1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………5
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………6
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………7
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………8
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………9
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………9
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………11
連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………………11
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………12
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………13
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………15
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………17
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………17
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………………………17
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………19
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………19
当連結会計年度における世界経済は、米国の通商政策および金融政策を巡る不確実性が続く中、個人消費や企業活動に慎重さがみられました。中国においても個人消費や設備投資の回復が鈍く、景気は弱含む展開となりました。さらに、期末にかけては中東地域における緊張の高まりを背景に、エネルギー価格や原材料価格が変動し、為替市場でも主要通貨が不安定に推移するなど、先行き不透明な状況が続きました。
わが国経済においては、雇用・所得環境の改善により個人消費は底堅く推移した一方、物価上昇や、海外経済の不透明感、エネルギー・原材料価格の変動などが影響し、景気の先行きは依然として不透明な状況となりました。
このような経済環境の下、当社グループにおける受注の状況につきましては、縫製事業では、期を通じて堅調な受注状況が継続しました。バングラデシュの工場を中心にASEAN諸国等への生産地シフトを推進し、生産拡大が計画通り進捗しました。一方、ラミネーションフィルム事業は、前期の業績伸長に大きく寄与した顧客のヒット商品向け素材供給の反動や、一部の顧客における在庫調整の影響から受注が伸び悩み、前々期並みの水準へと戻りました。
当社グループが展開する国ごとの生産状況は以下のとおりであります。
(中国)
縫製事業では、熟練オペレーターによる高い縫製技術を活かし、サンプル作成や短納期対応など付加価値の高い領域を中心に生産を行いました。ASEAN諸国等への生産地シフトの進展に伴い、技術力を要するアイテムへの対応を強化しました。
ラミネーションフィルム事業では、前期の業績伸長に寄与した顧客のヒット商品向け素材供給が一巡したことにより、前々期並みの生産水準で推移しました。
(ベトナム)
縫製事業では、既存工場を中心に安定した生産体制を維持し、縫製難易度の高いアイテムにも対応しました。新設工場では生産体制の整備を継続し、堅調な受注に合わせた着実な生産運営を行いました。
ラミネーションフィルム事業では、需要は前期並みの水準で推移し、生産数量も安定的に推移しました。
(バングラデシュ)
ワーキングウェアやインナーウェア・カットソーの需要増加に対応するため、生産ラインの増設を進め、生産体制の拡充に取り組みました。生産能力の引き上げが進み、グループ内でも特に生産規模が大きく拡大しました。
(インドネシア)
前期に主要アイテムの見直しを行い、当期は生産プロセスの整備を進めてきたことで生産ラインの習熟が進み、生産性が着実に向上しました。これらの取り組みにより、拠点としての生産機能が一段と強化されました。
(ミャンマー)
不安定な国内情勢が続く中でも、工場独自の新規顧客開拓を継続し受注を確保しました。稼働率は安定的に推移し、既存ラインを中心に堅実な生産運営を行いました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は742億51百万円(前期比5.2%増)、営業利益は21億74百万円(同401.3%増)となりました。また、経常利益は53億91百万円(同28.4%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は31億17百万円(同19.9%増)となりました。
また、当社グループの本業における実力値を判断するために算出した、当社の独自指標である為替差損益調整後営業利益は、48億13百万円(同13.7%増)となりました。
当社グループの収支構造は、為替変動によって海外子会社損益計算書の製造原価及び販売費及び一般管理費の円換算額が変動します。また、一方で取引先との個別契約等による為替変動リスクヘッジの効果は、日常的な営業取引決済等から発生する為替差損益として、損益計算書において営業外損益に計上されます。これらの為替差損益は当社の営業取引(本業)から生じると考え、営業取引から発生した為替差損益を調整した事業損益を算定し「為替差損益調整後営業利益」として開示しております。
(単位:百万円)
なお、当社グループはこれまでアパレルOEM事業のみの単一セグメントであったことから、セグメント情報の開示を省略しておりましたが、今期より経営管理区分の見直しに伴い、報告セグメントを「縫製事業」および「ラミネーションフィルム事業」に区分して開示しております。
報告セグメントの事業内容は、次のとおりであります。
(縫製事業)
縫製事業では、メンズ・レディースのカジュアルウェア、インナーウェア・カットソー、制服・作業服などのワーキングウェアに至るまで、幅広いアパレル製品のOEM生産を手がけております。長年にわたり培ってきた高い技術力と品質管理体制を強みに、国内外の有力ブランドからの受注に対応し、企画・製造・物流まで一貫したサービスを提供しております。現在、海外5ヶ国(中国・ベトナム・バングラデシュ・ミャンマー・インドネシア)に自社工場を展開しており、お客様の多様なニーズに柔軟かつ安定的に応えられる生産体制の構築に努めております。
(ラミネーションフィルム事業)
ラミネーションフィルム事業では、主にアパレル用品向けの機能性素材の加工を行っており、透湿・防水・耐久性などの機能を備えたフィルムの開発及び製造を通じて、製品の機能性向上に取り組んでいます。スポーツウェアやアウトドア製品、ユニフォームなど、特定の用途に応じた素材加工を行っており、中国およびベトナムの自社工場において安定した生産体制を構築し、事業を展開しております。
(縫製事業)
当連結会計年度においては、猛暑の影響によるファン付きウェアの需要増加を背景にワーキングウェアの受注が増加したほか、インナーウェア・カットソーの需要増加により受注が伸長し、これに対応するためバングラデシュ工場では生産体制の拡充を進めました。これらの結果、販売枚数は前期比22.1%増の6,350万枚となり、堅調な受注を背景に事業拡大が進みました。受注増に伴い工場稼働率が高まり、生産性の向上にも寄与したことで粗利益率も向上いたしました。
以上の結果、縫製事業の売上高は660億29百万円(前期比12.5%増)、セグメント利益は59億59百万円(同67.6%増)となりました。
また、当社の独自指標である為替差損益調整後営業利益は、縫製事業において54億69百万円(同57.2%増)となりました。
(単位:百万円)
(ラミネーションフィルム事業)
当連結会計年度においては、前期に業績伸長へ大きく寄与した顧客のヒット商品向け素材供給が一巡し、生産・販売は前々期並みの水準へと戻りました。これに加え、中国経済および個人消費の低迷により買い替え需要が発生しにくい状況が続いたほか、一部顧客の在庫調整に伴い発注数量やタイミングが変動したことも影響し、販売ヤード数は前期比25.2%減の1,364万ヤードとなりました。
以上の結果、ラミネーションフィルム事業の売上高は82億21百万円(前期比30.9%減)、セグメント利益は5億54百万円(同67.9%減)となりました。
また、当社の独自指標である為替差損益調整後営業利益は、ラミネーションフィルム事業において5億86百万円(同66.0%減)となりました。
(単位:百万円)
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて27億20百万円増加し、751億74百万円となりました。主な要因としては、棚卸資産の増加14億24百万円、現金及び預金の増加14億48百万円等があったことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べて3億8百万円減少し、316億15百万円となりました。主な要因としては、長期借入金の増加26億39百万円、支払手形及び買掛金の増加4億71百万円、未払法人税等の増加3億50百万円等があったものの、短期借入金の減少37億64百万円等があったことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べて30億29百万円増加し、435億58百万円となりました。主な要因としては、配当金の支払9億39百万円等があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加31億17百万円、非支配株主持分の増加6億46百万円等があったことによるものです。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フロー60億71百万円の獲得、投資活動によるキャッシュ・フロー43億57百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フロー19億25百万円の支出となった結果、前連結会計年度末に比べて1億20百万円増加し、195億6百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは60億71百万円の獲得(前期は27億24百万円の獲得)となりました。主な要因としては、棚卸資産の増加13億86百万円、法人税等の支払額13億7百万円等があったものの、税金等調整前当期純利益の計上51億25百万円、減価償却費の計上20億63百万円等があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは43億57百万円の支出(前期は20億34百万円の支出)となりました。主な要因としては、有形固定資産の取得による支出28億56百万円、定期預金の預入14億57百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは19億25百万円の支出(前期は7億5百万円の獲得)となりました。主な要因としては、長期借入れによる収入35億90百万円等があったものの、短期借入金の純減額37億32百万円、長期借入金の返済による減少10億4百万円、配当金の支払による減少9億39百万円等があったことによるものです。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
(注2)株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象として
います。
次期の見通しといたしましては、世界経済は米国の金融政策の動向や中国経済の回復ペースの鈍化に加え、中東情勢の緊張に伴う原油価格の変動、サプライチェーンを巡る地政学的リスクの高まりなど、依然として不透明な状況が続くものと想定されます。
国内経済におきましても、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかな回復が期待される一方で、原材料価格やエネルギーコストの高止まり、為替変動の影響、人手不足の深刻化など、企業活動を取り巻く環境は引き続き先行き不透明な状況にあるものと見込まれます。
当社グループの主要な取引先であるアパレル業界におきましては、消費者の価値と価格のバランスを重視する傾向の強まりや販売チャネルの多様化に加え、サプライチェーンの地政学リスク、環境対応の高度化など、構造的な変化が続いております。こうした環境下において、顧客企業は「高品質・適正コスト・安定供給」に加え、製造プロセスの透明性やサステナビリティへの対応を一段と重視する傾向が強まっております。
当社グループでは、このような事業環境の変化を踏まえ、これまで培ってきた縫製技術、誠実なものづくり、納期遵守の姿勢を基盤とした「選ばれる工場」への進化を一層推進してまいります。その実現に向け、2025年11月13日に策定・公表した、2026年度から2028年度を計画期間とする中期経営計画「BEYOND2028~Stitch the Future~」に基づき、①生産規模を追求し、利益を最大化、②「選ばれる工場」に向けた提供価値を磨く、③資本効率を高める経営への転換、④人的資本への重点取り組みを基本戦略として取り組みを進めております。
これらの基本戦略のもと、中期経営計画の最終年度である2028年度には、売上高900億円、経常利益60億円、親会社株主に帰属する当期純利益40億円の達成を目標としております。
特に、次期におきましてはASEAN諸国等における生産能力の拡大と最適配置の推進に加え、MES・ERPの導入を通じたスマートファクトリー化を進めることで、製造管理の高度化と現場の可視化を図り、納期短縮・安定供給・品質向上を同時に実現する体制の構築を進めてまいります。
これらの取り組みを進める一方で、為替動向、原材料価格、地政学リスクなど、外部環境の変動には引き続き注意が必要であります。当社グループといたしましては、柔軟な生産体制と経営基盤の強化を図りつつ、持続的な企業価値向上に取り組んでまいります。
以上を踏まえ、2027年3月期の連結業績につきましては、売上高800億円、営業利益34億円、為替差損益調整後営業利益53億円、経常利益49億円、親会社株主に帰属する当期純利益34億円を見込んでおります。
なお、業績見通しの前提となる為替レートにつきましては、1USドル=151.3円、1中国元=21.2円を想定しております。
(注)上記の業績予想数値は作成時点で入手可能な情報と合理的であると判断する一定の前提に基づいていることから、実際の業績等は今後様々な要因の変化によって今回の業績予想と大きく異なる可能性があります。
また、為替差損益調整後営業利益は当社グループの本業における実力値を判断するために算出した、当社の独自指標であります。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社は、連結財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性を考慮し、当面は日本基準で連結財務諸表を作成する方針であります。
なお、将来のIFRS(国際財務報告基準)適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮の上、適切に対応していく方針であります。
該当事項はありません。
(セグメント情報)
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
報告セグメントごとの売上高及び利益の金額に関する情報
(注) 1 セグメント利益又は損失(△)の調整額△1,084百万円は、各報告セグメントに配分していない当社管理部門の販売費及び一般管理費△970百万円、為替差損8百万円及びその他の営業外損益△123百万円であります。
2 セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の経常利益と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
報告セグメントごとの売上高及び利益の金額に関する情報
(注) 1 セグメント利益又は損失(△)の調整額△1,122百万円は、各報告セグメントに配分していない当社管理部門の販売費及び一般管理費△1,243百万円、為替差損209百万円及びその他の営業外損益△89百万円であります。
2 セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の経常利益と調整を行っております。
(注) 1.1株当たり当期純利益金額及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額算定上の基礎は、以下のとおりであります。
2.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
該当事項がありません。