1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………4
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………4
(4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………5
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………7
3.財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………………………8
(1)貸借対照表 …………………………………………………………………………………………………8
(2)損益計算書 …………………………………………………………………………………………………10
(3)株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………………………12
(4)キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………………………13
(5)財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………………………14
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………14
(損益計算書に関する注記) ……………………………………………………………………………………14
(セグメント情報等の注記) ……………………………………………………………………………………14
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………15
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………15
1.経営成績等の概況
当事業年度におけるわが国経済は、トランプ関税の悪影響懸念や日中関係の悪化など懸念事項はあったものの、雇用・所得環境の改善や大阪・関西万博をはじめとするインバウンド需要の増加などを背景に、全体として底堅い推移を維持いたしました。一方で、原材料価格の上昇や円安の継続、物価高の影響などにより、個人消費は力強さに欠ける状況が続きました。また、直近では中東情勢の悪化に伴うサプライチェーンの混乱・コスト増、為替影響への懸念など、海外動向の不透明感もわが国経済の先行きに影響を与えており、依然として不透明な環境が続いております。
そのような下で、当社が属する新卒就職支援市場においては、わが国の大卒求人倍率(2027年3月卒業者)は 1.62倍(出典:㈱リクルート「第43回ワークス大卒求人倍率調査」)と2026年卒の1.66倍より0.04ポイント低下いたしましたが、依然人員不足が深刻であり、高い水準で推移しております。
また、同じく高卒求人倍率(2026年3月卒業者)は3.69倍(出典:厚生労働省 令和7年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」取りまとめ(7月末現在))と2025年卒の3.70倍より0.01ポイント低下したものの、非常に高い水準のまま推移しております。特に若年層の人員不足は多くの企業の共通課題となっていることから、総じて若手人材を中心とした企業の採用意欲は高止まりを続けています。産業別には、恒常的に若手の人員不足が顕著な建設業や製造業、昨年10月まで開催された大阪・関西万博のインバウンド需要等に関連する小売業・卸売業、一昨年4月の労働基準法改正による残業時間規制の影響で人員不足が喫緊の問題となっている運輸業・郵便業において、求人数が高い状態が続いております。
近年、少子化の影響により若手人材の数が減少し、新卒採用の難易度が一層高まっております。これに伴い、第二新卒などを対象とした通年採用を導入する企業が増加し、その動きが加速しております。この流れは、人材不足が深刻な中小企業にも波及するものと思われ、当社の若手人材の採用サービス需要が一層高まると考えております。
このような環境の下、当社は、パーパスに「これからを生きる人の夢を増やす」、ビジョンに「若者に希望を与えるNo.1企業」を掲げ、これらを実現するため、高校生及び高卒第二新卒(18歳~25歳程度の高卒社会人及び離職者)を価値提供のターゲットとした、以下のサービスを展開しております。
<採用支援サービス>
・高校生の就職を支援する就職求人サイト「ジョブドラフトNavi」
・ジョブドラフトNaviと連動した教員のための求人管理システム「ジョブドラフトTeacher」
・高校生のための職業体験・就職イベント運営「おしごとフェア/ジョブドラフトFes/先生Fes」
・入社後のミスマッチ防止をサポートする適性検査アプリ「ジョブドラフトSurvey」
<企画制作サービス>
・企業の高校新卒採用における求人ナビ原稿作成
・DTP制作(採用パンフレット制作・イベントブース装飾制作)
・Web制作(企業紹介動画制作・採用ホームページ制作)
<代行支援サービス>
・求人票発送代行サービス
・TikTok等SNS運用代行サービス
・人事部パックサービス(※1)
(※1 採用、定着、評価、教育の人事機能を担う人事部パックサービスを2024年9月より開始)
・その他採用業務代行支援サービス
<教育研修サービス>
・高校向けキャリア教育支援「ジョブドラフトCareer」
・企業向け新人育成定着支援研修「ROOKIE’S CLUB」
・社会人向けデジタルマーケティング人材育成研修「DMU」
<その他サービス>
・高卒第二新卒(※2)の就転職を支援する「ジョブドラフトNext」
(※2 高卒第二新卒とは、18~25歳程度までを対象とした高卒社会人全般を指します。)
上記の通り、採用分野だけに限らない研修や採用、定着診断などのサービスを実現しております。
当事業年度においても、引き続き、当社主軸サービスである「ジョブドラフトサービス」の地方深耕・付加価値向上・商談獲得ルートの新規開拓を進め、特に金融機関等からの見込顧客紹介や、広告からの資料問合せ等のインバウンド商談などを主軸として進めてまいりました。
当事業年度上期においては、営業体制の見直しや、金融機関対応の変更の結果、新規受注率が上向きになり、受注状況は改善されました。また、提携済金融機関等に対して持続可能な顧客紹介数の増加の実現に向け、一行一行との対話を増やし、金融機関側のニーズヒアリングや各行のキーマンの把握を実行したことにより、顧客紹介数も着実に増加致しました。さらに当事業年度下期においては、季節性を考慮し、これまでの新規テレアポ商談重視のやり方を変え、業務委託のリソースを過去広告からの問い合わせのあった企業リストへの架電(顧客ナーチャリング)にシフトする等、受注率の高い商談リードへの転換を推進しました。結果、受注数は3Qでは前年比で増加、さらに受注平均単価が上昇致しました。またこれまで取り組んできたWeb商談チームのトークの型化の見直し等も結果が出始めております。そのような中、掲載売上については、掲載数の伸長に伴い前年同期と比較して増加、掲載売上以外のオプション売上につきましては、特に高校生向け大規模合同企業説明会が好調に推移しております。ただし人事部パックの販売が当初想定を下回り、結果として、当事業年度の売上高については、計画比95.4%で着地いたしました。売上原価については、オプション商品の制作を一部内製化すること等の施策実施、また製品ミックスの改善により、 粗利益率が計画79.4%に対し86.2%で着地、利益の確保を実現いたしました。販売管理費については、金融機関経由の受注強化に伴い成約時の紹介手数料が増加、また業務委託費用が増加している一方、「生産性向上」の方針の下、全社でコスト削減に取り組みました。その結果、販売管理費計画2,154百万円に対し2,152百万円の消化となり、結果的に前年比大幅増益を実現しております。以上、事業進捗が復調していること及び全体経費の削減から、売上高については計画比95.4%、営業利益・経常利益及び税引前当期純利益については計画を大きく上回る着地となりました。
その結果、当事業年度の業績は、売上高2,687,952千円(前年同期比12.0%増)、営業利益166,010千円(同165.4%増)、経常利益165,777千円(同181.5%増)、当期純利益182,361千円(前年同期は184,425千円の当期純損失)となりました。
なお、当社は、高卒人材採用支援事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(資産の部)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ212,164千円増加し、2,302,864千円となりました。これは主に、現金及び預金が90,330千円増加、建物が89,557千円増加、繰延税金資産が63,984千円増加した一方、前払費用が80,034千円減少、敷金及び保証金が17,460千円減少したことによるものであります。
(負債の部)
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ24,774千円増加し、1,725,604千円となりました。これは主に、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金含む)が89,652千円減少、短期借入金が2,494千円減少した一方、未払金が50,183千円増加したことによるものであります。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ187,390千円増加し、577,260千円となりました。新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ1,040千円増加し、当期純利益の計上により利益剰余金が182,361千円増加したことによるものであります。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ90,330千円増加し、1,684,224千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、301,693千円となりました。これは、主に税引前当期純利益147,404千円、未払金の増加額50,183千円、前払費用の減少額80,034千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、121,397千円となりました。これは、主に有形固定資産取得による支出82,082千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、89,965千円となりました。これは、主に長期借入金の返済による支出89,652千円によるものであります。
今後の見通しにつきまして、わが国経済は、底堅く推移すると見込まれる一方で、物価上昇の長期化や海外景気の下振れリスク、為替変動など、懸念材料も多く存在し、依然として先行き不透明な状況が続くと考えられます。
高等学校等就学支援金の増額(いわゆる高校無償化)は、当社にとって事業機会の拡大に繋がるものと捉えておりますが、一方で中東情勢、日中関係の悪化、といった不確実な要素も多くあり、景気については引き続き動向を注視する必要があるものと認識しております。
当社といたしましては、こうした外部環境を踏まえ、成長戦略に基づき、以下の施策を着実に実行してまいります。
①進学支援事業への進出
当社はチエルコミュニケーションブリッジ株式会社(以下、「CCB」)の進路情報事業を事業買収致しました。CCB主力事業のひとつである、高校生を対象とする大学・短期大学・専門学校の進学相談会の企画・運営等を行う進路情報事業を、CCBが新たに設立した子会社である株式会社ジンジブキャリアが吸収分割により対象事業を一旦承継し、2026年4月1日に当社がジンジブキャリアの全株式を引き受ける形で対象事業を譲受完了しております。当社はこれまで高校新卒者の就職支援に特化し、企業と高校、高校生を繋ぐ独自のワンストップソリューション「ジョブドラフト」を提供してまいりました。今後、これまでの当社の就職支援と本事業の進学支援を融合させ、高校生のあらゆる進路選択に対応できるプラットフォームの構築を行ってまいります。また、これまで本事業で培われてきた高校および大学・専門学校との強固なリレーションと当社の持つ企業・高校ネットワークとが相互に補完し合い、高卒採用・進学市場全体の非効率性を抜本的に解決する、より強固な事業基盤 並びに収益基盤を確立させていきます。
②紹介獲得数の向上
掲載候補企業の紹介 獲得促進のため、金融機関対応部署である営業推進部の 組織体制を強化し、支店及び金融機関本部への提案活動を強化いたします。過去の紹介実績に基づき、金融機関ごとの目標設定と重点パートナーの明確化を図ります。また、信用金庫や事業会社顧客を多く有するサービス提供会社との新規提携を推進し、紹介チャネルの多様化と提携効果の最大化を通じて、特定の金融機関に対する依存度を低減し、業績の安定を図ってまいります 。
③営業体制の改善
営業体制について、新規向け営業と既存顧客向け営業の役割を分担し、既存顧客の採用アドバイザリを行うカスタマーサクセス部門が既存顧客に対するアップセル責任を持つ体制に変更しています。この変更により、より既存顧客の課題に適したアップセルを行うことが可能になると考えています。また、新規向け営業の失注案件についても、フリープランによるジョブドラフトNavi掲載を提案することで、求人ナビ全体の求人数の確保を図ってまいります。既存顧客への最適なサービスの提案、及び掲載数増加に伴う求人ナビの価値増大を通じて、リピート率の向上を狙います。
④全社生産性の向上
引き続きAIや外部委託の活用を進め、正社員が付加価値の高い業務に注力できる環境を整備し、全社的な生産性向上を図ります。テレアポ業務を原則として外部委託に移行し、商談獲得数に応じた柔軟なコスト管理体制を構築いたします。また、外部委託ワーカーを活用することで、新たな支店設置を伴わずに地方エリアでの営業活動を可能とし、事業エリア拡大とコスト効率の最適化を同時に推進してまいります。
⑤付加価値の向上
中期的な重点方針である単価向上を継続し、アップセルを強化いたします。具体的には、ジョブドラフトNaviご利用企業様へのオプション販売、高単価プランへの誘導、及び人事部パックの販売促進に取り組みます。特に人事部パックは「辞めて欲しくない人材 の定着支援」をメインコンセプトにリブランディングを完了しており、今期からしっかりと販売体制を整えてまいります。ストック型の商材として収益基盤の強化に貢献するものと期待しております。また、高校及び高校生へのリーチ力強化、インターン領域への進出、並びに企業掲載ラインナップの多様化を通じて、媒体価値及び提供付加価値の向上を同時に推進いたします。
⑥学校への普及促進
ジョブドラフトTeacher及びジョブドラフトCareerの学校への導入促進を継続強化し、 収益基盤である企業網にとっての価値となる学校網を拡大・深耕してまいります。また、「ジンジブハイスクールプロジェクト」と銘打つプロジェクトを立ち上げ、高校生自身がやりたいことを実際に行う環境を創ることで、高校生のキャリア形成支援と民間就職支援サービスの普及促進に貢献いたします。これにより、学校・教育現場との連携を一層強化し、持続的な価値提供体制の構築を目指します。また、導入成功事例の積極的な発信を通じて、全国の学校への普及を促進し、より多くの高校生にとって最適な就職機会が得られる環境整備を進めてまいります。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社は、財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性を考慮し、当面は日本基準で財務諸表を作成する方針です。
なお、IFRSの適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮の上、適切に対応していく方針です。
3.財務諸表及び主な注記
(注) ※1 主な内訳は、次のとおりであります。
前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
※1 顧客との契約から生じる収益
売上高については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりません。
※2 販売費に属する費用のおおよその割合は前事業年度26%、当事業年度28%、一般管理費に属する費用のおおよその割合は前事業年度74%、当事業年度72%であります。
販売費及び一般管理費のうち主要な費目及び金額は次のとおりであります。
※3 固定資産除却損の内容は次のとおりであります。
(セグメント情報等の注記)
【セグメント情報】
当社の事業セグメントは、当社の構成単位のうち分離した財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。 当社は、主に高校生及び高卒社会人を対象とした就職支援関連事業を展開しており、本部における包括的な戦略立案のもと、事業活動を行っております。従って、それぞれの対象別に分かれた事業セグメントとしております。しかし、これらのセグメントはいずれも就職支援に関する事業であり、事業活動の内容及び経営環境についての適切な情報を提供するため、経済的特徴及びサービス等の内容が概ね類似する事業セグメントを集約した「高卒人材採用支援事業」を単一の報告セグメントとしております。そのため、セグメント情報を省略しております。
(注) 1.2024年10月1日付で普通株式1株につき2株の割合で株式分割を行っております。前事業年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり純利益を算定しております。
2.前事業年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。
3. 当事業年度の潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの希薄化効果を有していないため記載しておりません。
4.1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(取得による企業結合)
当社は、2026年2月16日付「チエルコミュニケーションブリッジ株式会社の事業買収(株式会社ジンジブキャリアの株式取得)に関するお知らせ」の通り、4月1日付で新設分割会社の株式取得(連結子会社化)が完了しております。
1. 企業結合の概要
(1)被取得企業の名称およびその事業の内容
相手先企業の名称 チエルコミュニケーションブリッジ株式会社
譲受事業の内容 高校における進路相談会の実施
(2)企業結合を行った理由
当社はこれまで高校新卒者の就職支援に特化し、企業と高校、高校生を繋ぐ独自のワンストップソリューション「ジョブドラフト」を提供してまいりました。
今回、株式取得を通じてジンジブキャリアを新たなパートナーとして迎えることにより、当社の就職支援と同社の進学支援が融合し、高校生のあらゆる進路選択に対応できるプラットフォームの構築が期待されます。また、これまで同事業で培われてきた高校および大学・専門学校との強固なリレーションと当社の持つ企業・高校ネットワークとが相互に補完し合い、高卒採用・進学市場全体の非効率性を抜本的に解決する、より強固な事業基盤の確立が期待されます。これにより、当社グループの企業価値向上に資すると判断いたしました。
(3)企業結合日
2026年4月1日
(4)企業結合の法的形式
現金を対価とする株式取得
(5)結合後企業の名称
株式会社ジンジブキャリア
(6)取得した議決権比率
100%
(7)取得企業を決定するに至った根拠
当社が現金を対価として株式を取得することによるものです。
2. 被取得企業の取得原価及び対価の種類ごとの内訳
3. 主要な取得関連費用の内容及び金額
アドバイザーに対する報酬・手数料等(概算額):2,097千円
4. 発生するのれんの金額、発生原因、償却方法及び償却期間
現時点では確定しておりません。
5. 企業結合日に受け入れる資産及び引き受ける負債の額並びにその主な内訳
現時点では確定しておりません。