1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………3
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………3
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………3
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………4
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………5
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………5
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………7
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………9
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………11
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………12
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………12
(連結の範囲又は持分法適用の範囲の変更) …………………………………………………………………12
(企業結合等関係) ………………………………………………………………………………………………12
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………………………14
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………15
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………16
当期における我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費や設備投資に持ち直しの動きが見られるなど、全体として緩やかな回復基調で推移しました。こうした中、AI活用の進展を背景に、自動運転をはじめとする先進運転支援分野への関心は引き続き高く、関連技術開発に向けた取り組みが継続しました。一方、自動車業界では、EV戦略の再整理や中東情勢の緊迫化に伴う原材料・エネルギー価格動向への警戒感もあり、完成車メーカーおよび部品メーカーにおいて、開発投資に対する姿勢は慎重さを伴う状況となりました。
そのような環境下、自動運転及び先進運転支援システムに対するニーズは引き続き拡大しており、それに伴い、当社グループが提供する高精度3次元データの量産車への搭載に加え、現実世界を高精度に再現したデータを用いたAIの学習・検証用途(Data for AI)における開発利用が進展しました。このようなAI用途向けに、当社グループでは高精度3次元データを国内外の自動車メーカーグループや大手半導体メーカー等の法人顧客向けにライセンス提供しており、当期においては、当該法人向けライセンス契約の提供が拡大しました。
当社グループでは、これまで先進国を中心に高精度3次元データの新規整備を進めてまいりましたが、当期において主要地域での新規整備が概ね完了し、世界における整備距離数の合計は180万km超に達しました。これに伴い、当社グループの事業は、データの新規整備フェーズから、提供・更新フェーズへと移行しました。これを踏まえて、当期においては、海外子会社を中心に事業運営体制の見直しを進めました。
また、国内では高齢化や人口減少を背景として、社会・産業のデジタル化や効率化への取り組みが進展する中、自動車分野以外においても、高精度3次元データを見える化するViewerプロダクトについて、ソフトウエア開発の完了に加え、事故調査やインフラ管理用途、不動産デベロッパー向けの提供が進展しました。さらに、高精度3次元データの生成技術を応用したGuidanceプロダクトについては、除雪支援システムの実装に加え、空港や物流施設内オペレーションへの横展開が進展しました。加えて、公共エリア向けダイナミックマップの開発を目的としたBRIDGE事業、空港業務の生産性向上や高精度3次元地図データ更新技術の高度化を目的としたSBIR事業等、複数の国家プロジェクトを受託し、当社が保有する高精度3次元データ及び関連技術、各種知見を提供することにより社会課題解決に向けた取り組みにも貢献しました。
以上の結果、当期の当社グループの経営成績は、先進国における高精度3次元データの新規整備が一巡したこと、プロジェクトの実施時期の後ろ倒し等を背景に、主としてプロジェクト型売上が減少したことから、売上高は5,686百万円(前期比23.8%減少)となりました。一方で、AIの学習・検証用途(Data for AI)での法人向けライセンス契約が拡大し、高利益率のライセンス型売上は2,594百万円(前期比121.3%増加)と大きく伸長しました。この結果、売上高全体は減少したものの、収益構成の改善が進展し、調整後EBITDAは前期比で約1億円改善し、調整後EBITDA(損失)は501百万円(前期 調整後EBITDA(損失)609百万円)、営業損失は1,876百万円(前期 営業損失1,219百万円)、経常損失は1,651百万円(前期 経常損失1,414百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,708百万円(前期 親会社株主に帰属する当期純損失1,544百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
[国内]
国内のオートモーティブビジネスにおいて、法人ライセンス契約の拡大によりライセンス型売上が増加しました。一方で、3Dデータビジネスにおいて、国家プロジェクトの受注規模縮小等によりプロジェクト型売上が減少したことから、売上高は前期を下回りました。
以上の結果、売上高1,456百万円(前期比45.9%減少)、営業損失974百万円(前期 営業損失956百万円)となりました。
[海外]
海外事業においては、先進国における新規道路整備が概ね完了したことに加え、中東地域等におけるプロジェクトの実施時期の後ろ倒しによりプロジェクト型売上が減少しました。一方で、量産車へのHDマップ搭載台数の増加、AI用途向け法人ライセンス契約の拡大によりライセンス型売上は増加しました。
以上の結果、売上高4,229百万円(前期比11.4%減少)、営業損失917百万円(前期 営業損失266百万円)となりました。
(資産)
当期末における資産合計は、前期末比5,086百万円減少の10,889百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済等により現預金が減少したこと、売掛金の回収により売掛金及び契約資産が減少したことによるものです。一方、北米等での地図データ整備に伴う無形固定資産が増加しております。
(負債)
当期末における負債合計は、前期末比3,357百万円減少の3,659百万円となりました。これは主に、長期借入金の返済により、有利子負債が減少したことによるものです。
(純資産)
当期末における純資産合計は、前期末比1,729百万円減少の7,229百万円となりました。これは主に、当期純損失の計上により利益剰余金が減少したことによるものです。
当期末における「現金及び現金同等物」(以下「資金」)は、前期末に比べ、4,775百万円減少し、3,608百万円となりました。当期における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金収支は、61百万円の支出(前期は2,269百万円の支出)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純損失1,639百万円、売上債権及び契約資産の減少額1,292百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金収支は、1,910百万円の支出(前期は2,472百万円の支出)となりました。
これは主として、無形固定資産の取得による支出1,461百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金収支は、2,796百万円の支出(前期は2,829百万円の収入)となりました。
これは主として、長期借入金の返済による支出3,651百万円等によるものであります。
今後の事業環境につきましては、中東地域を中心とした地政学的情勢の緊迫化や、それに伴う原油価格の変動、インフレ動向等を背景に、世界経済および企業の投資行動に不透明な要素が引き続き存在しており、当社グループといたしましても、予断を許さない状況が続くものと認識しております。
一方で、自動運転や先進運転支援システム、ロボティクス、社会インフラの自動化などに代表される、いわゆるフィジカルAI領域においては、安全性向上や省人化・効率化に対する社会的要請を背景に、中長期的な成長が見込まれております。フィジカルAIの社会実装が進展する中で、AIの判断結果に対する安全性確保や法規制・認証への対応が、これまで以上に重要となるものと認識しております。
こうした環境下において、現実世界を高精度に再現したデータを用いたAIの学習・検証や、規制対応・安全性検証を目的としたデータ活用ニーズは拡大しており、当社グループではこれらの用途に向けて、自動車メーカーや大手半導体メーカーに対して高精度3次元データを「Data for AI」として提供しております。今後、同様のニーズは開発用途にとどまらず、運用・検証フェーズにおいても拡大していくものと考えております。このような背景を踏まえ、当社グループは、法人向けライセンスビジネスをデータ提供・更新フェーズにおける重要な成長領域と位置づけ、フィジカルAI分野における事業機会の拡大を図ってまいります。また、当社グループでは、測量会社の買収を含むM&Aを通じて、データ取得・整備体制の強化を進めてきました。今後につきましても、既存事業とのシナジーが見込まれる技術・事業領域については、事業基盤の強化を目的として、中長期的な視点で検討を継続してまいります。
加えて、先進国における高精度3次元データの新規整備が概ね完了したことを踏まえ、海外子会社を中心とした事業運営体制の最適化をすでに進めており、固定費構造の改善を通じて、今後の収益性向上に資するものと考えております。
このような環境認識のもと、当社グループでは、既存事業の着実な遂行と効率的な事業運営に注力してまいります。なお、2027年3月期の連結業績予想につきましては、本資料の発表日現在において入手可能な情報および合理的と判断する前提に基づき作成しており、外部環境の変動等により、実際の業績は予想数値と異なる結果となる可能性があります。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性を考慮し、当面は日本基準で連結財務諸表を作成する方針であります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
(連結の範囲又は持分法適用の範囲の変更)
(連結の範囲の重要な変更)
当連結会計年度において、日本海測量設計株式会社の全株式を取得したため、連結の範囲に含めております。また、ダイナミックマッププラットフォームコンサルタンツ株式会社を新たに設立したため、連結の範囲に含めております。
(取得による企業結合)
当社は、2025年9月24日開催の取締役会において、日本海測量設計株式会社の全株式を取得し、子会社化することについて決議し、2025年10月1日付で当該株式を取得しております。
1.企業結合の概要
(1)被取得企業の名称及び事業の内容
被取得企業の名称 日本海測量設計株式会社
事業の内容 測量全般、土木建築工事の調査設計・企画・立案・施工監理に関する業務
(2)企業結合を行った主な理由
日本海測量設計株式会社は、1983年の設立以来、本社を置く富山県において地域に根差した測量業務を展開しており、地上測量における高い技術力と豊富な実績を有しております。また、近年ではドローン測量等の新技術にも積極的に取り組んでおり、技術革新に対する柔軟性と先進性を備えております。
当社は、ロールアップ型のM&Aを推進しており、当社が構築する測量ネットワークの中での人材・技術交流や設備投資の共同検討等と、日本海測量設計株式会社がこれまでに築き上げてきた地域密着型の事業基盤を組み合わせることで収益増加を図るとともに、日本のデジタルインフラ整備を担う測量ネットワーク構築の契機となるものと判断し、日本海測量設計株式会社の株式を取得することといたしました。
(3)企業結合日
2025年10月1日
(4)企業結合の法的形式
現金を対価とする株式取得
(5)結合後企業の名称
変更はありません。
(6)取得した議決権比率
100%
(7)取得企業を決定するに至った主な根拠
当社が現金を対価として日本海測量設計株式会社の株式を取得したためであります。
2.連結財務諸表に含まれている被取得企業の業績の期間
2025年10月1日から2026年3月31日まで
3.被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳
4.主要な取得関連費用の内容及び金額
アドバイザリーに対する報酬・手数料等 35百万円
5.発生したのれんの金額、発生原因、償却方法及び償却期間
(1)発生したのれんの金額
128百万円
なお、第3四半期連結会計期間において、取得原価の配分が完了しておらず、暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度末において取得原価の配分が確定しております。
(2)発生原因
主として今後の事業展開によって期待される将来の超過収益力であります。
(3)償却方法及び償却期間
17年間にわたる均等償却
6.企業結合日に受け入れた資産及び引き受けた負債の額並びにその主な内訳
7.企業結合が連結会計年度の開始の日に完了したと仮定した場合の当連結会計年度の連結損益計算書に及ぼす影響の概算額及びその算定方法
(概算額の算定方法)
企業結合が連結会計年度開始の日に完了したと仮定して算定された売上高及び損益情報と、取得企業の連結損益計算書における売上高及び損益情報との差額を、影響の概算額としております。また、企業結合時に認識されたのれんが当連結会計年度の開始の日に発生したものとして償却額を算定しております。なお、当該注記は監査証明を受けておりません。
当社の報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループの事業は、高精度3次元地図データを扱う単一事業でありますが、国内においては当社が、海外においては現地法人が担当しており、それぞれ独立した経営単位として事業活動を展開しております。
したがって、当社グループは、地域により区分されるセグメントから構成されており、当社は「国内」及び「海外」の2つを報告セグメントとしております。
報告セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表の会計処理の方法と概ね同一であります。報告セグメントの利益又は損失は、営業利益又は損失ベースの数値であり、報告セグメント間の内部利益及び振替高は、市場実勢価格に基づいております。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:百万円)
(注)1.調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント損失(△)の調整額は、セグメント間取引消去であります。
(2)セグメント資産の調整額は、セグメント間取引消去であります。
2.セグメント損失(△)は、連結損益計算書の営業損失と調整を行っております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
(単位:百万円)
(注)1.調整額は以下のとおりであります。
(1)セグメント損失(△)の調整額は、セグメント間取引消去であります。
(2)セグメント資産の調整額は、セグメント間取引消去であります。
2.セグメント損失(△)は、連結損益計算書の営業損失と調整を行っております。
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。
2.1株当たり当期純損失(△)の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(取得による企業結合)
当社は、2026年3月27日開催の取締役会において、当社の連結子会社であるダイナミックマッププラットフォームコンサルタンツ株式会社が株式会社リカノスの全株式を取得し、子会社化することについて決議し、2026年4月1日付で当該株式を取得しております。
1.企業結合の概要
(1)被取得企業の名称及び事業の内容
被取得企業の名称 株式会社リカノス
事業の内容 土木・建築分野において、BIM・CIM関連業務、飛行体(UAV等)による写真測量及び解析、地上型レーザー計測等に関する業務
(2)企業結合を行った主な理由
当社グループは、「Modeling the Earth」のビジョンのもと、測量・空間情報分野における事業基盤の強化およびネットワーク構築を目的として、関連事業会社のグループ化を推進しております。
株式会社リカノスは、UAV(無人航空機)を活用した測量業務等において長年の実績と専門的知見を有しており、同社を当社グループに迎えることで、当社グループの事業基盤および技術力のさらなる強化が図れるものと判断いたしました。
(3)企業結合日
2026年4月1日
(4)企業結合の法的形式
現金を対価とする株式取得
(5)結合後企業の名称
変更はありません。
(6)取得した議決権比率
100%
(7)取得企業を決定するに至った主な根拠
ダイナミックマッププラットフォームコンサルタンツ株式会社が現金を対価として株式会社リカノスの株式を取得したためであります。
2.被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳
アドバイザリー費用等 25百万円
4.発生したのれんの金額、発生原因、償却方法及び償却期間
現時点では確定しておりません。
現時点では確定しておりません。
(資金の借入)
1.当社は2026年3月27日開催の取締役会において、上記(取得による企業結合)に記載の株式会社リカノスの株式取得のため、当社の連結子会社であるダイナミックマッププラットフォームコンサルタンツ株式会社における借入の実行を以下のとおり決議し、2026年4月20日付で借入契約を締結しております。
2.当社は2026年4月20日開催の取締役会において、借入の実行を以下のとおり決議し、2026年5月13日付で借入契約を締結しております。
(連結子会社における人員数の適正化の決定)
当社連結子会社であるDynamic Map Platform North America, Inc.において、人員削減等の合理化を実施いたしました。
1.人員削減等の合理化を行う理由
当社連結子会社である Dynamic Map Platform North America, Inc.において、北米地域における高精度
3次元データの新規整備が概ね完了したことを踏まえ、データ整備体制の見直しを目的とした人員数の適正化を実施しました。
2.合理化の内容
3.今後の見通し
本件により、2027年3月期において約315百万円の人件費削減効果を見込んでおります。
なお、本件人員削減に伴い、退職一時金等の支払いは予定しておりませんが、再就職支援サービスに係る費用負担が発生いたします。影響額は8百万円程度と軽微にとどまる見込みです。
また、Dynamic Map Platform North America, Inc.の決算日は12月31日であり、連結決算日との差異が3ヶ月を超えていないため、Dynamic Map Platform North America, Inc.の正規の決算を基礎として連結決算を行っております。そのため、本件人員削減は2027年3月期の第1四半期連結財務諸表から影響を与える予定です。