1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………3
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………4
(4)次期の見通し ………………………………………………………………………………………………5
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………………5
3.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………………6
(1)連結貸借対照表 …………………………………………………………………………………………6
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………………………8
(3)連結株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………………10
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………………12
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………………14
1 継続企業の前提に関する注記 ……………………………………………………………………14
2 表示方法の変更 ……………………………………………………………………………………14
3 連結損益計算書関係 ………………………………………………………………………………15
4 連結キャッシュ・フロー計算書関係 ……………………………………………………………16
5 企業結合等関係 ……………………………………………………………………………………18
6 追加情報 ……………………………………………………………………………………………22
7 セグメント情報等 …………………………………………………………………………………23
8 1株当たり情報 ……………………………………………………………………………………29
9 重要な後発事象 ……………………………………………………………………………………30
① 当期の経営成績
旭化成グループ(以下、「当社グループ」)の当期における連結業績は、エッセンシャルケミカル事業の定期修理の影響や在庫受払差の影響等を受けた「マテリアル」は減益となりましたが、医薬事業の利益成長が寄与した「ヘルスケア」、国内住宅事業が堅調に推移した「住宅」は増益となったことから、売上高は3兆745億円で前期比372億円の増収となり、営業利益は2,312億円で前期比193億円の増益となりました。経常利益は2,304億円で、持分法による投資利益の増加などにより前期比370億円の増益となりました。また、前期比で事業構造改善費用は増加しましたが、税金費用が減少したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は1,588億円で、238億円の増益となりました。
当期の単独業績は、売上高は6,508億円で前期比757億円の減収、営業損失は35億円で前期比41億円の減益、経常利益は640億円で前期比477億円の増益、当期純利益は1,130億円で前期比760億円の増益となりました。売上高、営業利益については、下記「マテリアル」セグメントに属する事業の業績悪化により、減少しました。経常利益、当期純利益については、連結子会社からの受取配当金が前期に比べて増加したことや関係会社株式売却益を計上したことなどにより、増加しました。
② セグメント別概況
当社グループの3つの報告セグメント「ヘルスケア」「住宅」「マテリアル」及び「その他」に区分してご説明します。
医薬事業の利益成長が寄与した「ヘルスケア」、および国内住宅事業が堅調に推移した「住宅」においては、前期比で増益となりました。一方、「マテリアル」は、エッセンシャルケミカル事業の在庫受払差や定期修理の影響等により、前期比で減益となりました。
「ヘルスケア」セグメント
売上高は6,641億円で前期比482億円の増収となり、営業利益は835億円で前期比194億円の増益となりました。
医薬事業は、主力製品の販売量増加や、2024年10月より連結を開始したスウェーデンの製薬会社Calliditas Therapeutics ABの新規連結効果等に伴い、増益となりました。ライフサイエンス事業は、「プラノバ™」の販売量が増加したものの、販管費の増加や血液浄化事業の譲渡影響等により、減益となりました。クリティカルケア事業は、「LifeVest®」の新規患者数の増加や除細動器の新製品上市の効果がありましたが、販管費の増加等により、減益となりました。
以上のことなどから、全体では増収・増益となりました。
「住宅」セグメント
売上高は1兆774億円で前期比415億円の増収となり、営業利益は998億円で前期比39億円の増益となりました。
建築請負事業は、物件の大型化・高付加価値化による平均単価の上昇等により、増益となりました。不動産開発事業は、分譲マンションの販売戸数は減少したものの、物件の構成差や固定費削減により、増益となりました。賃貸管理・不動産流通事業は、管理戸数および仲介件数の増加により、増益となりました。また、建材事業も、価格転嫁の進捗等により、増益となりました。
一方、海外住宅事業については、北米事業において住宅需要の落ち込みによる数量減少や価格対応の影響を受け、減益となりました。
以上のことなどから、全体では増収・増益となりました。
「マテリアル」セグメント
売上高は1兆3,062億円で前期比625億円の減収となり、営業利益は683億円で前期比116億円の減益となりました。
エレクトロニクス事業は、AIサーバーやハイエンドスマホを中心とした半導体・電子機器関連事業の旺盛な需要を背景に、主力製品の販売が伸長し、増益となりました。
一方、エッセンシャルケミカル事業は、在庫受払差の影響や水島製造所における大規模な定期修理の実施により、減益となりました。カーインテリア事業は、欧州での販売が堅調に推移したものの、中国および北米での販売量減少や固定費の増加等により、減益となりました。
エナジー&インフラ事業は、イオン交換膜法食塩電解事業における電解プラントの販売が増加した一方、セパレータ事業では鉛蓄電池用セパレータ事業の譲渡影響や、ハイポア事業における販管費増加および経時的な価格対応の影響により、減益となりました。また、コンフォートライフ事業は、繊維事業の販売量減少等により、パフォーマンスケミカル事業は、市況下落による在庫受払差の影響および定期修理の影響等により、それぞれ減益となりました。
以上のことなどから、全体では減収・減益となりました。
「その他(エンジニアリング事業、各種リサーチ・情報提供事業、人材派遣・紹介事業など)」
売上高は267億円で前期比99億円の増収となり、営業利益は39億円で前期比10億円の増益となりました。
当期末の総資産は、為替の円安影響や「住宅」における棚卸資産の増加などにより、前期比1,227億円増加し、4兆1,379億円となりました。
流動資産は、現金及び預金が164億円減少したものの、棚卸資産が744億円、受取手形、売掛金及び契約資産が224億円増加したことなどから、前期比959億円増加し、1兆8,654億円となりました。
固定資産は、投資有価証券が281億円、繰延税金資産が153億円、無形固定資産が127億円減少したものの、有形固定資産が405億円、退職給付に係る資産が348億円増加したことなどから、前期比268億円増加し、2兆2,726億円となりました。
流動負債は、未払費用が162億円増加したものの、短期借入金が1,033億円、コマーシャル・ペーパーが870億円減少したことなどから、前期比1,715億円減少し、7,931億円となりました。
固定負債は、社債が300億円、退職給付に係る負債が136億円減少したものの、その他固定負債が386億円、長期借入金が204億円増加したことなどから、前期比425億円増加し、1兆1,792億円となりました。
有利子負債は、前期比1,899億円減少し、9,675億円となりました。
純資産は、配当金の支払544億円や自己株式の取得23億円があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益を1,588億円計上したことや為替換算調整勘定が1,244億円、退職給付に係る調整累計額が255億円増加したことなどから、前期末の1兆9,139億円から2,517億円増加し、2兆1,656億円になりました。
その結果、1株当たり純資産は前期比170.50円増加し1,539.66円となり、自己資本比率は前期末の46.3%から50.5%となりました。D/E レシオは前期末から0.16ポイント減少し0.46となりました。
当期における営業活動によるキャッシュ・フローは3,031億円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは1,069億円の支出となり、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計)は1,962億円の収入となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは2,454億円の支出となり、これらに加え、現金及び現金同等物に係る換算差額による増加312億円などがありました。以上の結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、前連結会計年度末に比べ180億円減少し、3,721億円となりました。
・営業活動によるキャッシュ・フロー
当期における営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加766億円、法人税等の支払488億円、投資有価証券売却益417億円などの支出があったものの、税金等調整前当期純利益2,146億円、減価償却費1,626億円、のれん償却額337億円、前受金の増加286億円、減損損失167億円などの収入があったことから、3,031億円の収入(前期比16億円の収入の増加)となりました。
・投資活動によるキャッシュ・フロー
当期における投資活動によるキャッシュ・フローは、連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入626億、投資有価証券の売却による収入489億円、有形固定資産の売却による収入57億円などの収入があったものの、有形固定資産の取得による支出1,937億円、無形固定資産の取得による支出174億円、貸付けによる支出108億円などの支出があったことから、1,069億円の支出(前期比2,743億円の支出の減少)となりました。
・財務活動によるキャッシュ・フロー
当期における財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入831億円、非支配株主からの払込みによる収入180億円などの収入があったものの、短期借入金の減少1,068億、コマーシャル・ペーパーの減少870億円、長期借入金の返済による支出639億円、配当金の支払544億円などの支出があったことから、2,454億円の支出(前期比3,899億円の支出の増加)となりました。
(参考)キャッシュ・フロー指標のトレンド
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しています。
※営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しています。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しています。
次期の当社グループの連結業績は、売上高は3兆2,540億円で当期比1,795億円の増収、営業利益は2,480億円で当期比168億円の増益となる計画です。
「ヘルスケア」セグメント
売上高は7,490億円、営業利益は900億円を予想しています。
医薬・ライフサイエンス事業は、腎疾患治療剤「Tarpeyo」をはじめとする主力製剤や、ウイルス除去フィルター「プラノバ™」の販売量が順調に増加しますが、Aicuris Anti-infective Cures AGの買収に伴うのれん等償却費の増加に加え、ライセンス導入費用を含む研究開発費が増加することにより、減益を見込みます。一方、クリティカルケア事業は、除細動器の新製品が引き続き販売を牽引するほか、「LifeVest®」も新規患者数の増加を予想することから、増益を見込みます。
以上のことなどから、「ヘルスケア」セグメント全体で、増収・増益を予想します。
「住宅」セグメント
売上高は1兆1,730億円、営業利益は1,013億円を予想しています。
建築請負事業が引き続き物件の大型化・高付加価値化による平均単価の上昇を想定するものの、労務費等の固定費増加や資材費の上昇により、減益を見込みます。また、不動産開発事業は、分譲マンションの販売戸数が増加する一方、物件の構成差の悪化により、減益を見込みます。
一方で、賃貸管理・不動産流通事業は管理戸数が堅調に増加し、建材事業も価格転嫁が進むため、それぞれ増益を見込みます。海外住宅事業は、北米で需要が緩やかに回復することを背景に数量が徐々に増加すると想定していますが、価格対応の影響により、営業利益は前年同程度を見込みます。豪州事業は請負住宅の数量増加や建売住宅の販売増加により、増益を見込みます。
以上のことなどから、「住宅」セグメント全体で、増収・増益を予想します。
「マテリアル」セグメント
売上高は1兆3,010億円、営業利益は810億円を予想しています。
エレクトロニクス事業は、AI用途を中心に、「パイメル」やガラスクロス等の電子材料の販売量が増加し、増益を見込みます。また、カーインテリア事業は、北米・欧州向けの販売が堅調に推移すること等により、増益を見込みます。パフォーマンスケミカル事業は、エンジニアリング樹脂の販売量増加や、構造転換の進捗による収益改善等により、増益を見込みます。エッセンシャルケミカル事業は、固定費の増加や交易条件の悪化等はありますが、前期にあった定期修理影響が解消されることにより、増益を見込みます。コンフォートライフ事業は、各事業は堅調に推移するものの、旭化成アドバンスが下期から連結対象外となることにより、営業利益は前年同程度を見込みます。
一方、エナジー&インフラ事業は、鉛蓄電池用セパレータ事業の譲渡影響に加え、イオン交換膜法食塩電解事業がプラントの販売量が好調だった前期比では販売量の減少を見込むことや、さらに原材料価格上昇の影響等により、減益を見込みます。
以上のことなどから、「マテリアル」セグメント全体で、減収・増益を予想します。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、日本基準により連結財務諸表を作成しており、当社グループの財政状態、経営成績等を適切に表示していると判断しています。国際会計基準については、今後、当社事業のグローバル展開の状況を踏まえつつ、日本基準との差異の把握等を進めたうえで、適用可能性を検討していきます。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
連結損益計算書関係
前連結会計年度において、独立掲記していた営業外費用の「為替差損」は、営業外費用の総額の100分の10以下となったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しています。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っています。この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、営業外費用の「為替差損」に表示していた5,624百万円を「その他」として組替えています。
1 減損損失
当連結会計年度において、当社グループは以下の資産について減損損失を計上しています。
(注)汎用石化・樹脂資産グループに関連する設備には、エッセンシャルケミカル事業のうち石油化学製品の製造設備、及びパフォーマンスケミカル事業のうち合成樹脂及びその原料の製造設備などが含まれます。
当社グループは、事業用資産については管理会計上の区分を基礎として製造工程、地域性、投資の意思決定単位等を加味してグルーピングを行っています。遊休資産については個別の資産単位ごとに把握しています。
汎用石化・樹脂資産グループに関連する設備及び合成繊維製造設備については、収益性が低下したため、帳簿価額を回収可能価額まで減額しました。回収可能価額は、使用価値等により測定しており、使用価値は将来キャッシュ・フローを11.0~14.0%で割り引いて算定し、将来キャッシュ・フローがマイナスと見込まれる資産については、回収可能価額を零として評価しています。
また、研究開発設備、樹脂原料製造設備、半導体製造設備、真贋判定機器製造設備、電池材料製造設備、コーティング剤製造設備、ナイロン原料製造設備及びアクリル樹脂製造設備については、将来の使用見込みがなくなったため、帳簿価額の全額を減額しました。
なお、その他のうち60百万円については、特別損失の「事業構造改善費用」に含めて表示しています。
2 持分法による投資利益
持分法適用関連会社であるPTT Asahi Chemical Co., Ltd.において事業撤退損失引当金戻入益を計上したことなどに伴い、同社に対する持分法による投資利益5,898百万円を計上しています。
株式又は持分の売却により連結子会社でなくなった会社の資産及び負債の主な内訳
株式の売却等により、旭化成メディカル株式会社及びその連結子会社4社が連結子会社でなくなったことに伴う売却時の資産及び負債の内訳並びに株式の売却価額と売却による収入(純額)は次のとおりです。
株式の売却により、ナガセダアグノスティクス株式会社が連結子会社でなくなったことに伴う売却時の資産及び負債の内訳並びに株式の売却価額と売却による収入(純額)は次のとおりです。
持分の売却により、Daramic, LLC及び連結子会社14社が連結子会社でなくなったことに伴う売却時の資産及び負債の内訳並びに持分の売却価額と売却による収入(純額)は次のとおりです。
上記以外の株式の売却により連結子会社でなくなったその他の会社の資産及び負債の金額は、重要性が乏しいため記載を省略しております。
1 連結子会社による優先出資受入れ及び株式譲渡等による血液浄化事業のアイエーホールディングス株式会社への譲渡
(1) 事業分離の概要
① 分離先企業の名称
アイエーホールディングス株式会社
② 分離した事業の内容
• ダイアライザー(人工腎臓)及び関連商品の開発・製造・販売
• 血液浄化(アフェレシス)商品の開発・製造・販売
③ 事業分離を行った主な理由
血液浄化事業は、透析・アフェレシス関連製品の開発・製造・販売において50年の歴史を持ち、日本国内、海外のユーザーより高い評価を受ける製品群を供給しています。高付加価値製品として、透析領域においてビタミンEを固定化したダイアライザーや、アフェレシス領域において難病治療に使用される血漿交換療法用のデバイス、そのほかにも、患者の自己血由来の自己フィブリン糊を自動調製するクリオシールシステム等を提供しています。加えて、血液浄化事業で培った豊富な経験とノウハウを生かし、集中治療領域において患者さまや医療従事者の方々に多様な価値を提供する製品・サービスにも近年新たに事業を展開しています。当社では、本事業の継続的な成長のために選択し得る戦略的オプションを幅広く検討してきましたが、インテグラル株式会社(以下、「インテグラル」)より本事業の成長に対する強い意志に基づいた積極的な投資の提案があり、新たなパートナーのもとで、独立し、専業化したうえで、よりいっそう成長投資を強化していくことが本事業にとって重要であると判断しました。
④ 事業分離日
2025年4月1日
⑤ その他取引の概要に関する事項
Ⅰ 当社の完全子会社として、旭化成ライフサイエンス㈱(以下、「旭化成ライフサイエンス」)を設立しました。
Ⅱ 旭化成メディカル㈱(以下、「旭化成メディカル」)のバイオプロセス事業等を吸収分割により旭化成ライフサイエンスに承継しました。
Ⅲ インテグラルは同社が設立し、その関連会社が運営するファンド(以下、インテグラル株式会社とあわせて「インテグラル」)が保有する特別目的会社であるアイエーホールディングス株式会社(以下、出資会社)を通じて旭化成メディカルに優先株式による出資を行い、当社は2025年4月1日に保有する旭化成メディカル株式の出資会社への譲渡等を行うことにより、旭化成メディカルの議決権保有割合を当社20%、出資会社80%としました。また、2027年4月頃をめどに残余株式の譲渡を実施し、出資会社の議決権保有割合を100%とします(出資会社の指定する者と共同での保有割合を100%とする場合を含む)。
(2) 実施した会計処理の概要
① 移転損益の金額
事業譲渡益 8,456百万円
② 移転した事業に係る資産及び負債の適正な帳簿価額並びにその主な内訳
③ 会計処理
移転したことにより受け取った対価と、移転した事業に係る株主資本相当額との差額を関係会社株式売却益として認識しています。
(3) 分離した事業が含まれていた報告セグメントの名称
ヘルスケア
2 連結子会社による会社分割及び株式の譲渡による診断薬事業などの長瀬産業への譲渡
(1) 事業分離の概要
① 分離先企業の名称
長瀬産業株式会社
② 分離した事業の内容
• 診断薬及び診断薬用酵素の製造、開発及び販売に関するすべての事業
• 大仁医薬工場(診断薬用酵素原料、及び「ブレディニン®」等の医薬品の原薬製造工場)
• 大仁統括センター(主に、診断薬事業及び大仁医薬工場を含む大仁地区全体のインフラ管理組織)
③ 事業分離を行った主な理由
当社グループでは、ヘルスケア領域において、医療機器などを扱うクリティカルケア事業の成長、医薬事業の継続的な拡大、バイオプロセス事業の発展による利益成長を目指しています。これらの大きな成長機会には継続的な集中投資が必要であり、将来の優先順位を決定するためにポートフォリオの見直しを行っています。その中で、旭化成ファーマ㈱(以下、「旭化成ファーマ」)は、診断薬事業(以下、「当該事業」)とのシナジーが発揮できる他社への譲渡、いわゆるベストオーナーの観点も含めた検討を慎重に行ってきました。その結果、当該事業は旭化成グループの傘下ではなく、バイオ関連事業の領域において高いプレゼンスや技術力を持ち、積極的な成長投資が可能な長瀬産業株式会社(以下、「長瀬産業」)の傘下で事業を運営することが最も適切であり、当該事業の成長を最大化できるとの結論に至りました。
④ 事業分離日
2025年7月1日
⑤ その他取引の概要に関する事項
2025年7月1日を効力発生日として、本件譲渡に関する権利義務、及び大仁地区の土地と施設を、会社分割等により旭化成ファーマが設立したナガセダイアグノスティックス㈱(以下、「ナガセダイアグノスティックス」)に承継させ、同日付で旭化成ファーマより長瀬産業に対しナガセダイアグノスティックスの全株式を譲渡しました。
(注) 旭化成ファーマ㈱は、2026年4月1日付で旭化成セラピューティクス㈱に社名変更しています。
(2) 実施した会計処理の概要
① 移転損益の金額
事業譲渡損 4,690百万円
② 移転した事業に係る資産及び負債の適正な帳簿価額並びにその主な内訳
③ 会計処理
移転したことにより受け取った対価と、移転した事業に係る株主資本相当額との差額を事業構造改善費用として認識しています。
(3) 分離した事業が含まれていた報告セグメントの名称
ヘルスケア
(4) 当連結会計年度に係る連結損益計算書に計上されている分離した事業に係る損益の概算額
重要性が乏しいため、記載を省略しています。
3 連結子会社による鉛蓄電池用セパレータ「Daramic®」事業の譲渡
(1) 事業分離の概要
① 分離先企業の名称
Daramic Buyer LLC、Polypore Buyer LLC
② 分離した事業の内容
鉛蓄電池用セパレータ「Daramic®」(以下、「ダラミック」)の開発・製造・販売
③ 事業分離を行った主な理由
当社は2015年8月のPolypore International, LLC(以下、「Polypore社」)買収により、鉛蓄電池用セパレータ「ダラミック」とリチウムイオン電池用乾式セパレータ「Celgard®」を取得しました。「ダラミック」は車載用途や産業用途を中心に使用され、安定的な収益貢献が期待できる事業として、コストダウンをはじめとするグローバルでの製造拠点の強化等を進めてきました。しかし、セパレータ事業の中長期的な戦略を踏まえ、ベストオーナーの観点も含めて慎重に検討を重ねた結果、このたびの譲渡が最良であるとの結論に至りました。
④ 事業分離日
2025年12月1日
⑤ その他取引の概要に関する事項
受取対価を現金等の財産のみとする持分譲渡。
2025年12月1日を効力発生日として、Polypore社及びCelgard, LLCが保有するダラミック事業に関する全持分をKingswood Capital Management, L.P.が傘下に設立したDaramic Buyer LLC及びPolypore Buyer LLCに譲渡しました。
(2) 実施した会計処理の概要
① 移転損益の金額
事業譲渡損 7,166百万円
(注) 今後譲渡先と合意した価格調整を行うことから暫定的に算定された金額です。
② 移転した事業に係る資産及び負債の適正な帳簿価額並びにその主な内訳
③ 会計処理
移転したことにより受け取った対価と、移転した事業に係る株主資本相当額との差額を事業構造改善費用として認識しています。
(3) 分離した事業が含まれていた報告セグメントの名称
マテリアル
(4) 当連結会計年度の連結損益計算書に計上されている分離した事業に係る損益の概算額
売上高 26,601百万円
営業利益 2,820百万円
6(追加情報)
旭化成アドバンスと帝人フロンティアの経営統合
当社は、当社の連結子会社である旭化成アドバンス株式会社(以下、「旭化成アドバンス」)と、帝人株式会社(以下、「帝人」)の連結子会社である帝人フロンティア株式会社(以下「帝人フロンティア」)について、帝人フロンティアを存続会社とする吸収合併を実施することを決定し、2026年10月1日(予定)を効力発生日として帝人フロンティアを当社及び帝人の共同出資による合弁会社(帝人80%、当社20%)とする基本契約を2025年12月1日付で締結しました。
(1) 事業分離の概要
① 分離先企業の名称
帝人フロンティア株式会社
② 分離した事業の内容
繊維、化学品、建材分野での商品売買や製造・加工、各種サービスの提供など
③ 事業分離を行った主な理由
旭化成アドバンスは、旭化成グループの製品群を中心に、繊維、化学品、建材など幅広い商品を取り扱う商社として、2015年に設立されました。今後の持続的な事業拡大を検討する中で、旭化成アドバンス単独での成長を追求するのではなく、グローバルな調達力に強みを持つ商社機能と、高機能繊維の開発・製造を担うメーカー機能を併せ持ち、衣料繊維・産業資材などの幅広い分野で独自のソリューションを提供する帝人フロンティアのもとで運営することが最善の策であるという判断に至りました。
④ 事業分離日
2026年10月1日(予定)
⑤ その他取引の概要に関する事項
本統合に先立ち、当社の連結子会社である旭化成(中国)投資有限公司は、繊維製品の製造・販売を行っている杭州旭化成紡織有限公司の全持分を旭化成アドバンスに譲渡します。
(2) 分離した事業が含まれていた報告セグメントの名称
マテリアル
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社グループは、事業持株会社制を導入しており、事業持株会社である当社の下、製品・サービス別の3つの事業領域を設け、各事業領域の事業持株会社及び事業会社は、取り扱う製品について国内及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。
2025年4月1日に研究開発等の機能の一部を「マテリアル」へ再編したことに伴い、第1四半期連結会計期間より、従来「全社費用等」に含めていた一部の研究組織等を「マテリアル」に含めて表示しています。
なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後のセグメント区分で記載しています。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計処理の原則及び手続に準拠した方法です。報告セグメントの利益は、営業損益です。
セグメント間の内部売上高又は振替高は、主に第三者間取引価格もしくは原価に適正利益を加味した価格に基づいています。
また、当社は、グループ経営における共通機能の変化に応じて、共通費の応益負担を最適化するため、全社共通費の各報告セグメントへの配賦率を第1四半期連結会計期間から変更しています。当該変更により、従来の方法に比べて、「ヘルスケア」は975百万円、「住宅」は1,578百万円、「マテリアル」は3,844百万円それぞれセグメント利益が減少し、「全社費用等」のセグメント利益は6,397百万円増加しています。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、プラントエンジニアリング、環境エンジニアリング、各種リサーチ・情報提供事業及び人材派遣・紹介事業等を含んでいます。
2 減価償却費には、のれんの償却額を含んでいません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 1 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、プラントエンジニアリング、環境エンジニアリング、各種リサーチ・情報提供事業及び人材派遣・紹介事業等を含んでいます。
2 減価償却費には、のれんの償却額を含んでいません。
4 報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)
(単位:百万円)
(単位:百万円)
(注) 全社費用等の主な内容は、各報告セグメントに配分していない全社収益、基礎研究費及びグループ会社の経営モニタリング費用等です。
(単位:百万円)
(注) 全社資産の主な内容は、当社の資産(余剰運用資金<現金及び預金>、長期投資資金<投資有価証券等>及び土地等)です。
(単位:百万円)
(注) 1 調整額は全社資産及びセグメント間取引消去によるものです。
2 減価償却費には、のれんの償却額を含んでいません。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
「セグメント情報 3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報」をご参照ください。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(単位:百万円)
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しています。
(2) 有形固定資産
(単位:百万円)
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
「セグメント情報 3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報」をご参照ください。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(単位:百万円)
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しています。
(2) 有形固定資産
(単位:百万円)
(表示方法の変更)
前連結会計年度において「その他」に含めていました「カナダ」は連結貸借対照表の有形固定資産合計の10%を上回ったため、当連結会計年度において独立掲記することとしています。
この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の「その他」に表示していた154,232百万円は「カナダ」25,991百万円及び「その他」128,241百万円として組み替えています。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、プラントエンジニアリング、環境エンジニアリング、各種リサーチ・情報提供事業及び人材派遣・紹介事業等を含んでいます。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、プラントエンジニアリング、環境エンジニアリング、各種リサーチ・情報提供事業及び人材派遣・紹介事業等を含んでいます。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、プラントエンジニアリング、環境エンジニアリング、各種リサーチ・情報提供事業及び人材派遣・紹介事業等を含んでいます。
なお、2010年4月1日前に行われた企業結合により発生した負ののれんの償却額及び未償却残高については、該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
(注) 「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、プラントエンジニアリング、環境エンジニアリング、各種リサーチ・情報提供事業及び人材派遣・紹介事業等を含んでいます。
なお、2010年4月1日前に行われた企業結合により発生した負ののれんの償却額及び未償却残高については、該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社の連結子会社であるZOLL Medical CorporationがVyaire Medical, Inc.の人工呼吸器事業を取得したことにより、「ヘルスケア」セグメントにおいて負ののれん発生益を2,218百万円計上しています。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載していません。
2 1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりです。
5 取締役等向け株式交付信託に係る信託口が保有する当社株式は、1株当たり当期純利益金額の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式に含まれています(前連結会計年度1,599千株、当連結会計年度2,113千株)。
1 Aicuris Anti-infective Cures AGの株式の取得について
当社の連結子会社であるVeloxis Pharmaceuticals, Inc. (以下、「Veloxis」)は、ドイツの医薬品開発企業である Aicuris Anti-infective Cures AG(以下、「Aicuris」)の全株式を取得することを決定し、その手続きを2026年4月17日に完了しました。
(1) 企業結合の概要
① 被取得企業の名称及びその事業の内容
被取得企業の名称 Aicuris Anti-infective Cures AG
事業の内容 医薬・医療関連製品の研究開発及び付随する事業
② 企業結合を行った主な理由
Aicurisの買収により、重症感染症に対する開発パイプラインを獲得します。これにより、既存重点領域である移植 ・免疫領域における感染合併症への対応力をいっそう強化します。移植後など免疫機能が低下した患者は、軽微な感染を契機に重症化しやすく、感染合併症は依然として臨床現場における重要な課題となっています。こうしたアンメットメディカルニーズに対し、当社の医薬事業におけるVeloxis(移植領域)及びCalliditas Therapeutics AB(腎臓領域)の戦略は高い親和性を有しています。今後は、米国の移植施設チャネルや腎領域ネットワークを含む確立された営業基盤と高度な研究開発力を活用し、Aicurisのパイプラインの開発及び商業化を加速していきます。これにより、同パイプラインの価値最大化を図るとともに、当社が目指す医薬事業の持続的な成長基盤の確立に向けて大きく前進します。
③ 企業結合日
2026年4月17日
④ 企業結合の法的形式
現金を対価とした株式の取得
⑤ 結合後企業の名称
Aicuris Anti-infective Cures AG
⑥ 取得した議決権比率
企業結合直前に所有していた議決権比率 0%
取得後の議決権比率 100%
⑦ 取得企業を決定するに至った主な根拠
当社の連結子会社による、現金を対価とした株式取得であるため。
(2) 被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳
(3) 発生したのれんの金額、発生原因、償却方法及び償却期間
現時点では確定していません。
2 Aicuris Anti-infective Cures AGの全株式の取得に係る資金借入について
当社は、Aicuris Anti-infective Cures AGの全株式の取得に係る所要資金調達のために、株式会社三井住友銀行等との間で、当座貸越契約を締結し、2026年4月14日付けで、以下のとおり借入を実行しています。
3 2030年度を目途とする水島製造所の一部誘導品事業の再構築
(1) 概要
当社は、2026年5月12日開催の取締役会において、以下の表に記載の通り2030年度を目途として当社水島製造所の一部誘導品事業の再構築を進める方針について決議しました。
① 2030年度を目途に生産終了する製品
② 供給体制を再構築する製品
(2) 対象事業の売上高(2026年3月期実績)
116,174百万円(各事業の単体売上高合計であり、連結内部取引を含む)
(3) 一部誘導品事業の再構築が営業活動等へ及ぼす重要な影響
今回の構造転換に伴い、当該事業に携わる251名の従業員は当社内で再配置を予定しています。
設備については、生産終了後、速やかに撤去を進めていきます。設備の撤去関連費用等について、撤去の実施を2030年度以降に想定しており、今後の進捗に応じて計上する予定です。