1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………3
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………3
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………4
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………4
3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………5
(1)連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………………………5
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………7
連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………………7
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………8
(3)連結株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………………9
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………11
(5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………13
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………13
(連結の範囲又は持分法適用の範囲の変更) …………………………………………………………………13
(会計方針の変更) ………………………………………………………………………………………………13
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………………………13
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………14
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………15
当連結累計期間におけるわが国の経済は、消費者物価指数の伸びが継続的に前年比2.0%を超過しインフレが継続するなかで、賃上げによる雇用・所得環境の改善が続き、緩やかな経済の回復が見られました。このような物価や経済の状況を踏まえて、日本銀行は2025年1月及び12月に政策金利を引き上げ、金融政策の正常化も進展しております。また、2025年10月に新政権が誕生し、今後の財政・金融政策の運営に注視が必要です。海外経済については、米国では景気拡大が続く一方で、不安定な雇用情勢を踏まえた政策金利の引き下げが行われています。為替レートについては、欧米の相対的に高い金利水準の継続により日本との金利差縮小には一定の時間がかかるとの見通しから円安水準で推移しています。また、エネルギー価格は、2026年2月に発生した米国・イラン間の大規模な軍事衝突(イラン戦争)を契機に急騰し、円安の影響もあり依然として高水準であり国内の物価上昇へと波及しております。加えて、米政権の政策動向、地政学要因、中国経済の下振れなどの先行き不透明な状況を注視する必要があります。
当社グループが属する不動産及び不動産クラウドファンディング業界におきましては、円安を背景とする外国人旅行者数・インバウンド消費の増加を背景に、国内ホテルの宿泊者数はコロナ禍以前を上回り、商業施設の販売額もコロナ禍以前の水準を上回りました。一方で、中国による日本への渡航自粛要請による影響には注視が必要です。また、レジデンスのうちマンションの売買市場におきましては、首都圏を中心に中古マンション、新築マンションともに平米単価は上昇傾向を維持して高い水準を維持しています。また、日本の低金利と円安を背景にした海外投資家による国内不動産への投資需要が継続しています。一方で、イラン戦争の影響は「ナフサショック」として、建築資材の供給不足や価格上昇へと波及し、原材料費高騰や人件費上昇による建築コストの増加及び納期遅延、日銀の金融政策や国内外の金融情勢の変化が及ぼす影響について、今後も注視する必要があります。
こうした環境の中、当社グループはこれまで「CREAL」サービスにおいて不動産特定共同事業法第2条第4項第1号及び第2号(電子取引業務含む)に基づくファンド運営を行っておりましたが、2025年6月に不動産特定共同事業法第2条第4項第3号及び第4号(電子取引業務含む)に係る許認可を取得し、SPC(特別目的会社)を活用したファンド運営が可能となりました。当該サービスのローンチ準備のため2か月程度を要したため、当連結累計期間のGMV(※)は昨年比微増に留まっております。2025年9月に初号案件が無事運用開始しており、2026年3月末時点で、投資家会員数は13.8万人、累計投資金額は1,047億円を突破しました。「CREAL PRO」サービスにおいては、前期に自社バランスシートを利用したイレギュラーな大型の物件売却があった一方、当期においてはバランスシートを利用した物件売却がなかったことから、売上高及び売上総利益は大きく減少しましたが、安定収入の基盤となるアセットマネジメントフィーを着実に計上しております。そして「CREAL PB」サービスでは、中古ワンルームマンションの販売本数を伸ばしました。一方で、事業拡大に伴い人員の拡充が進み、販売費及び一般管理費が大きく増加いたしました。
また、2025年12月に、SBIホールディングス株式会社をはじめとする5社に対する第三者割当増資を実施し、成長投資資金の獲得と財務基盤の強化が進展しました。
この結果、売上高は37,795,040千円(前年同期比9.6%減)、売上総利益7,799,007千円(前年同期比37.6%増)、営業利益2,941,637千円(前年同期比49.5%増)、経常利益2,784,060千円(前年同期比52.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,938,877千円(前年同期比43.5%増)となりました。
なお、当社グループは資産運用プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
※ GMVとは「流通取引総額:Gross Merchandise Value」の略であり、「CREAL」においてファンド組成のために調達した資金額をいいます。
(資産)
当連結会計年度末における総資産は44,262,311千円となり、前連結会計年度末に比べ8,674,549千円減少しております。これは主に、預託金が1,207,072千円、売掛金が541,170千円、仕掛販売用不動産が457,747千円、証券業における預託金213,000千円が増加した一方で、現金及び預金が2,004,923千円、販売用不動産が10,401,469千円減少したことによるものであります。
なお、この販売用不動産の減少は、前期まではCREAL事業において不特法1号・2号免許を活用していたことにより、販売用不動産がバランスシートに計上されていたところ、不特法3号・4号免許取得後は、SPC(特別目的会社)を活用したオフバランスでのファンド運営が可能となり、当初の意図通り、事業拡大と並行してバランスシートのスリム化が可能になったことによります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は32,788,217千円となり、前連結会計年度末に比べ14,874,867千円減少しております。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が1,653,839千円、クラウドファンディング預り金が3,558,465千円、長期借入金が2,338,316千円増加した一方で、匿名組合出資預り金が23,562,410千円減少したことによるものであります。
なお、匿名組合出資預り金の大幅な減少も、前述の通り、不特法3号・4号免許取得により、SPC(特別目的会社)を活用したオフバランスでのファンド運営が可能となり、当初の意図通り、事業拡大と並行してバランスシートのスリム化が可能になったことによります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は11,474,093千円となり、前連結会計年度末に比べ6,200,317千円増加しております。これは主に、第三者割当増資の実施及び新株予約権の行使により資本金、資本剰余金がそれぞれ2,171,497千円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益を1,938,877千円計上したことによるものであります。
なお、不特法3号・4号免許の取得によるバランスシートの改善効果と、第三者割当増資の実施により、自己資本比率は前年同期比大幅に増加する結果となっております。
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度に比べ2,005,103千円減少し13,494,416千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは9,413,909千円の支出(前年同期は10,020,598千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益2,651,615千円、棚卸資産の減少額9,932,430千円、クラウドファンディング預り金の増加額3,558,465千円の影響により資金が増加した一方で、預託金の増加額1,207,072千円、匿名組合出資預り金の減少額23,562,410千円の影響により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは676,102千円の支出(前年同期は1,170,208千円の支出)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入300,075千円の資金が増加した一方で、定期預金の預入による支出300,256千円、無形固定資産の取得による支出125,745千円、出資金の払込による支出418,540千円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは8,077,209千円の収入(前年同期は1,114,305千円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入9,849,947千円、株式の発行による収入4,332,473千円により資金が増加した一方で、長期借入金の返済による支出5,857,792千円、配当金の支払額180,484千円より資金が減少したことによります。
「人生百年時代」といわれる中、新NISA制度の開始や政府による「資産所得倍増プラン」の推進も相まって、個人の資産運用への関心がかつてないほど高まっています。これに伴い、株式や債券など伝統的金融資産とは異なる特性を有する新たな投資先として、個人投資家の間でも不動産を中心とするオルタナティブ投資も注目を集めています。一方で、不動産投資業界は依然としてアナログな商習慣が根強く、デジタルトランスフォーメーション(DX)による変革の余地を大きく残している業界といえます。業界全体が転換期を迎える中、DXの進展こそが企業の決定的な差別化要因となる環境と考えられ、そのような環境の中、当社グループでは独自のITプラットフォームの構築および運用プロセスのDX化を推進することで、競争優位性を発揮できるステージに入ったと考えています。資産運用の多様化とIT化が進展する環境において、不動産ファンドオンラインマーケット「CREAL」、実物不動産への投資を通じた資産運用サービスの「CREAL PB」は、より大きな成長機会が見込まれる事業環境にあるものと認識しています。
このような環境の中、当社グループにおいては、主力事業である不動産ファンドオンラインマーケット「CREAL」の認知度向上を、事業提携も含めた各種マーケティング施策の実行により推し進め、新規投資家の獲得を図っていきます。2025年3月31日に申請が完了した不動産特定共同事業法3号4号事業の許認可を活用した新たなファンド組成を積極的に展開することで、ファンドのオフバランス化を図るとともにGMVの更なる成長を目指します。「CREAL」のGMVの増加は、当社にとって多様で良質な不動産投資案件の提供機会の拡充につながり、規模の大きな案件を取り扱えることにより、大型不動産を投資対象とした私募ファンド組成等を通じて「CREAL PRO」の機関投資家等へのクロスセルにつなげていくことができます。また、投資家会員の中には、「CREAL」での小口での投資を契機に、実物不動産への投資を希望する投資家層も多く、そうした層に働きかけることで「CREAL PB」へのクロスセルにもつながります。このような不動産ファンドオンラインマーケット「CREAL」を軸とした、各種事業間シナジーの発揮により、事業成長をしていく方針です。
次期(2027年3月期)の業績見通しにつきましては、上記に掲げる成長戦略を着実に実施することで売上総利益の拡大を見込む一方、人件費を含む開発費用のほか、認知度向上のための広告宣伝費等の積極的な先行投資を行っていくことで、売上総利益8,890百万円(前年同期比14.0%増)営業利益3,290百万円(前年同期比11.8%増)、経常利益3,050百万円(前年同期比9.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,100百万円(前年同期比8.3%増)を見込んでおります。
なお、2026年3月期以降の業績については、2025年3月31日に申請が完了した不動産特定共同事業法3号4号事業の許認可取得及び同許認可に基づいたサービス開始により、主力事業である「CREAL」について、不動産クラウドファンディングサービスに係る資産及び負債が連結貸借対照表に計上されるオンバランスでのファンド運用と、当該資産及び負債が連結貸借対照表に計上されないオフバランスでのファンド運用が併存しております。また、収益構造においても、従来の物件売却収入からフィー収入(手数料収入)中心のモデルへの移行が進んでいる状況にあります。こうした状況下、投資家の皆様に当社の企業価値評価を適切に評価いただくためには、会計処理に関わらずファンド運用収益を適切に反映する売上総利益が有用な指標であると考えており、2026年3月期以降の業績予想については、売上総利益以下の段階利益の開示を行い、売上高予想については非開示とすることといたします。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、国内の同業他社間の比較可能性を勘案し、当面は、日本基準に基づいて連結財務諸表を作成する方針であります。IFRS(国際財務報告書基準)の適用につきましては、国内外の諸情勢を踏まえつつ国内の同業他社の適用動向等を鑑み、適切に対応していく方針であります。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度においてクリアルアセットマネジメント株式会社を新たに設立、鎌倉青山合同会社の持分を取得したことから、連結の範囲に含めております。
該当事項はありません。
当社グループは、資産運用プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
(注)1.当社は、2025年10月1日付で普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり純資産額」、「1株当たり当期純利益」及び「潜在株式調整後1株当たり当期純利益」を算定しております。
2.1株当たり当期純利益金額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
3.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(ストック・オプションとしての新株予約権の発行)
当社は、2026年5月15日開催の当社取締役会において、会社法第236条、第238条及び第240条の規定に基づき、当社の役員及び従業員並びに当社子会社の従業員に対し下記の通り新株予約権を発行することを決議いたしました。
Ⅰ 第9回新株予約権
(注) 新株予約権の行使の条件
(1) 新株予約権者は、新株予約権の権利行使時においても、当社又は当社の子会社若しくは関連会社(以下、子会社及び関連会社を併せて「関係会社」という)の取締役、監査役、執行役員又は従業員の地位(以下、「役職員等の地位」という)にあることを要する。ただし、新株予約権者が役職員等の地位を全て喪失する前に、役職員等の地位の全喪失後の新株予約権の権利行使につき正当な理由があると取締役会決議により認めた場合は、この限りでない。
(2) 新株予約権者が死亡した場合、その相続人は新株予約権を行使することはできない。ただし、当社取締役会の決議により特に行使が認められた場合はこの限りではない。
(3) 新株予約権者が新株予約権を放棄した場合には、当該新株予約権を行使することができない。
(4) 新株予約権者が当社及び当社の関係会社と競業関係にある会社(当社の関係会社を除く)の役員、従業員、代理人、嘱託社員(派遣社員を含む)、顧問、相談役、代表者、アドバイザー又はコンサルタントに就いた場合には、当該新株予約権者は、その有する新株予約権を行使することができない。
(5) 本要項の他の規定にかかわらず、新株予約権者が故意若しくは重過失により当社若しくは当社の関係会社の社内規程に違反した場合、禁錮以上の刑に処せられた場合、当社若しくは当社の関係会社の社会的信用を害する行為その他当社若しくは当社の関係会社に対する背信的行為と認められる行為を行った場合、又は、新株予約権者が不正行為、営業秘密の漏えいその他の故意若しくは重過失による義務違反により当社若しくは当社の関係会社に対して損害を与えた場合、当該新株予約権者は、その有する新株予約権を行使することができない。また、これらの事由に該当するか否かを当社が調査している期間、当該新株予約権者は、その有する新株予約権を行使することができない。
(6) 本新株予約権1個未満の行使を行うことはできない。
(自己株式の取得)
当社は、2026年5月15日開催の取締役会において、会社法第459条第1項及び当社定款第40条の規定に基づき、自己株式取得に係る事項を決議いたしました。
1.自己株式の取得を行う理由
ストック・オプションの行使に伴い交付する株式に充当するため。資本効率向上とより一層の株主還元のため。
2.取得に係る事項の内容
(1)取得対象株式の種類 :当社普通株式
(2)取得し得る株式の総数 :410,000株(上限)
(3)株式の取得価額の総額 :410,000千円(上限)
(4)取得期間 :2026年5月18日~2026年6月26日
(5)取得方法 :東京証券取引所における市場買付
①取引一任契約に基づく立会取引市場における市場買付
②自己株式立会外取引(ToSTNeT-3)による市場買付