で、当期利益の計上等により、前連結会計年度末に比べて3,237億8百万円増加となりました。
負債については8,906億65百万円で、前連結会計年度末に比べて7,178億13百万円増加となりました。
非流動負債は632億35百万円で、繰延税金負債の増加等により前連結会計年度末に比べて197億75百万円増加となりました。流動負債は8,274億30百万円で、大型投資に伴う借入金の増加等により、前連結会計年度末に比べて6,980億37百万円増加となりました。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加や売上債権の増加、法人所得税の支払額の増加等の一方で、税引前利益の増加等により、前連結会計年度に比べて181億12百万円多い2,135億72百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、持分法適用会社株式の取得による支出や定期預金の増減等により、前連結会計年度に比べて3,900億56百万円多い5,061億37百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入れによる収入により、前連結会計年度に比べて6,642億29百万円多い5,993億21百万円の収入となりました。
これらを合わせた当連結会計年度の現金及び現金同等物の増減額は3,366億2百万円の増加となり、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、7,113億97百万円となりました。
(注) 親会社所有者帰属持分比率:親会社の所有者に帰属する持分/資産合計
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/資産合計
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
1.指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を払っている全ての負債を対象としております。
2027年3月期の業績につきましては、以下の通り見込んでおります。
■売上収益
売上収益について、国内事業は、抗新型コロナウイルス薬ゾコーバおよび抗インフルエンザウイルス薬ゾフルーザが、それぞれの治療薬市場において、高い市場シェアを獲得しています。これらの製品は、感染症の流行が発生した際に、安定的に業績へ貢献することを見込んでいます。さらに、感染症領域以外の成長基盤の確立に向けて、鳥居薬品の有する非感染症領域の豊富な製品群に加え、不眠症治療薬のクービビック、うつ病治療薬のザズベイといった新製品群の成長により、国内事業全体として着実な成長を見込んでいます。
海外事業については、欧米を中心にこれまで着実に成長してきたセフィデロコルに加えて、エダラボン(日本での製品名「ラジカット」、米国での製品名「Radicava」)事業を獲得しました。主に、米国において、感染症領域以外の柱となる領域として、希少疾患事業を立ち上げることで、グローバルでの飛躍的な成長を見込んでいます。また、エンシトレルビルについては、発症予防の適応での承認取得および販売開始を通じて、グローバル展開を推進します。
ロイヤリティー収入については、ヴィーブ社からのHIV関連製品に関するロイヤリティー収入が、Dovatoや長時間作用型治療薬Cabenuva、予防薬Apretudeの売上増加により、増収となる見通しです。加えて、旧JT医薬事業が受領していたロイヤリティー収入が年間を通じて計上されます。結果として、売上収益全体では、5期連続の増収となる見通しです。
■利益
利益面については、前期に完全子会社化した鳥居薬品との融合を通じた国内事業の強化に加え、米国におけるRadicava事業の価値最大化に向けた取り組みにより販売費及び一般管理費の増加を見込んでいます。また、M&Aに伴う無形資産の発生等もあり、償却費の増加を見込んでいます。研究開発費については、M&Aによって獲得したパイプラインを統合し、優先順位づけに基づく開発品の選択と集中を進めるとともに、後期臨床試験を中心とした投資を継続することから、費用の増加を見込んでいます。以上のように、費用全体は増加する見通しですが、これらを上回る飛躍的な売上収益の増加を見込んでおり、営業利益は5期連続、親会社の所有者に帰属する当期利益は3期連続の増益となる見通しです。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは財務諸表の国際的な比較可能性の向上や、グループ内の会計基準統一によるビジネスオペレーションの改善を目的に、国際財務報告基準(IFRS会計基準)を任意適用しております。
(連結キャッシュ・フロー計算書)
連結キャッシュ・フロー計算書上の「貸付けによる支出」として表示している45,000百万円は、鳥居薬品の自己株式取得にかかる資金として鳥居薬品に貸し付けたものです。
該当する事項はありません。
前連結会計年度において、「その他の非流動資産」に含めていた「持分法で会計処理されている投資」は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記しております。
この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財政状態計算書において「その他の非流動資産」に含めていた10,429百万円は、「持分法で会計処理されている投資」に組替えて表示しております。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)および当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社グループは、医療用医薬品の研究開発、仕入、製造、販売並びにこれらの付随業務を事業内容とする単一事業であります。製品別の販売状況、会社別の利益などの分析は行っておりますが、事業戦略の意思決定、研究開発費を中心とした経営資源の配分は当社グループ全体で行っており、従って、セグメント情報の開示は省略しております。
基本的1株当たり当期利益および希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎は、以下の通りであります。
(注)1.逆希薄化効果を有するため、希薄化後1株当たり当期利益の算定から除外した金融商品はありません。
2.2022年9月に当社はシオノギ感染症研究振興財団に係る三井住友信託銀行株式会社の信託(再信託受託者:株式会社日本カストディ銀行(信託口))に当社株式9百万株(株式分割前は3百万株)を処分しておりますが、当該当社株式を自己株式として処理しています。そのため、基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益の算定において、期中平均普通株式数から当該株式数を控除しております。
3.当社は、2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき3株の割合をもって株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益を算定しております
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社は、2025年5月7日開催の取締役会において、鳥居薬品株式会社(以下、鳥居薬品)の普通株式を金融商品取引法による公開買付け(以下、本公開買付け)により取得すること、日本たばこ産業株式会社(以下、日本たばこ産業)の医薬事業(以下、JT医薬事業)を会社分割(簡易吸収分割)により当社へ承継すること(以下、本吸収分割)及び米国子会社Shionogi Inc.によるAkros Pharma Inc.(日本たばこ産業の100%孫会社、以下、Akros)の発行済株式全部の譲受(以下、本株式譲受)に関する合意書を締結することを決議しました。
当社は、2025年5月8日から、本公開買付けを実施しておりましたが、本公開買付けの決済の開始日である2025年6月25日付で鳥居薬品を持分法適用関連会社としました。
鳥居薬品は、2025年9月1日開催の臨時株主総会において、日本たばこ産業が所有する鳥居薬品の普通株式の全ての取得(以下、本自己株式取得)を実行することについて決議し、同日、本自己株式取得の効力が発生いたしました。これにより、本自己株式取得の実行日である2025年9月1日付で、鳥居薬品は当社の子会社となりました。
2025年12月1日付で、簡易吸収分割によりJT医薬事業の当社への承継を完了するとともに、JT America Inc.からの本株式譲受によりAkrosはShionogi Inc.の子会社となりました。
本吸収分割、本株式譲受及び本公開買付けにかかる取得関連費用は1,500百万円になります。取得関連費用は、連結損益計算書の「販売費及び一般管理費」に含まれています。
鳥居薬品
1.企業結合の概要
(1)被取得企業の名称および事業の内容
被取得企業の名称 鳥居薬品株式会社
被取得企業の事業の内容 医薬品の製造・販売
取得日 2025年9月1日
(2)企業結合を行った主な理由
当社グループは、中期経営計画であるSTS2030 Revisionの取り組みの中で、「新たなプラットフォームでヘルスケアの未来を創り出す」というビジョンの実現のために、JT医薬事業との協業に関しての検討を2024年初頭より進めてまいりました。検討の結果、当社グループによるJT医薬事業の取得、Akros及び鳥居薬品の完全子会社化は当該ビジョン実現のための意義が大きいと考えております。
JT医薬事業が研究開発を担う一方で、鳥居薬品が製造・販売及びプロモーション活動を担い、両社で一体的なバリューチェーンを構築することで効率的な協業体制を確立しております。鳥居薬品は皮膚疾患領域、アレルゲン領域及び腎・透析領域に強みを持つ製薬企業であり、中長期事業ビジョン「VISION2030」の達成及び2030年以降の持続的成長を確実なものとするべく、「既存製品及び開発品の価値最大化」及び「新規導入品の獲得」に注力しております。
本取引後は、診療科、施設に対する当社と鳥居薬品の異なる強みが統合され、情報提供の範囲が広がり、かつ医師のニーズにあった適切な情報提供が実現すること、将来の開発パイプラインについてグローバル展開の可能性が高まり、国内外での研究開発・販売データの収集及び評価を積み重ねることで販売強化に繋がること、当社の製造施設を活用することで、製品の増産などのフレキシブルな生産体制を自社において確立することができること等のシナジーが期待できることから、鳥居薬品の親会社であった日本たばこ産業から鳥居薬品が自己株式を取得することにより、当社グループの子会社化に至りました。
(3)取得した資本持分の割合
2.被取得企業の取得対価の公正価値
既保有持分の公正価値 69,754百万円
3.取得日現在における取得資産、引受負債及び支払対価の公正価値
(単位:百万円)
(注)1.当連結会計期間において資産及び負債の特定を精査しており、取得原価の配分が完了していないため、現時点で入手可能な合理的な情報に基づき暫定的な会計処理を行っております。なお、当連結会計年度末までに新たに入手した情報に基づき、暫定的な公正価値を修正しております。主な内容は、その他の非流動資産が7,036百万円、棚卸資産が3,141百万円、その他の非流動負債が2,102百万円増加し、無形資産が3,501百万円減少しております。その結果、のれんが3,947百万円減少しております。
2.無形資産は主に販売権であります。
3.のれんの内容は、主に期待される将来の収益力に関連して発生したものであります。なお、認識されたのれんのうち、税務上損金算入が見込まれるものはありません。
4.非支配持分は、支配獲得日における識別可能な被取得企業の純資産に、企業結合後の非支配持分比率を乗じて測定しております。
4.取得に伴うキャッシュ・フロー
5.段階的に達成された企業結合
段階取得に係る差損に重要性はありません。
6.業績に与える影響
当該企業結合に係る取得日以降に生じた売上収益及び当期利益はそれぞれ40,548百万円及び4,176百万円であります。また、当該企業結合が期首に行われたと仮定した場合の当連結会計期間の売上収益及び当期利益はそれぞれ527,766百万円及び206,962百万円 (プロフォーマ情報)であります。
なお、当該プロフォーマ情報は監査法人による監査証明を受けておりません。
7.追加取得
2025年10月に、2025年9月に連結子会社化した鳥居薬品の株式をスクイーズアウト手続によって追加取得いたしました。当該取得は本自己株式取得と単一の取引として会計処理することが適切であると判断しております。
その結果、当社の鳥居薬品に対する持分比率は86.34%から100.00%に増加しております。
スクイーズアウト手続により追加取得した鳥居薬品の株式の取得対価は11,026百万円であり、追加取得に伴い非支配持分が7,884百万円減少し、のれんが3,142百万円増加しております。
JT医薬事業
1.企業結合の概要
(1)被取得企業の名称および事業の内容
被取得企業の名称 日本たばこ産業株式会社
被取得企業の事業の内容 医薬事業
取得日 2025年12月1日
(2)企業結合を行った主な理由
JT医薬事業は、1987年の事業参入以来、安定的な研究開発投資を重ね、ファースト・イン・クラスの低分子創薬に向け、医療用医薬品の研究開発に取り組んできました。現在は「科学、技術、人財を大切にし、患者様の健康に貢献します。」という事業Purposeのもと国際的に通用するオリジナル新薬の創製を目指し、主に日本たばこ産業が研究開発を行う一方で、鳥居薬品が製造、販売及びプロモーション活動を担うことで、両社で一体的なバリューチェーンを構築し、グループ内でのシナジーを最大限に発揮しながら事業運営を行っております。JT 医薬事業は「循環器・腎臓・筋」「免疫・炎症」「中枢」の3領域を重点研究開発領域としており、低分子創薬に特化した研究開発や国内外研究開発拠点の連携による効率的かつスピーディーな臨床開発を強みとしております。また、早期に患者さまに自社で創製した新薬を届けるために、自社での開発推進に加え、グローバルメガファーマへの導出や提携を積極的に行っております。
当社のビジョンの実現のために、低分子創薬に強みを持ち、高い研究開発技術を持つJT医薬事業を当社が承継することにより、両社が保有する有力なパイプライン開発の加速及び当社の医薬品製造機能と連携体制構築による効率的かつスピーディーな事業運営が可能になるとの結論に至りました。当社といたしましては、本件は「日本発の革新的な医薬品を世界に届けるリーディング・カンパニー」を誕生させ、世界中の患者さま、人々の健康に貢献する企業として、持続可能で健全な社会の実現に寄与するものであると考えております。
2.被取得企業の取得対価の公正価値
取得対価の公正価値 4,271百万円(運転資本等調整後)
3.取得日現在における取得資産、引受負債及び支払対価の公正価値
(単位:百万円)
(注)1.当連結会計年度において資産及び負債の特定を精査しており、取得原価の配分が完了していないため、現時点で入手可能な合理的な情報に基づき暫定的な会計処理を行っております。なお、当連結会計年度末までに新たに入手した情報に基づき、暫定的な公正価値を修正しております。主な内容は、無形資産が33,351百万円、有形固定資産が9,538百万円、その他の非流動負債が26,023百万円増加しております。その結果、負ののれん発生益が23,515百万円増加しております。
2.無形資産は主に販売権であります。
3.取得した資産の公正価値測定にあたり、無形資産及び有形固定資産(土地・建物)の評価益を認識したこと等を理由として、取得した純資産の公正価値が取得対価を上回ったため、本吸収分割により負ののれん発生益43,781百万円が発生しています。発生した負ののれん発生益を連結損益計算書の「その他の収益」に計上しております。
4.取得に伴うキャッシュ・フロー
5.業績に与える影響
当該企業結合に係る取得日以降に生じた売上収益及び当期利益はそれぞれ8,265百万円及び△298百万円であります。また、当該企業結合が期首に行われたと仮定した場合の当連結会計期間の売上収益及び当期利益はそれぞれ529,422百万円及び208,370百万円(プロフォーマ情報)であります。
なお、当該プロフォーマ情報は監査法人による監査証明を受けておりません。
Akros
1.企業結合の概要
(1)被取得企業の名称および事業の内容
被取得企業の名称 Akros Pharma Inc.
被取得企業の事業の内容 海外における臨床開発と共同研究・新規技術案件探索
取得日 2025年12月1日
(2)企業結合を行った主な理由
JT医薬事業の「1.企業結合の概要 (2)企業結合を行った主な理由」を参照ください。
(3)取得した資本持分の割合
2.被取得企業の取得対価の公正価値
取得対価の公正価値 4,238百万円(運転資本等調整後)
3.取得日現在における取得資産、引受負債及び支払対価の公正価値
(単位:百万円)
(注)1.当連結会計年度末において資産及び負債の特定を精査しており、取得原価の配分が完了していないため、現時点で入手可能な合理的な情報に基づき暫定的な会計処理を行っております。なお、当連結会計年度末までに新たに入手した情報に基づき、暫定的な公正価値を修正しております。主な内容は、その他の非流動資産が211百万円減少しております。
2.取得した資産及び引き受けた負債について、企業結合に伴い公正価値で測定し支払対価と比較した結果、発生した負ののれん発生益を連結損益計算書の「その他の収益」に計上しております。
4.取得に伴うキャッシュ・フロー
5.業績に与える影響
当該企業結合に係る取得日以降の損益情報及び当該企業結合が期首に行われたと仮定した場合の損益情報は、連結損益計算書に与える影響額に重要性が乏しいため、記載を省略しております。
(鳥居薬品株式会社の吸収合併)
当社は、2026年2月20日開催の取締役会において、当社の完全子会社である鳥居薬品株式会社を吸収合併することを基本方針として決議しました。また、2026年4月27日開催の取締役会において、2027年4月1日を効力発生日として吸収合併することを決議しました。本吸収合併に関する詳細は、当社が2026年4月27日付で公表した「当社の完全子会社である鳥居薬品株式会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ」をご参照ください。
(エダラボン事業の承継完了およびRadicava事業会社設立)
当社は、2025年12月22日に開催された取締役会において、田辺ファーマ株式会社(以下、田辺ファーマ)が開発・販売する筋萎縮性側索硬化症(ALS)等治療薬エダラボン(日本での製品名「ラジカット」、米国での製品名「Radicava」)の日米を含むグローバルでの全権利の獲得に関する契約締結について決議しました。2026年4月1日を効力発生日として、筋萎縮性側索硬化症(ALS)等治療薬エダラボン(日本での製品名「ラジカット」、米国での製品名「Radicava」)の主要国・地域における知的財産権、販売権等を含むすべての権利の当社への移行を完了しました。
また、本取引に伴って新設されたRadicava事業会社が、当社の米国グループ会社である Shionogi Inc. の完全子会社として、同日付けで事業を開始いたしました。
1. Radicava事業会社の概要
* 当事業会社は単一の法人を社員とする社員管理型LLC(Solo member managed LLC)として設立されており、個人が代表者として就任する形態ではありません。
2. 今後の見通し
2027年3月期以降の連結業績への影響については現在精査中です。
(Shionogi-Apnimed Sleep Science, LLCの連結子会社化)
当社は、2026年3月23日に開催された取締役会において、当社の持分法適用関連会社であるShionogi-Apnimed Sleep Science, LLC(以下SASS社)を連結子会社とすることを決議するとともに、Apnimed, Inc.との間で、同社が保有するSASS社の持分の取得に関する持分譲渡契約を締結しました。その後、2026年4月6日付で、持分を100百万ドルで取得しました。
2027年3月期以降の連結業績への影響については現在精査中です。
なお、当該取引に関しては、IFRS第3号「企業結合」の規定に基づき、取得した活動及び資産の統合された組み合わせは事業に該当しないと判断し、資産の取得として会計処理いたします。